Google Maps Platform で暗号通貨決済の信頼を築く

※この投稿は米国時間 2024 年 2 月 16 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: 今回のブログ投稿は、Wirex の共同創業者であり CEO の Pavel Matveev 氏によるものです。Wirex は、Google Maps Platform を使用してあらゆる取引に関する明確な分析情報をお客様に提供しながら、暗号通貨を主流にすることを使命として掲げています。

Wirex は、暗号通貨を主流にすることを使命としています。世界で初めて暗号通貨対応の支払いカードを作成した企業として、当社は Visa と MasterCard の二社と直接連携し、600 万人ものユーザーが世界中の 5,000 万店舗を超える加盟店で暗号通貨を利用できるようにしています。また、「Cryptoback」機能を使用すると、ユーザーは従来の通貨で支払いを行うたびに暗号通貨を獲得でき、従来の金融とデジタル通貨の間の隔たりが解消されます。

お客様との信頼を築くことは非常に重要です。20 を超える業界賞を獲得し、正式に認可を受けた適格フィンテック企業である Wirex は、お客様が安心して利用できる金融機関としてブランドへの信頼を確立できるように真摯に取り組んでいます。当社は、投資していただいた資金に関して完全な透明性を提供したいと考えています。2019 年当時、カスタマー サービス チーム宛にいただいた電話によると、多くのお客様が特定の取引の行われた場所を把握しようとしていらっしゃいました。私たちはこの状況に気づき、迅速に対応しました。

Google Maps Platform の Enriched Transactions で信頼を構築

Wirex は Google Maps Platform パートナーの Snowdrop Solutions と連携して、Merchant Reconciliation System（MRS）を実装しました。このシステムは、Google Maps Platform の Enriched Transactions を使用して、コンテキストに基づく位置情報によりお客様の取引情報を補強します。

現在、お客様は当社のアプリを使用して、販売者の名前、カテゴリ、ロゴ、取引が行われた所在地と地図上の場所など、明確で詳細な取引情報を確認することができます。自身の取引を即座に認識できるため、不正取引を簡単に特定できるようになり、カードの凍結やチャージバックの請求をすぐに行えます。その結果、カスタマー サービス チームに対する取引関連のお問い合わせ件数が 50% も削減され、カスタマー サービスのオーバーヘッドが軽減されたうえ、お客様からのより大きな信頼を得て、なおかつお客様に対する透明性をさらに高めることができました。

グローバルな取引データでビジネスを拡大

MRS と Google Maps Platform はビジネスの拡大にも役立ちました。カスタマー サービスのワークロードが軽減され、最も必要な場所にリソースを集中し直すことができただけでなく、Google Maps Platform のグローバルなリーチによって対応できる地域が広がり、お客様がいる場所に関係なく同じレベルの取引データを提供できるようになりました。

Enriched Transactions を実装して以来、当社のユーザー数は 300 万人から 600 万人に倍増し、ロンドンの拠点からアジア太平洋と米国にも拡大しました。

より明確なデータを通じて、ビジネス上の意思決定がよりスマートに

豊富な取引データの恩恵を受けるのは、Wirex のお客様だけではありません。当社も、ユーザーの消費性向に関するかつてないほどの分析情報から、プロダクトとビジネスについてデータに基づいた意思決定ができます。たとえば、シンガポールの消費者の二大支出カテゴリが旅行と外食であるとわかれば、両方のカテゴリに対するキャッシュバックを増やして、支出額を増加させられる可能性があります。

こうしたすべてのメリットにより、今後 18 か月以内にユーザー数を 1,000 万人にするという目標を達成するための確固たる足場を築くことができています。Wirex は、MRS と Google Maps Platform の取引明細書をわかりやすくするソリューションを活用することで、ビジネスを拡大し、お客様との信頼関係を深めて、デジタル通貨への信用を築いていけると確信しています。

Google Maps Platform の詳細については、ウェブサイトをご覧ください。

-Wirex、CEO / 共同創業者 Pavel Matveev 氏