Google Cloud が祝う国際女性デー
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 3 月 9 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
本日、Google Cloud は国際女性デー #IWD2021 を祝して、不平等に挑戦することを選び #ChooseToChallenge、偏見に対して声を上げ、ステレオタイプに疑問を呈する人々を支持します。私たちが力を合わせれば、あらゆる人々とコミュニティが正しく評価される包括的な世界を築くことができます。
Google の使命は、世界中の情報を体系化して時間や場所を選ばずアクセスできるようにし、あらゆる人々の利便性を高めることです。この実現において、背景、視点、経験の多様性が社内とチーム内でのより良い意思決定につながり、さらにはお客様とってより関係性の深いプロダクトを提供できると考えています。
テクノロジー業界で働く女性をサポートするための継続的な取り組みの一環として、Google Cloud は Women Who Code、Women in Cloud、Yielding Accomplished African Women、Pink Programming、Coding Black Females と新たにパートナーシップを結んだことを発表いたします。こうしたコミュニティは、女性(シスジェンダー、トランスジェンダー、ノンバイナリ)のデベロッパーと起業家をサポートするため、テクノロジー業界において女性が専門能力の開発を進めるのに役立つ実地トレーニング、リーダーシップ ワークショップ、支援ネットワーク、ジョブ マッチング、各種イベントやプログラムを提供しています。このパートナーシップでは主に教育イベントとワークショップの開催、ブートキャンプやトレーニング プログラム、メンターシップのための技術的コンテンツの提供に焦点を絞ります。そのために Google Cloud のデベロッパーにイベントや会議でのスピーチやブログの共同執筆を依頼するとともに、資金援助を提供します。
また今月中は Google のプラットフォームを使用し、幅広いデベロッパー コミュニティをサポートしながら革新的な方法で Google Cloud サービスを利用している優れた女性デベロッパーにスポットライトを当てる予定です。こうした素晴らしい女性たちがどのようにして Google Cloud デベロッパーになったのか、その動機、テクノロジー業界における女性としての体験、他の女性デベロッパーたちへのアドバイスなどを以下でご紹介します。この女性歴史月間に、ぜひ Twitter で #WomenAreExperts をフォローしてください。Google Developer Experts プログラムに参加している女性たちを特集しています。
世界各地で開催されている多くの IWD イベントに参加し、Google と一緒に性的偏見をなくすための取り組みにご協力ください。こういったイベントには、Google Cloud がゴールド スポンサーを務める TECK(K)NOW、Women Techmakers が毎年開催している IWD North America Summit 2021 などがあります。今すぐ登録して、Google Cloud のデベロッパー アドボケイトによる基調講演や技術的な講演、ワークショップをご視聴ください。すべて、女性にとってテクノロジー業界で働くことが何を意味するのかという視点から開催されています。
コミュニティ パートナーシップ


Women Who Code
グローバル パートナー
Women Who Code は、2011 年、女性エンジニアにとっての業界経験を変えたいという意思を持つ少人数の技術者が集まったコミュニティ グループとしてスタートしました。今では世界的な非営利団体として、テクノロジー業界でキャリアを築く女性を鼓舞することに特化した世界最大かつアクティブなコミュニティに成長しました。


Women in Cloud
教育とメンターシップのパートナー
Women in Cloud は、女性のつながりを促進して力づけるためのアイデアとサポートを提供しています。女性たちが自らの潜在能力に気付き、主要なクラウド業界、コミュニティ、行政機関パートナーを通して新たな成長を達成する手助けをしています。ビジネス、テクノロジー、政治の分野で指導的な立場にあるさまざまな女性たちの声と情報をまとめ、クラウド エコノミーでキャリアを求める女性の立場の改善を目指します。


Yielding Accomplished African Women
コンテンツ パートナー
Yielding Accomplished African Women は、女性がビジネス チャンスを生かせるように女性の能力を促進する役割を果たします。Yaa W. プログラムは、総合的な認定コース、豊富なオンライン トレーニング ソフトウェア、ソーシャル インパクト プロジェクトでの実地体験を提供し、すべての参加者が金融およびテクノロジー分野のトップ企業への就職に必要な基礎スキルを習得できるよう構成されています。国際的に認められている女性役員や起業家の話をまとめたスピーカー シリーズは、彼女たちの成功例を示すことで女性に希望を与えます。さらに、メンターシップ プログラムでは、専門家と交流して個人的なサポートを得ることもできます。


