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データ分析

AI を活用した視覚的な会話型データ探索と継続的インテグレーションを Looker に追加

2025年4月25日
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Peter Bailis

VP, Engineering

Sean Zinsmeister

Director, Product Management

※この投稿は米国時間 2025 年 4 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたびの Google Cloud Next ‘25 において、Google は Looker をデータ分析とデータ探索の最も強力なプラットフォームにする、大きな一歩を踏み出したことを発表いたします。Looker を強化する卓越した AI 機能と新たなレポート機能はすべて、信頼できるセマンティック モデル(AI 時代の精度と信頼性の高い分析情報の基盤)に基づいて構築されています。

このたび、すべてのプラットフォームで、会話分析を活用して自然言語と Google の最新の Gemini モデルを使用したデータ分析が可能になりました。また、データ ストーリーテリングの強化と探索の効率化を目的として設計されたまったく新しいレポート機能も Looker 内で利用できるようになります。どちらのイノベーションも、Looker でホストされているすべてのお客様にご利用いただけます。

現代の組織に必要なのは正確な分析情報だけではありません。隠れたパターンを発見し、トレンドを予測して、インテリジェントなアクションを促してくれる AI が必要です。Gemini in Looker と Looker レポートを導入すると、ビジネス インテリジェンスがより簡素化され、誰でも簡単に利用できるようになります。これにより、組織全体のユーザーが力を発揮し、データチームの負担が軽減され、アナリストはより影響力の大きな業務に集中できるようになります。

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会話分析を通じてデータに関する質問をすると、AI を活用した分析情報を取得できます。

Looker の独自の基盤は、信頼できる唯一の情報源から誰もが作業できるようにする、そのセマンティック レイヤにあります。Google AI と組み合わせることにより、Looker はインテリジェントな分析情報の提供、分析の自動化、組織全体にわたるデータドリブンな意思決定の加速を実現します。

すべてのプラットフォーム ユーザーが Gemini in Looker の利用が可能に

Google Cloud Next ’24 では、Gemini in Looker を発表し、AI を活用したインテリジェントな BI をすべてのユーザーが利用できるようにしました。Gemini in Looker には、データについて自然言語で質問して、データ モデリング、グラフ生成、プレゼンテーション生成などのタスクやワークフローを簡素化できる一連のアシスタント機能が備わっています。

以来、Google はこれらの機能をプレビュー版として提供してきましたが、プロダクトの成熟度と精度を考慮した結果、現在はすべてのプラットフォーム ユーザーにアクセスを拡大しています。たとえば、会話分析では、自然言語のクエリを通じてデータに関する分析情報を得ることができます。ビジュアリゼーション アシスタントでは、自然言語でカスタム画像の生成を開始し、ダッシュボード作成用のグラフや視覚要素を簡単に構成できます。数式アシスタントでは、強力な計算フィールドを瞬時に作成したり、アドホック分析を即座に実行したりすることが可能です。スライドの自動生成では、データの分析情報と即時のテキスト要約で、インパクトのあるプレゼンテーションを作成できます。LookML コード アシスタントでは、ディメンション、グループ、メジャーなどを作成するためのガイダンスや提案などで、コード作成を簡素化できます。

また、会話分析用のコード インタープリタもプレビュー版をご利用いただけます。これにより、ビジネス ユーザーは Python に関する深い専門知識がなくても、自然言語を使用した予測や異常検出など、複雑なタスクの実行や高度な分析の導出を行うことができます。この新機能の詳細とご登録方法については、こちらをご覧ください。

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スライドの自動生成機能を使用すると、Looker レポートからカラフルで情報量の多いスライドを作成できます。

会話分析 API

会話分析機能を Looker インターフェース以外にも提供できるよう、このたび、Conversational Analytics API を導入しました。デベロッパーは、進化するニーズに適応できるスケーラブルで信頼性の高いデータ モデリングと信頼できるデータアクセスに支えられた自然言語のクエリ機能を、カスタム アプリケーション、社内ツール、ワークフローに直接埋め込むことができます。

この API を使用すると、精度が高く信頼できる Looker のセマンティック モデルと、Google の高度な AI モデル(NL2SQL、RAG、VizGen など)を活用して、カスタム BI エージェント エクスペリエンスを構築できます。デベロッパーは、この機能を簡単に埋め込んで直感的なデータ エクスペリエンスを創出して、自然言語による複雑な分析を行うことができます。また、Looker プラットフォーム内で会話から生成された分析情報を共有することも可能です(こちらから Conversational Analytics API のプレビュー版へのアクセスご登録ください)。

Looker レポートの導入

セルフサービス分析は、事業部門のユーザーを支援し、コラボレーションを促進する鍵となります。Looker Studio の成功と使いやすさという基盤の上に Looker レポートを導入することで、その優れた可視化機能とレポート機能が Looker のコア プラットフォームに直接組み込まれます。

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Looker の Studio の統合により Looker レポートが利用可能になりました。

Looker レポートは、データ ストーリーテリングの強化、探索の効率化、データ接続の拡大をユーザーにもたらします。これには、ネイティブの Looker コンテンツから生成されたレポート、Microsoft Excel や Google スプレッドシートのデータへの直接接続、さまざまなデータソースへのファースト パーティ コネクタやアドホックのアクセスなどが含まれます。

説得力のある、インタラクティブなレポートの作成がこれまで以上に簡単になりました。Looker レポートには、ユーザーが好む直感的なドラッグ&ドロップ インターフェース、きめ細かいデザイン制御、豊富な可視化機能とテンプレートのライブラリ、リアルタイムのコラボレーション機能が備わっています。

この新しいレポート環境は、Looker の管理されたフレームワーク内にある既存の Looker ダッシュボードや Looker Explore と併せて利用できます。重要な点として、Looker レポートは Gemini in Looker とシームレスに統合されるため、この新しいレポート機能内で会話分析を活用できます。

継続的インテグレーションによる開発の迅速化と信頼性の向上

Google Cloud が Spectacles.dev を買収したことで、デベロッパーは SQL や LookML の変更のテストと検証を自動化できるようになり、開発サイクルの迅速化と信頼性の向上が実現しています。堅牢な CI / CD 手法は、セマンティック モデルの精度と整合性を確保してデータの信頼性を高めます。これは、AI を活用した信頼性の高い BI にとって不可欠です。

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Looker の継続的インテグレーションにより、デベロッパーはこれまで以上に迅速にビルドとテストを実行できます。

こうした進化(Gemini in Looker の提供内容の拡大、新しい会話分析 API、Looker レポートの導入、ネイティブな継続的インテグレーション機能)は、完全な AI 主導の BI プラットフォームの実現に向けた大きな飛躍と言えます。信頼できる分析情報へのアクセス、強力な AI の活用、そして真にデータドリブンな文化の醸成が、これまで以上に容易になります。

ぜひ Google Cloud Next にご参加いただき、イベント終了後にはオンデマンドで「What’s new in Looker: AI for BI(Looker の新機能: AI 主導の BI)」セッションをご覧ください。Looker を活用した BI の未来を体験し、完全な AI 主導の BI がどのようにデータを利用して戦略的な優位性を実現するかをご確認いただけます。

-エンジニアリング担当バイス プレジデント、Peter Bailis
-プロダクト管理担当ディレクター、Sean Zinsmeister

 

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