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インフラストラクチャ

カナダと日本を結ぶ初の海底ケーブル Topaz を発表

2022年4月6日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 4 月 6 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

新しい海底ケーブル「Topaz」が誕生します。初めてカナダと日本を結ぶ光ファイバー ケーブルとなります。

完成すると、バンクーバーからブリティッシュ コロンビア州バンクーバー島西岸の小さな町ポート アルバーニまで、そして太平洋を越えて日本の三重県と茨城県までつながる予定です。このケーブルは 2023 年の開通を予定しており、Google 検索、Gmail、YouTube、Google Cloud、その他の Google サービスへの低遅延アクセスを提供するだけでなく、日本とカナダのさまざまなネットワーク事業者向けに、この地域での伝送容量を拡大させる予定です。

Google は、本プロジェクトを主導しており、日本とカナダの多くの現地パートナーとともに、Topaz 海底ケーブル システム全体を構築しています。他のネットワークやインターネット サービス プロバイダーは、自社で使用する場合も、サービスとして提供する場合も、このケーブルにより追加されたキャパシティを活用することができます。また、Google がこれまでに建設した他のケーブルと同様に、Topaz では、同様のルートにシステムを持つパートナーとファイバーペアを交換する予定です。これは、ネットワーク事業者、Google、そして世界中のユーザーのために大陸間ネットワークの構成を強化するために、長年業界で行われている慣習です。

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Topaz のようなネットワーク インフラストラクチャへの投資は、導入地域に大きな経済効果をもたらします。Analysys Mason の最近の調査によると、Google による日本での過去および将来のネットワーク インフラストラクチャ投資により、2022 年から 2026 年の間に 累積で3,030 億米ドルの GDP 増加が見込まれると予測されています。

ホースほどの直径の Topaz ケーブルは、16 ファイバーペアを収容し、総容量は 1 秒あたり 240 テラビットです。Topaz は、波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)に対応しており、光ファイバーペアのスペクトルをソフトウェアで効率的に定義して分割することで、柔軟なルーティングと高度な耐障害性を実現します。WSS 技術が Topaz に導入され、海底ケーブル業界全体でも広く実装されていることは光栄です。

Topaz は、太平洋横断ファイバー ケーブルとしては初めてカナダ西海岸に接続されますが、バンクーバー島に上陸した最初の通信ケーブルではありません。1960 年代、Teleglobe の前身である Canadian Overseas Telecommunications Corporation は、銅製の海底ケーブルの導入によって、高品質の国際電話接続をカナダに広く提供しました。当時建設されたケーブルには、バンクーバーと米国ホノルル、豪州シドニー、ニュージーランドのオークランドを結ぶ英連邦太平洋ケーブル システム(COMPAC)が含まれます。現在、COMPAC はサービスを終了していますが、その功績は今でも引き継がれています。かつて COMPAC がカナダに開設したバンクーバーのケーブル陸揚げ局は、現代の光ファイバーの需要に合わせてアップデートされ、今後は Topaz のケーブルの東端を収容する予定です。

伝統的および条約上の権利と地域コミュニティは、Google Cloud のインフラストラクチャ プロジェクトにおいて非常に重要な要素です。Topaz ケーブルは、カナダの先住民の領土であるフパカサス、マーヌルス、ツェシャハトの敷地内に建設されていますが、Google Cloud は先住民族の皆様とあらゆる段階で協議し、協力関係を築いてきました。

ツェシャハト先住民族評議会 会長の Ken Watts 氏は次のように述べています。

「ツェシャハトは、今回のコラボレーションと、Google とのパートナーシップの実現を大変誇りに思っています。Google は、我々との関わりに非常に敬意を払い、思慮深く取り組んでくれました。領土内でのビジネスが、私たちが求める作法に則り円滑に進み、嬉しく思います。」

マーヌルス条約協会 会長の Charlie Cootes 首長は次のように述べています。

「マーヌルス条約協会の 5 つのファースト ネーションは、Google Canada と協定を締結し、我々の伝統的な領土に新しい高速光ファイバー ケーブルを設置することに同意したことを嬉しく思います。Google Canada と私たちの領土の双方に利益をもたらすこの合意は、私たちの憲法で保護された条約と先住民の権利の尊重に基づいており、和解のプロセスを推進するものです。また、私たちが先住民寄宿学校で経験した痛みやトラウマに対し、Google Canada が会談の中で思慮深く対応をいただいたことに感謝を申し上げたいと思います。私たちは、Google Canada との長期にわたる互恵的な関係の構築に期待を寄せています。」

「Google の我々ファースト ネーションに対する誠意のある対応には感謝しています。」  - ヒュパカサス先住民族評議会 会長 Brandy Lauder 氏

Google Cloud は本日の Topaz の建設に加え、これまで 20 の海底ケーブル プロジェクトへの投資を発表してきました。これには Curie、Dunant、Equiano、Firmina、Grace Hopper、そして Blue、Echo、Havfrue、Raman などのコンソーシアム ケーブルが含まれ、200 以上の国や地域にまたがる 29 のクラウドのリージョン、88 のゾーン、146 のネットワーク エッジ ロケーションを接続しています。Google Cloud のネットワークとインフラ ストラクチャ、Topaz の詳細については、カナダと日本のブログおよび以下のビデオをご覧ください。

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- VP and Head of Google Global Networking and Head of Technology and Strategy, Google Cloud for Telecommunications, Bikash Koley

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