Pink Programming
Pink Programming は、より多くの女性がプログラミングに携わることを目標に掲げた非営利団体です。プログラミングに興味を持つ女性がコーディングを学べる場を作り、自分たちの知識をもとに楽しく快適な環境を築きたいと考えた 3 人の女性デベロッパーによって 2015 年に設立されました。
Coding Black Females
コミュニティ スポンサー
Coding Black Females は 2017 に設立されました。この非営利組織の主な目的は、黒人女性デベロッパーが自らを成長させ、自分と同じ黒人女性たちと出会い、ネットワークを作り、支援を受け、定期開催イベントを通して関係を築くための機会を提供することです。
スポットライト: Google Cloud の女性デベロッパー


Diana Rodriguez
Google Developer Expert、米国
Diana Rodriguez はフルスタックのデベロッパー兼 DevOps デベロッパーで、ウェブ技術、Google Cloud Platform、Google Maps Platform、Firebase における Google Developer Expert です。Women Techmakers アンバサダー、GDG Durham のオーガナイザー、Auth0 アンバサダーでもあります。
バックエンドとインフラストラクチャでの 20 年以上の経験と強固な背景を持つ Diana は、その両方を最大限に活かして DevOps カルチャーを広めたいと考えています。チーフ DevOps アーキテクトとして、Kubernetes と Docker に精通している彼女はオートメーション、IaaS、コンテナの分野に精力的に取り組んでいます。彼女は開発の分野でキャリアをスタートしたい人々を励ますことに情熱を注ぎ、女性のデベロッパーと DevOps を支援しています。
Diana とつながる
LinkedIn | GitHub | 個人のウェブサイト | Twitter
Cloud のデベロッパーになった経緯を教えてください
話は私が 6 歳の頃にさかのぼります。両親はいわゆる「オタク」で、母がストレージなしの C64(コモドール64)のテストにアクセスしたことから、私は母と一緒に雑誌からゲームのコードを手入力しなければならず、色などを変更し始めました。17 歳のときにインフラストラクチャに夢中になりました。それから間もなく、データセンターで「初めての大きな仕事」を経験し、それ以来クラウドの進化をこの目で見てきました。
テクノロジー業界で働く女性たちにアドバイスをお願いします
テクノロジー業界にいる女性としての私からのアドバイスは、歩みを止めず前進し続けるということです。将来の世代のための道は整備されていて、私たちは今後も互いに刺激しあえる関係でなければなりません。誰もが力を発揮できるように、一緒に取り組みましょう。


Victoria Mutai
メンバー Google Developer Group: ケニア、ナイロビ
最高技術責任者 | Yielding Accomplished African Women
Victoria は、Python と JavaScript の専門知識を持つソフトウェア デベロッパーです。STEM 分野における男女差を縮めることを人生の目標にしている STEMist の Victoria は、Nairobi Google Developer Group の積極的なメンバーです。アフリカの女性と子供たちを支援する Wezesha DADA Initiative のメンターであり、Rural Women Peace Link でボランティア活動を行っています。Yielding Accomplished African Women の最高技術責任者でもあり、子供たちがプログラミングを学ぶ機会を提供する Legacy Softwares という会社を設立する予定です。
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Cloud のデベロッパーになった経緯を教えてください
2019 年 12 月に、クラウド コンピューティングに興味を持つきっかけがありました。YaaW による Women in ML カンファレンスに初めて応募したのですが、カンファレンスの参加要件の一つが Google Cloud Platform のコースの受講でした。コースを受講していくうちに、クラウド コンピューティングとそれにまつわる仕事のすべてについてもっと知りたいと思うようになりました。ここから、クラウド コンピューティングに関わるトレーニング、メンタリング、リサーチにさらに夢中になりました。
テクノロジー業界で働く女性としての経験はどのようなものですか?
特に男性優位の分野で女性として働くことは困難ではありますが、メリットもあります。男性の同僚と比べて、自分のスキルに合う機会を得られることもメリットの一つです。女性はコーディングができないというお決まりの意見を持つ人など、多くの困難にも直面してきました。自分の能力が不十分だ感じてしまうインポスター症候群という問題も抱えていましたが、自分と同じような立場の若い女性と交流することで自信を持ち、自分自身を信じられるようになりました。特に YaaW コミュニティでの交流が私を勇気づけてくれました。
テクノロジー業界で働く女性たちにアドバイスをお願いします
女性デベロッパーたちへの私からのアドバイスは、お互いに助け合うことで高みにのぼれるということです。それから、テクノロジーは変化しつづけるため、学び続けること。自分の考え方をサポートしてくれるコミュニティを見つけて参加し、自分自身を築くこと。常に自分を信じること。あなたの足を引っ張ろうとする人たちの言うことには耳を貸さず、前向きなエネルギーだけに身を置くようすること、です。


