Google データクラウド向けの Gemini CLI 拡張機能をリリース
Sujatha Mandava
Director, Product Management, Databases
Sandeep Karmarkar
Product lead, BigQuery
※この投稿は米国時間 2025 年 9 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
6 月に、Google は Gemini CLI を発表しました。これは、Gemini の威力をターミナルに直接取り込むオープンソースの AI エージェントです。そしてこのたび、Google は Google データクラウド サービス向けのオープンソースの Gemini CLI 拡張機能を発表いたします。
Cloud SQL、AlloyDB、BigQuery などのサービスを使用してアプリケーションを構築し、トレンドを分析することが、ローカルの開発環境からこれまでになく簡単になりました。これらの拡張機能は、初心者から経験豊富なデベロッパーまで、アプリ開発、デプロイ、運用、データ分析などの一般的なデータ操作をより生産的かつ簡単に行えるよう支援します。それでは、さっそく始めましょう。
Data Cloud Gemini CLI 拡張機能を使用する
始める前に、特定のサービスにアクセスするために必要な API を有効にし、IAM 権限を構成していることを確認してください。
最新の機能を利用できるよう、Gemini CLI の最新リリース(v0.6.0)をインストールします。
npm install -g @google/gemini-cli@latest
次に、拡張機能をインストールします。
gemini extensions install https://github.com/gemini-cli-extensions/<EXTENSION>
<EXTENSION> は、使用するサービスの名前に置き換えます。たとえば、alloydb、cloud-sql-postgresql、bigquery-data-analytics などです。
Gemini CLI を開始する前に、必要な環境変数を追加して、Google Cloud プロジェクトに接続するように拡張機能を構成する必要があります。必要な構成の詳細については、以下の表をご覧ください。
これで、コマンド gemini を使用して Gemini CLI を起動できます。/extensions コマンドでインストールされている拡張機能を確認できます。


コマンド /mcp list を使用して、拡張機能に含まれる MCP サーバーとツールを一覧表示できます。


Cloud SQL for PostgreSQL 拡張機能の Gemini CLI を使用する
Cloud SQL for PostgreSQL 拡張機能を使用して、さまざまなアクションを実行できます。主なものを以下に示します。
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インスタンスの作成: PostgreSQL(および MySQL、SQL Server)用の新しい Cloud SQL インスタンスを作成します。
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インスタンスの一覧表示: 指定されたプロジェクト内のすべての Cloud SQL インスタンスを一覧表示します。
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インスタンスの取得: 特定の Cloud SQL インスタンスに関する情報を取得します。
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ユーザーの作成: 指定された Cloud SQL インスタンス内に新しいユーザー アカウントを作成します。標準ユーザーと Cloud IAM ユーザーの両方をサポートします。
実際にどのように活用できるかご興味をお持ちの場合は、優れたプロジェクトと同様に、まず、何をしようとしているのかを明確に記述した計画を立てます。次に、そのプロジェクト計画をプロンプトのシリーズとして CLI に提供すると、エージェントがデータベースやその他のリソースのプロビジョニングを開始します。




新しいデータベースに接続するように拡張機能を構成すると、エージェントは承認された計画に基づいて必要なテーブルを生成できます。テストを簡単に行うために、テストデータを追加するようエージェントに指示できます。


エージェントは、取得したコンテキストを使用して、データへのアクセスを可能にする API を生成できます。


ご覧のとおり、これらの拡張機能を使用すると、Google Cloud データベースでの構築を非常に簡単に開始できます。
BigQuery 分析拡張機能の使用
分析ニーズに対応するため、BigQuery データ分析用の Gemini CLI 拡張機能を初めてご紹介します。また、 BigQuery Conversational Analytics 拡張機能を通じて Conversational Analytics API にアクセスできるようになることもお知らせします。これは、BigQuery の機能をローカルのコーディング環境に直接取り込み、統合された統一ワークフローを作成する取り組みの第一歩です。
この拡張機能を使用して、
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データの探索: 自然言語を使用してテーブルを検索します。
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分析: データに関するビジネス上の質問をして、インテリジェントな分析情報を生成します。
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追究: 会話分析 API を使用して、分析情報をさらに詳しく調べます。
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拡張: 他のツールや拡張機能を使用して、グラフ作成、レポート作成、コード管理などの高度なワークフローに拡張します。
この初回リリースでは、Gemini CLI の包括的なツールスイートが提供されます。
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メタデータ ツール: BigQuery のデータランドスケープを検出して理解します。
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クエリ実行ツール: BigQuery クエリを実行し、結果を要約してコンソールに返します。
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AI を活用した予測: BigQuery の組み込みの AI.Forecast 関数を利用して、コマンドラインから直接、強力な時系列予測を行います。
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より詳細なデータ分析情報: 「ask_data_insights」ツールで、サーバーサイドの BigQuery エージェントにアクセスして、より豊富なデータ分析情報を取得します。
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その他
[注: 会話分析拡張機能を使用するには、追加の API を有効にする必要があります。詳しくはドキュメントをご覧ください。]
分析拡張機能を使用したカスタマー ジャーニーの例を次に示します。
データを探索、分析する(例)
より詳細な分析情報を取得
「ask_data_insights」を使用して、BigQuery(Conversational Analytics API)のエージェントをトリガーし、質問に回答します。サーバーサイド エージェントは非常にスマートで、データに関する追加のコンテキストを収集し、質問に対するより深い分析情報を提供できるほどです。


さらに、BigQuery のデータとローカルツールを組み合わせて、グラフやレポートを生成することもできます。この場合は次のようなプロンプトを使うことができます。
「bigquery-public-data.pypi.file_downloads を使用して、パッケージ urllib3 の 2025 年の最後の 4 か月のダウンロード数を予測できますか?最初の 8 か月間の実際のダウンロード数と、その後の 4 か月間の予測をグラフにしてください」


今すぐ使用を開始する
Google のデータクラウド サービス向けに Gemini CLI 拡張機能をレベルアップする準備はできましたか?詳しくは、 拡張機能に関するドキュメントをご覧ください。テンプレートを確認して、独自の拡張機能の構築を開始し、コミュニティと共有しましょう。
-データベース担当プロダクト管理ディレクター、Sujatha Mandava
-BigQuery、プロダクト リード Sandeep Karmarkar