Google Cloud の新しいリージョンをアジア太平洋に開設

※この投稿は米国時間 2022 年 8 月 10 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

クラウド コンピューティングが提供するデジタル ツールは、アジア太平洋を含む世界中で変革を促しています。事実、IDC は、アジア太平洋（日本を除く）におけるクラウド サービスへの総支出が 2025 年までに 2,820 億米ドルに達すると予想しています1。アジア太平洋で高まるクラウド サービスの需要に応えるため、Google はこのたび、マレーシア、タイ、ニュージーランドに 3 つの新しい Google Cloud リージョンを開設する計画があることを発表いたします。これは、以前に発表したベルリン、ダンマーム、ドーハ、メキシコ、テルアビブ、トリノの 6 つのリージョンの開設に続くものです。

開設後、これらの新しいリージョンは現在世界中で運用されている 34 のクラウド リージョン（そのうちの 11 はアジア太平洋）に加わり、業界で最も環境に優しいクラウドで実行される、高性能のサービスを提供することになります。アジア太平洋のさまざまな業界の企業、スタートアップ、公共部門の組織は、主要なコントロールを活用することで、低レイテンシ、極めて高いセキュリティ、データ所在地、そして特定のデータ保存要件を含むコンプライアンス標準を維持できます。

IDC Asia / Pacific のクラウド サービスおよびソフトウェア調査担当リサーチ ディレクターである Daphne Chung 氏は次のように述べています。「新しい Google Cloud リージョンにより、デジタル主権の分野における組織からのニーズの高まりに対応できるようになり、アジア太平洋でデジタル トランスフォーメーションとイノベーションの機会を増やせるでしょう。この発表により、Google Cloud は、ローカル クラウド リージョンから諸機能にアクセスする選択肢を顧客により多く提供するとともに、ハイブリッド環境やマルチクラウド環境への移行を支援したことになります。」

お客様とパートナー様の声

小売、メディア＆エンターテイメントから金融サービス、公共部門に至るさまざまな主要な組織が、信頼できるイノベーション パートナーとして Google Cloud を導入しています。マレーシア、タイ、ニュージーランドの新しい Google Cloud リージョンは、お客様の持続的な成長と、ビジネス上の最重要課題の解決に役立ちます。Google はお客様と連携して、同地域のクラウド リージョンをお客様のニーズの変化に合わせて進化させてまいります。

「Kami はデジタル ネイティブ時代に産声をあげました。この時代においてグローバルにスケールするには、当社の継続的なイノベーション プロセスをサポートしてくれる Google Cloud のようなパートナーが必要でした。Google の協力を得てから、私たちは世界中の何百万人もの教師と生徒に魅力的で信頼できる体験を提供してきました。そのため、ニュージーランドに新しいリージョンができると聞いて非常にうれしく思っています。Google Cloud によるこの投資により、ニュージーランドのユーザーに低レイテンシでサービスを提供できるようになり、ニュージーランドのすべての学校に対する無料のプレミアム サービスをさらに充実させ、最適化できます。」 - Kami 社最高技術責任者、Jordan Thoms 氏

「お客様は私たちのビジネスの中心であり、ニュージーランドの皆様が探しているものをこれまで以上に迅速に見つけられるようにすることが、私たちの最優先事項です。Google Cloud とのコラボレーションは、インフラストラクチャの安定性とレジリエンスを確保するうえできわめて重要であり、毎日サイトにアクセスする 65 万人のニュージーランド国民に世界クラスの体験を提供するにはなくてはならないものです。Google Cloud のニュージーランドへの投資を歓迎し、技術変革を推進するなかで緊密に連携する機会が今後増えることを楽しみにしています。」 - Trade Me 社 CEO、Anders Skoe 氏

「デジタル トランスフォーメーションは、Vodafone がより優れたカスタマー エクスペリエンスを提供し、すべてのニュージーランド国民をつなぐうえで重要な役割を果たします。Google Cloud のニュージーランドへの投資を歓迎し、Google と協力して国内企業や得意先コミュニティに、より充実したサービスを提供していけることを楽しみにしています。」 - Vodafone New Zealand 社 CEO、Jason Paris 氏