Adriana Moya
Google Developer Expert、コロンビア
Cloud エンジニア | Globant
Cloud エンジニアの Adriana は、Google Cloud プロダクトの Google Developer Expert です。Women Techmakers アンバサダーおよび GDG ボゴタ支部のオーガナイザーを務め、テクノロジー業界で働く女性にプログラミング ワークショップ、ツールとリソース、支援を無料で提供する非営利団体 Django Girls のコーチでもあります。
Adriana とつながる
LinkedIn | GitHub | 個人のウェブサイト | Twitter
Cloud のデベロッパーになった経緯を教えてください
私は早い時期からコンピュータ サイエンスとソフトウェア エンジニアリングを学びました。ソフトウェア デベロッパーとしてのキャリアをスタートしましたが、いつもチーム内で唯一の女性だったため、インポスター症候群で苦しむなど数多くの困難に直面しました。勉強して学び続ける意欲を引き出してくれる素晴らしいメンターがいたことは、私にとって幸運でした。彼のおかげで、市内の大きなテクノロジー コミュニティに出会うことができたのです。数年間ほど開発の仕事をしたのち、クラウド コンピューティングにキャリアを転向しました。アーキテクチャの問題を、大規模な改善を目指した新たな機会に変換できるという仕事は、とてもワクワクすることでした。キャリア転向は長い間迷い続けた難しい決断でしたが、今振り返ってみて後悔はありません。
テクノロジー業界で働く女性を励まし、勇気づけることでクラウド コミュニティに貢献できることはとても楽しく、このコミュニティで Google Cloud の Google Developer Expert に推薦されました。最初のうちは、このようなステータスを得ることは自分には無理ではないかと不安でしたが、プロセスを開始して GDE になることができました。この経験は、自分の安全地帯を飛び出し、大きな成長を遂げるための素晴らしい機会になりました。さらに重要なのは、さまざまな新しい方法で地元に貢献できるようになったことです。
テクノロジー業界で働く女性たちにアドバイスをお願いします
GDE を目指している人に私からのアドバイスをお伝えします
人前でのスピーチとコミュニケーションに取り組むこと。
勉強して、さらに勉強して、もっと勉強すること。
個人のブログやポッドキャストなど、何かしら小さなものを作り始めること。
地域のコミュニティをサポートすること。人とのつながりが生まれ、自分にふさわしい人物との出会いにつながります。
野心を抱くことを恐れないこと。


Maria Tjahjadi
Google Developer Expert、インドネシア
Maria は 10 年以上にわたってデータに携わってきた、Google Cloud Platform の Google Developer Expert です。Maria は大学のゲスト講師として学生にデータ、分析、クラウド テクノロジーに関する講義をし、講師たちには業界のニーズと大学のカリキュラムの間に横たわる溝を埋める方法について教えています。
Maria とつながる
Cloud のデベロッパーになった経緯を教えてください
私のキャリアは、ビジネス インテリジェンス コンサルタントから始まりました。その前は、家庭教師をしていました。今でもさまざまなレベルの生徒たちを教えていて、とりわけ STEM の教科に力を入れています。ビジネス インテリジェンスの専門家として、要件の収集からサーバーのフル インストール、エンドユーザー支援まで、エンドツーエンドの実装に携わりました。その後 6 年間ほどはデータ ウェアハウス コンサルタントとして、顧客がデータをクレンジングおよび統合し、データに基づいたレポートを作成して、データから分析情報を収集するプロセスを見直し、顧客のビジネスの成長を支援しました。データの取り込み開発、テクニカル チームの統率、マーケティング システムとプロセスの実装に関わると同時に、顧客が抱える最大の課題を解決するためのデータ ソリューションを設計しました。以前はオンプレミスで運用されていたシステムとアプリケーションを、クラウドに移行させることができました。
テクノロジー業界で働く女性としての経験はどのようなものですか?
インドネシア屈指の e コマース企業に入社したとき、クラウド テクノロジーのことを知りました。データ ウェアハウスのシニアリードとしての私の仕事は、既存のデータ ウェアハウスの Google Cloud Platform への最適化と移行を導き、そこから分析データのアーキテクチャとガバナンスを強化することでした。それ以来、インドネシアの複数のスタートアップ企業がクラウド上でデータと分析を実装できるように、データ プラットフォームを設計してチームを結成および管理してきました。また、コミュニティを支援するため、地域の Google Developer Group に参加しました。Google Cloud でデータ分析プラットフォームを効率的に設計および実装する方法を共有し、クラウド テクノロジーをさらに多くのユーザーに紹介するためです。
テクノロジー業界で働く女性たちにアドバイスをお願いします
女性デベロッパーの皆さんに Ginny Rometty の言葉を贈ります。「あなたが何者で何をすべきかを他者に決めさせてはなりません。自分で決めることです。」学び続け、好奇心を持ち続けましょう。私たちに必要なのは何かを開発するだけではなく、ビジネスの問題を解決することだ、ということを忘れないでください。
-Google Cloud プロダクト マーケティング担当シニア ディレクター Jeana Jorgensen