Supermetrics Storage がマーケターのデータ ウェアハウジング活用を支援

※この投稿は米国時間 2024 年 6 月 7 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: この投稿は、Built with BigQuery の ISV とデータ プロバイダの事例を示すシリーズ記事の一つです。

Supermetrics は、幅広い保存先に対応している点がお客様に評価されています。Google スプレッドシートや Excel から Google BigQuery などのエンタープライズ データ ウェアハウスまで、マーケティング チームの要件や複雑さに応じて、データを保存し、分析する場所の選択肢が多数用意されています。

企業がビジネスを築き上げ、顧客ベースが拡大すると、複雑さの軽減、スケーラビリティの確保、迅速な報告や分析といった課題に対して、最終的にデータ ウェアハウスが最適なソリューションとなります。データ ウェアハウスへのアップグレードは、ビジネスの成長において重要なマイルストーンであり、喜ばしいステップであるはずですが、多くのマーケティング チームには、完全に機能する自社データ ウェアハウスへの移行や、ウェアハウスの構築、メンテナンスを行うために必要なリソースがありません。

そうした場合にも、Supermetrics Storage を使用すれば、事前に技術的な専門知識がなくてもクロスチャネル データを BigQuery で一元化できるようになりました。

マーケティング データ ウェアハウスの主な要素

データ ウェアハウスが完全に機能するためには、以下の 4 つのコア機能が必要です。

• 質の高いデータ: データ ウェアハウスには、クリーンで正確なデータが欠かせません。データをクレンジングして変換し、他のビジネスデータやツールと統合するためには、適切な専門知識が社内に必要です。

• セキュリティ: データ ウェアハウスには機密情報が保存されます。セキュリティのベスト プラクティスについてしっかりと理解し、データ ウェアハウスにセキュリティ侵害や情報漏洩のリスクがないことを確認する必要があります。

• メンテナンス: パフォーマンスの問題やダウンタイムの可能性を未然に防ぐことが重要です。そのためには、データ ウェアハウスのメンテナンスを行い、問題が発生したらすぐに特定、解決するための知識が社内に求められます。

• スケーラビリティ: データ ウェアハウスは、ビジネスの成長に合わせてスケーリングできる必要があります。需要の増加に対応できるようデータ ウェアハウスを拡大するための技術的な専門知識が必要です。

このように要件を挙げるのは簡単です。多くの場合、マーケティング チームに不足しているのは、これらを行動に移すための技術的リソースです。このことが、データ ウェアハウスの構築とメンテナンスを困難にしています。このような場合に、Supermetrics Storage が、マーケティング データ ウェアハウスを自社で構築する代わりの優れた選択肢となり、セットアップやメンテナンスに必要な時間や費用、技術者の新規採用の回避に役立ちます。

マーケターによるデータの一元化と分析を支援

Supermetrics Storage は BigQuery を使って構築されています。マーケティング データは 1 か所にまとめられ、技術者ではないマーケターでも、より迅速かつ効率的にアクセスできます。ソリューションはオプトイン制になっていて、どのデータソースからどのデータを保存するかは選択が可能です。

Supermetrics Storage を使用すると、以下のことができます。

• マーケティング データの所有権を得る

• 信頼できる唯一の情報源を作成する

• レポートの読み込み時間を短縮する

• サードパーティ API の停止を心配することなく、いつでもデータにアクセスする

• 過去のデータを収集して前年との比較レポートを作成したり、将来的にマーケティング ミックス モデリングなどの高度な分析プロジェクトを可能にする

マーケティング データはすべて BigQuery 上の Supermetrics Storage に一元的に保存されるため、必要なときにいつでもアクセスし、分析や報告をスピードアップできます。

Supermetrics Storage のユーザーの声

「社内に専門知識がなく、データ ウェアハウスを自社でセットアップするという選択肢はありませんでした。Supermetrics Storage を使用することで、何の問題もなく、すぐにマーケティング データの保存を開始できました。非常にユーザー フレンドリーで、多くの時間とリソースを節約できました。」- Supermetrics をクライアント レポートに使用するマーケティング代理店のパフォーマンス担当責任者

