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インフラストラクチャ

米国と欧州大陸を結ぶ Dunant 海底ケーブル、稼働に向けて準備完了

2021年2月10日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 2 月 3 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたび、米仏を結ぶ Dunant 海底ケーブルの敷設と試験が完了し、稼働準備が整いました。米国のバージニア ビーチから大西洋を越えてフランス大西洋沿岸のサンティレール ド リエまで横断するこの海底ケーブルの開通によって、Google のグローバル ネットワークの専用容量が増え、ダイバーシティと耐障害性が向上します。また、各地域の他のネットワーク インフラストラクチャとの相互接続にも対応します。Dunant という名前は、赤十字の創設者であり、第 1 回ノーベル平和賞受賞者としても知られるスイス人実業家にして社会活動家でもある、アンリ デュナンにちなんで付けられました。この歴史的な「上陸」プロジェクトは、海底データ転送のグローバル パートナーである SubCom と共同で達成しました。世界的なパンデミックが続くなか、スケジュールどおりに海底ケーブルの設計、製造、敷設を完遂した同社の力なくしては、このプロジェクトは実現不可能だったでしょう。

250 Tbps で大西洋を横断する記録的容量を達成

当初の発表でお伝えしたとおり、Dunant ケーブルは長距離の海底ケーブルとして初めて空間分割多重(SDM)方式の 12 本のファイバーペアを採用し、1 秒あたり 250 テラビット(Tbps)という記録的容量を達成しています。これは、米国議会図書館全体に相当するデータを 1 秒で 3 回転送するのに十分な容量です。前世代の海底ケーブルではファイバーペアの数が 6 本か 8 本であったところを 12 本に増やしたことに加え、使用電力を最適化したリピーター設計を採用したことで、費用効率を高めながら容量増加を達成しました。これまでの海底ケーブル技術では、ファイバーペアの光増幅に各ペア専用の励起レーザーセットが使用されていたのに対し、Dunant ケーブルの SDM 技術では、励起レーザーおよび関連する光学コンポーネントを複数のファイバーペアで共有しているのが特長です。この「励起共有」技術によって、ケーブル内のファイバー数を増やし、システムの可用性を向上させています。

世界中に張り巡らされたクラウドを通じてビジネスを改革

Google のミッションは、世界中の情報を、アクセスしやすく、便利にすることです。そのなかで Google Cloud は、世界中に張り巡らされたクラウドを通じてビジネスを改革するという責務を負っています。そうしたミッションにおいて、インフラストラクチャは強大な役割を果たし、特にその容量は要を担います。

具体的には、組織に以下のようなメリットをもたらします。

  • オープン、ハイブリッド、マルチクラウドなソリューションによって、アプリをどこでも実行: デベロッパーは 1 つのベンダーのソリューションに囲い込まれることなく、任意の環境で迅速に開発、革新を進められます。

  • 最先端のデータ プラットフォーム上で、スマートかつ的確に判断: 機械学習や高度な分析機能を使って、データから多くのインサイトを導き出せます。

  • 業界随一のクリーンなクラウドを使用: すべての人にカーボンフリーの未来をもたらすツールや技術を活用して、二酸化炭素排出量の削減に貢献できます。

  • 高度なセキュリティ ツールを使って安心運用: 自社およびお客様のデータ、アプリケーション、インフラストラクチャを詐欺、スパム、不正行為から守れます。

  • 人々のつながり方やコラボレーションの手段を変革: さまざまなデジタルツールを活用して、自宅でも、オフィスでも、クラスルームでも、成果を最大化することができます。

  • 費用の削減、作業の効率化、予算の最適化: Anthos を使って、プラットフォームの管理にかかる時間を短縮できます。また、オンプレミスから Google にアプリケーションを移行することで、費用を最大 32% 節約可能です。

  • 各業界向けに特化されたソリューションによって困難な課題に対処: 小売り、CPG、金融サービス、製造、メディア、エンターテイメント、通信、ゲーム、公共部門、医療、ライフ サイエンスなど、さまざまな業界向けに特化されたソリューションを利用できます。

今後の対応

Google は、優れたクラウド ネットワークを構築し、万全にプロビジョニングした環境でクラウドとお客様を直結することを目指しています。今回の Dunant 海底ケーブル敷設も、その実現に向けた継続的な取り組みの一環です。Google Cloud ネットワークは、光ファイバー リンクと海底ケーブル(まもなく Grace Hopper 海底ケーブルが追加予定)から構成され、これらのリンクやケーブルによって 100 超の接続拠点数千のエッジ ノード ロケーション100 超の Cloud CDN ロケーション91 の Dedicated Interconnect ロケーション24 の GCP リージョンが結ばれています(リージョンについては、チリ、スペイン、イタリア、フランス、ポーランドへの追加が発表済み)。このような基盤をもつ Google Cloud ネットワークは、パフォーマンスが安定しない公共のインターネットや他のクラウド ネットワークに比べ、優れた信頼性、速度、セキュリティを誇ります。さすがに光速を速めることはできていませんが、クラウドをさらに改善および高速化すべく、精力的な取り組みを続けています。

インフラストラクチャとデータセンターの詳細をご覧ください。

-Google Cloud EMEA 地区プレジデント Chris Ciauri

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