「当社は、5 年近くにわたり Google Cloud と歩んできました。Google と協力して進めた一番最近の共同イノベーション イニシアチブは、当社が航空業界で起こしたのと同じようなイノベーションを、AirAsia と Capital A がデジタル プラットフォームの分野で起こす下準備をするプロジェクトでした。マレーシアに（付け加えるならばタイにも）開設される新しいクラウド リージョンについての発表からは、地域社会を豊かにし、ASEAN の 7 億人の人々全員に包括性、アクセシビリティ、価値を提供する一方で、e コマース、ロジスティクス、フィンテックのエコシステムの中心に AirAsia の Super App を据えるという当社の希望を補完およびサポートするために、リージョン内の機能を拡張したいという Google Cloud の長きにわたる思いが伝わってきます。この大きなマイルストーンと、Google Cloud の拡大するクラウド リージョン ネットワークが当社、同業者、そして一般の方々のために生み出す新しい可能性に、これ以上ないほどの胸の高鳴りを感じています。」 - Capital A 社 CEO、Tony Fernandes 氏

「Google Cloud が提供するワールドクラスのクラウドベースの分析と人工知能（AI）ツールにより、Media Prima は組織全体にデジタル DNA を組み込み、人々が最も必要としているピーク時に信頼できるリアルタイムの最新ニュースを配信し、コンテンツ コマースなどのまったく新しいエンゲージメント モデルを実装できました。これにより、収益源を多様化し、移り変わる業界の最前線に留まることができています。このクラウド リージョンによってデジタル インフラストラクチャとアプリケーションを視聴者の近くに配置できるようになることで、データ駆動型のコンテンツの制作と配信が強化されます。それだけでなく、私たちの能力も強化され、新しく革新的な媒体を通じてマレーシアの人々に情報を提供し、楽しませ、魅了することで、マレーシアの人々の生活を豊かにすることができます。」 - Media Prima 社グループ マネージング ディレクター、Rafiq Razali 氏

「Google Cloud のグローバル ネットワークは、Krungthai Bank が高度なデータ分析、サイバーセキュリティ、AI、オープン バンキング機能を採用するうえで不可欠な役割を果たしており、当社のデジタル サービスを使用して日々の資金調達のニーズを満たす 4,000 万人のタイ国民の信頼を獲得し、維持しています。この新しいクラウド リージョンは、現地の規制の枠組みの中で継続的なデジタル改革と持続可能な成長戦略を加速するために、根本的に重要なマイルストーンです。これにより、銀行口座を持たない消費者や中小企業の経営者など、あらゆるレベルのタイ国民にリーチし、サービスを提供できます。」 - Krungthai Bank 社 CEO、Payong Srivanich 氏

「当社の運用とアプリケーションを Google Cloud の優れたデータ クラウド インフラストラクチャに移行したことで、中小企業の経営者、配達業者、消費者に対して、これまで以上にパーソナライズされたサービスとエクスペリエンスを、より費用対効果が高く持続可能な方法で提供できるようになりました。新しいクラウド リージョンにより、Google Cloud が提供するコンピューティング リソースに物理的に近づき、より高速かつ完全な方法でクラウド テクノロジーにアクセスできるようになります。これにより、小さなプレーヤーを支援し、草の根経済を活性化する自家製の「スーパーアプリ」を構築するという私たちの使命を強化できます。」 - Purple Ventures Co., Ltd.（Robinhood）社取締役会会長、Thana Thienachariya 氏

グローバル ネットワークの提供

これらの新しいクラウド リージョンは、アジア太平洋全体でデジタル トランスフォーメーションを支援するという Google の継続的な取り組みの現れです。Google は、電気通信業界のパートナーと協力して、Apricot、Echo、JGA South、INDIGO、Topaz などの海底ケーブルを整備し、主要都市にポイント オブ プレゼンスを確立することにより、リージョン全体に接続を拡大するための投資を続けています。

新設のリージョンや開設予定のリージョンなど、Google のグローバル クラウド インフラストラクチャの詳細についてご確認ください。

^{1. 出典: Asia / Pacific（Excluding Japan）Whole Cloud Forecast, 2020—2025、ドキュメント番号 AP47756122、2022 年 2 月}