コンテンツに移動
データベース

AI 搭載の Database Migration Service が実現する、SQL Server から PostgreSQL へのスムーズかつ高速な移行

2025年4月25日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/sql_migration_gemini.max-2600x2600.jpg
Erez Alsheich

Database Migrations Product Lead

Yoav Eilat

Product Marketing Manager, Databases

Try Gemini Enterprise Business Edition today

The front door to AI in the workplace

Try now

※この投稿は米国時間 2025 年 4 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

組織がイノベーションを加速させ、競争上の優位性を獲得するためにクラウド ファースト戦略を優先し続けるなか、以前のデータベースは、使いにくいライセンス、複雑な契約、柔軟性に欠けるインフラストラクチャによってモダナイゼーションを妨げ、成長を阻害するボトルネックとなっています。

そこで、今週の Google Cloud Next では、Database Migration Service(DMS)が包括的なデータベースのモダナイゼーション サービスを拡張し、SQL Server から PostgreSQL への移行に対応することを発表しました。これにより、クラウドでオープンソース データベースの可能性を引き出し、スケーラブルで費用対効果の高いモダンなアプリケーションを構築できるようになります。

SQL Server を最新のマネージド PostgreSQL ソリューションである AlloyDBCloud SQL などに移行することは、大きなメリットをもたらす一方で、非常に複雑な作業になる可能性があります。SQL Server と PostgreSQL はどちらも SQL 標準に準拠していますが、アーキテクチャ、データ型、手続き型言語には根本的な違いがあり、移行を成功させるには、両方のテクノロジーに関する深い専門知識が必要です。

たとえば、SQL Server の T-SQL 構文や組み込み関数は、多くの場合、PostgreSQL の PL/pgSQL への手動変換が必要です。SQL Server の DATETIME の精度や NVARCHAR の処理は PostgreSQL でそれらに相当するものとは異なるため、データ型マッピングが複雑になる可能性があります。

さらに、SQL Server のストアド プロシージャ、トリガー、関数などの機能は、多くの場合、PostgreSQL の実装に合わせて大幅なリファクタリングが必要になります。これには、データベース システムに関する深い知識と、開発者が通常は持ち合わせていない特定の移行に関する専門知識の両方が求められます。自動変換ツールの利点を考慮しても、膨大な時間と労力を要します。

Database Migration Service でデータベースのモダナイゼーションを簡素化

フルマネージドのサーバーレス クラウド サービスである DMS は、データベースの「リフト&シフト」移行とデータベースのモダナイゼーションの過程を簡素化するための機能一式を備えています。

モダナイゼーションの取り組みとして、DMS は、データ移行に加え、スキーマと常駐コードの変換など、インタラクティブなタスクをすべて同じ高性能なユーザー インターフェース内で実現します。データ移行では、高スループットのデータベースの初期読み込みと、その後の低レイテンシの変更データ キャプチャが可能なため、ダウンタイムを短縮し、ビジネス クリティカルなアプリケーションへの影響を最小限に抑えます。

SQL Server から PostgreSQL への移行を発表

この新しい SQL Server から PostgreSQL への移行手段では、セルフ マネージドとクラウド マネージドの SQL Server ソリューションのどちらからでも、Cloud SQL for PostgreSQL と AlloyDB への移行が可能です。そのため、データベースのモダナイゼーションの取り組みを加速させることができます。既存のデータベース モダナイゼーション サービスと同様に、この新しい移行手段では、データベースの初期読み込みを高スループットで実行します。続いて、シームレスな変更データ キャプチャ(CDC)レプリケーションにより、SQL Server の移行元と PostgreSQL の移行先を同期します。この作業はすべて、本番環境アプリケーションが稼働している間に行われるため、ビジネスの中断を最小限に抑えることができます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1_59j1m6h.max-2200x2200.png

Database Migration Service は、SQL Server から PostgreSQL への移行作業の中でも特に複雑な手順を自動化するよう設計されています。

SQL Server スキーマやコードの変換については、高速かつカスタマイズ可能なアルゴリズム ベースのコード変換エンジンを提供します。このエンジンは、データベース スキーマとコードの大部分を適切な PostgreSQL 言語に自動変換し、ユーザーが手動で行う変換作業を最小限に抑えます。