「Supermetrics Storage では、データの管理を自社で行えます。接続するデータソースや、保存するデータを選べます。機密性の高いクライアント データや、マーケティング パフォーマンスのデータのストレージについては、暗号化された直接接続を使用してセキュリティを強化できます。主導権は自社にある、柔軟で安全なソリューションです。」- Supermetrics を使ってキャンペーンのパフォーマンスを評価している広告代理店のデジタル担当ディレクター

Built with BigQuery によるスピード、スケール、セキュリティの実現

Supermetrics は、初期の段階から Google と連携することで、スケーラブルで安全なストレージ ソリューションを構築し、運用を最適化できました。現在、Supermetrics のお客様には以下のメリットがあります。

• セットアップ時間の短縮: Supermetrics、Looker Studio、BigQuery が統合されているため、自社でデータ ウェアハウスをセットアップしなくても、データを一元化して保存できます。

• セキュリティとコントロール: BigQuery の権限モデル（Identity and Access Management（IAM））とサービス アカウントにより、Supermetrics がユーザーに必要なデータへのアクセスを付与できます。このアプローチにより、データのプライバシーとセキュリティが確保されると同時に、堅牢なデータ復元オプションが提供されます。重要なデータを誤って削除した場合は、Supermetrics が BigQuery に組み込まれたデータ監査とデータリネージの機能を使用してデータのアクセスと変更の履歴をたどり、失われたデータの復元を図ります。

• レポートの効率向上: データは BigQuery に保存されているため、レポート作成時にさまざまなソースから直接取り込むよりも迅速に Looker Studio や Google スプレッドシートに取り込めます。

Supermetrics Storage の仕組み

1. Supermetrics がワークフローを開始: 最初に Supermetrics が内部フォームを使用してお客様にアクセス権を付与します。

2. Terraform による自動ワークフロー: ワークフローは、すべてが正常な状態にあることを検証してから、Terraform スクリプトを実行します。これにより、お客様に必要なリソース（BigQuery データセットなど）が作成されます。

3. 統合の構成: リソースの作成後、ワークフローは Supermetrics API にリクエストを送信します。これにより、Supermetrics と BigQuery の間で新しい統合が構成されます。  

4. お客様のアクセス: 構成が完了すると、アカウントにストレージが表示され、Supermetrics コネクタを通じて任意のプラットフォームからデータの転送を開始できます。

5. データの可視化: 転送が完了したら、Looker Studio や Google スプレッドシートなどのツールを使用して、データについて報告できます。レポートの読み込み時間は以前と比べて大幅に短縮されます。

使ってみる

Supermetrics Storage は、マーケターを念頭に置いて設計されています。データ ウェアハウスのセットアップに必要な技術的なスキルや知識が少ないため、印象的なレポートの作成に専念できます。データは一元化されるためアクセスしやすく、安全です。Supermetrics Storage は Google Cloud Marketplace で簡単に購入できます。まずはデモをご予約ください。

ISV とデータ プロバイダにとっての「Built with BigQuery」のメリット

Built with BigQuery は、Supermetrics などの企業が Google のデータクラウドを使って革新的なアプリケーションを構築するお手伝いをします。参加企業には以下のメリットがあります。

• 専任のエキスパートから、重要なユースケース、アーキテクチャ パターン、ベスト プラクティスに関するインサイトを得ることによって、プロダクトの設計とアーキテクチャの構築を加速できます。

• 共同マーケティング プログラムを利用して、認知度の向上、需要の創出、導入の拡大を図り、より大きな成功を実現できます。

BigQuery は、Google Cloud のオープンかつ安全でサステナブルなプラットフォームに統合された、パワフルでスケーラビリティの高い統合 AI レイクハウスのメリットを ISV に提供します。データの可能性を最大限に引き出してイノベーションを促進する方法については、Built with BigQuery の詳細をご覧ください。

ー Supermetrics、シニア プロダクト マーケティング マネージャー Tea Korpi 氏

ー Google Cloud、Built with BigQuery 担当責任者 Tom Cannon