早期アクセス版: Solar API で、より広いカバーエリアとより優れたインサイトを得る
Trisha Jain
Product Manager, Google Maps Platform
Peleg Amon
Product Manager, Google Maps Platform
※この投稿は米国時間 2024 年 12月 12 日に、Google Maps Platform blog に投稿されたものの抄訳です。
世界的にエネルギー需要が高まる中で、持続可能な未来の中心的存在として住宅用太陽光発電が注目を集めています。太陽光発電の可能性を最大限に引き出すには、利用しやすく拡張性のあるソリューションが不可欠です。
Google Maps Platform の Solar API は、革新的な機械学習 (ML) と衛星画像を活用してこの製品の利用範囲と機能を拡大・拡張することにより、こうした課題の解決に貢献しています。
今回、Solar API に間して、 2 つの大きな機能拡張を発表するとともに、Trusted Tester を募集します。
Solar API の衛星データによるカバーエリアが拡大 (例示目的のみ)
1. 建物のカバーエリアの改善と拡大
- カバーエリアとデータ鮮度の向上
この拡張で中心的役割を果たすのは、衛星画像から垂直方向の RGB 画像、数値表層モデル (DSM)、平面屋根セグメントを生成する新しい機械学習モデルです。このアプローチは、従来のマッピング技術の限界を打破し、既存のカバーエリアであっても、これまで以上に頻度の高いデータ更新を可能にします。衛星を利用した世界における太陽光発電の将来性の推定について、詳しくはこちらをご覧ください。 - 未開拓市場や新興市場のデータ提供
未開拓市場や新興市場、特にグローバルサウスにおいて、信頼できるデータが不足していることに対処するため、ML で強化された衛星画像を使用することできます。これにより、これまで詳細な地図データが限られていたり、古くなっていたりした地域でも、太陽発電の評価を正確に行えるようになります。現在、23 か国、 1 億 5000 万棟の建物に関するデータを提供している Solar API カバーエリア拡大試験プログラムにより、こうした新しい地域における太陽光発電の将来性に関する分析結果が、急速に活用され始めています。 - 世界中で太陽光発電を増やす
現在入手できる衛星画像を使うことで、このプロジェクトによって潜在的なカバーエリアが広がり、世界中で 19 億棟の建物が追加されることになります。そして今後も、衛星が新たな地域を捉え続けるにつれて、利用できる建物の数も増えていきます。 - Trusted Tester に公開
このように拡大を続ける Solar API のカバーエリアから得られる新しいデータは、この事業に関心のある太陽光発電事業者に随時提供されています。皆様の地域の太陽光発電ソリューションの開発を加速させるためにも、今すぐご参加ください。今すぐ申し込む。
Solar API の衛星が検出したアレイ (例示目的のみ)
2. 検出アレイによる既存の太陽光発電設備に関するより優れたインサイト
- 既存の太陽光発電設備を確認する
Solar API には現在、検出アレイと呼ばれる、設置済み住宅用屋上ソーラーパネルに関するデータを集約する新しい実験的エンドポイントがあります。この機能は現在、高解像度の航空画像が取得できる地域(主に米国、EU、日本)で利用できます。 - 新たな可能性を切り拓く
検出アレイ エンドポイントからは、すでにソーラーパネルが設置されている建物に関する貴重なインサイトが得られます。設置業者はそうした情報を参考にして、これまで以上に多くの情報を盛り込んだ太陽光発電に関する提案書を作成したり、バッテリー ストレージなどのクリーンエネルギーの機能向上の導入が期待できる顧客を特定したり、マーケティングやアウトリーチ活動のターゲットを絞り込んだりすることができます。 - Trusted Tester に公開
Google は現在、太陽光発電設備がすでに設置されている場所について、これまでにないインサイトを得ることに関心のある太陽光発電事業者やエネルギー事業者を募集しています。 今すぐ申し込む。
Solar API はこれまで、太陽光発電の将来性に関する信頼性の高い評価や、合理化された設計、遠隔による提案機能、インセンティブ プログラムに関するインサイトなどを提供することにより、企業や組織、政府が、太陽光発電に関するデータとインサイトを活用してデータ主導の意思決定を行うことを支援してきました。今回ご紹介した 2 つの改善により、Google は地球全体でクリーンな太陽光発電エネルギーの導入を支援し続けることを目指しています。
-Google Maps Platform プロダクト マネージャー、Peleg Amon
-Google Maps Platform プロダクト マネージャー、Trisha Jain