このアルゴリズム変換エンジンは、移行元データベースのデータ型や SQL コマンドなどを、最も適した PostgreSQL の型やコマンドにマッピングします。さらに、PostgreSQL に直接対応するものがない複雑な機能についても、PostgreSQL で利用可能な機能を活用して、同様の動作を実現するようにリファクタリングします。アルゴリズム エンジンは、本来、プログラムされた際のシナリオに対して非常に高い精度を発揮します。ただし、そのようなシナリオに限定されており、実際の運用では、予測できないシナリオを含むデータベース コードが存在することもあります。

こうした状況に対応するため、Google は Gemini 自動変換エンジンを導入し、データベース モダナイゼーションの自動化の新たな可能性を追求しています。この新しいエンジンは、アルゴリズム変換による出力を自動的に補強することで、変換タスクを大幅に自動化して手作業を減らします。また、コードのどの部分がどのような理由で改良され、どのように変換されたかがわかる包括的なコンバージョン レポートも提供します。

コンバージョン レポートで Gemini の推奨事項を確認し、変換を検証済みとしてマークするだけで済み、適切な PostgreSQL 機能の調査や、変換に関する問題の修正に時間をかける必要はありません。問題を調査して修正しなくとも、完了した変換を確認するだけでよいため、手動による移行作業を大幅に減らし、変換プロセスを高速化できます。

DMS は、SQL Server のデータベース管理者へのさらなるサポートとして、Gemini 変換支援を提供しています。これを活用して、SQL Server から PostgreSQL への変換に関する重点的で包括的なトレーニングを受けることができます。Gemini は変換前のコードと変換後のコードの両方を分析し、変換の理由を説明します。また、選択した PostgreSQL の機能、その機能を使用した理由、SQL Server の機能との比較を明確に示します。その後、移行したコードを最適化してパフォーマンスを向上させ、長期保守に役立つ包括的なコメントを自動生成します。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/2_sJaIjJj.max-1900x1900.png

Database Migration Service を利用すると、SQL Server から PostgreSQL への変換についての詳しい説明を得ることができます。

Google Cloud は、データベース資産のモダナイズを検討しているお客様と緊密に連携してきました。その一社が、家具やインテリアを扱う米国のオンライン ストアである Wayfair LLC です。

「Google Cloud の Database Migration Service は、データベースのモダナイゼーションのプロセスを簡素化します。ダウンタイムを短縮する変更データ キャプチャや、AI によるコード変換といった機能により、データベースの使用形態がより効率的なものに進化します。その結果、移行プロセスにかかる手間と時間が減るため、インフラストラクチャにではなく開発により多くの時間を割くことができます」と、Wayfair のデータ基盤担当ソフトウェア エンジニアリング マネージャーである Shashank Srivastava 氏は述べています。

スタートガイド

Gemini を活用した SQL Server の移行は、簡単に開始することができます。まず、Google Cloud コンソールで [データベースの移行] ページに移動してください。その後の手順は次のとおりです。

  1. 移行元と移行先の接続プロファイルを作成します。これには、移行元データベースと移行先データベースに関する情報が含まれます。これらの接続プロファイルは、後で別の移行にも使用できます。

  2. 移行元のスキーマとコードを、PostgreSQL スキーマおよび互換性のある SQL に自動的に変換するコンバージョン ワークスペースを作成します。Gemini を活用した新しいコンバージョン ワークスペース機能を有効にしてください。

  3. 変換後のスキーマ オブジェクトと SQL コードを確認し、移行先の Cloud SQL for PostgreSQL インスタンスまたは AlloyDB for PostgreSQL インスタンスに適用します。

  4. 移行ジョブを作成し、先ほど作成したコンバージョン ワークスペースと接続プロファイルを選択します。

  5. 移行ジョブをテストしたら、準備ができ次第移行ジョブを開始します。

Database Migration Service が SQL Server データベースのモダナイズにどのように役立つかについて詳しくは、DMS のドキュメントをご確認ください。移行の第一歩を踏み出しましょう。

-Database Migrations プロダクト リーダー、Erez Alsheich
-データベース担当プロダクト マーケティング マネージャー、Yoav Eilat

投稿先