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データ分析

BigQuery Graph のご紹介: データに潜む関係性を明らかに

2026年4月21日
Candice Chen

Product Manager, BigQuery

Vinay Balasubramaniam

Director, Product Management, BigQuery

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※この投稿は米国時間 2026 年 4 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたび、BigQuery Graph のプレビュー版の提供を開始しました。BigQuery Graph は、データ エンジニア、データ アナリスト、データ サイエンティスト、AI デベロッパーが、大規模な関係性をこれまでにない形でモデル化、分析、可視化できるようにする、使いやすく高いスケーラビリティを備えたグラフ分析ソリューションです。

データが変化し、増え続ける中で、人、場所、商品といったさまざまなエンティティが互いにどのようにつながっているのかを把握することはますます重要になっています。結局のところ、エンティティどうしのつながりがわかってこそ、データはより大きな意味を持ちます。従来の SQL では、「友だちの友だちの友だち」を見つけるだけでも、複数の JOIN を入れ子にした処理が必要になり、記述も読解も難しくなりがちです。しかも、規模が大きくなるにつれて、パフォーマンスは急激に低下します。たとえば、嵐によるサプライ チェーンの混乱がどこまで影響するのかという「影響範囲」を特定するには、複数ホップにまたがる探索、すなわち本格的なグラフ分析が必要です。こうした課題により適切に対応するため、データはしばしば、私たちを取り巻く現実世界をグラフとして表現する形でモデル化されます。こうした表現は、従来のリレーショナル データ構造よりも、複雑で見えにくい関係性を見つけ出すのに適しています。

業界を問わず企業が直面するグラフ導入の課題

グラフ技術は、不正検知、レコメンデーション エンジン、サプライ チェーン管理、ナレッジグラフ アプリケーションなど、さまざまな業界で幅広く活用されています。しかし、グラフを導入するにあたっては、いくつかの大きな課題があります。

  • データサイロと運用負荷の増大: グラフデータをスタンドアロンのグラフ データベースに保存して管理する必要があるため、データサイロやデータの不整合、追加コストが生じるだけでなく、運用負荷も増大します。

  • グラフに関する専門知識の不足: グラフ技術を導入するには、新しい言語や考え方、場合によっては新しいデータベースも習得しなければなりません。その一方で、これまで組織が積み上げてきた SQL の知識やスキルを十分に生かしにくいという課題もあります。

  • パフォーマンスとスケーラビリティへの懸念: 多くのスタンドアロン グラフ データベースは、少数のノードを起点としたグラフ走査には適していますが、ビジネスの成長に伴って数十億規模のエンティティまで拡張するのは難しい場合があります。

BigQuery Graph は、次の機能によって、こうした課題の多くに対応します。

  • 組み込みのグラフクエリ機能: より直感的なグラフクエリ言語(GQL)により、最新の ISO GQL 標準に基づいて、異なるデータセット間のパターンを見つけたり、関係をたどったりできます。

  • リレーショナル データモデルとグラフ データモデルの統合: グラフ データモデルとリレーショナル データモデルが緊密に統合されているため、データの重複や移動を行うことなく、単一の信頼できるデータソースをもとに、最適な方法でデータをモデル化できます。さらに、グラフクエリと SQL は完全に相互運用できるため、既存の SQL スキルを生かしながら、グラフクエリの高い表現力も活用できます。

  • 構造化データと非構造化データをまたぐグラフ分析: BigQuery Graph では、豊富な AI 関数に加え、ベクトル検索や全文検索も利用できます。これにより、グラフ上で意味ベースの検索やキーワード検索を行うことができ、構造化データと非構造化データの間を橋渡しできます。

  • グラフの可視化: BigQuery Studio ノートブックや Jupyter Notebook を使って、データどうしのつながりを直感的なグラフ形式で簡単に探索、調査、説明できます。

  • 業界最高水準の使いやすさ、パフォーマンス、スケーラビリティ: BigQuery Graph は、BigQuery のサーバーレスでスケーラブルかつ費用対効果に優れた分散分析エンジンを基盤として構築されており、数十億規模のノードやエッジにも対応できます。

  • Spanner Graph とのインテグレーション: これにより、リアルタイムのグラフニーズには Spanner Graph、バッチのグラフニーズには BigQuery Graph という形で、両方をカバーする統一的なグラフスキーマとグラフクエリ言語を利用できます。さらに、連携クエリを使えば、データを移動することなく、Spanner の最新データと BigQuery の履歴データを組み合わせた仮想グラフを構築することもできます。

  • グラフとの対話: まもなく会話型分析エージェントを使用することで、グラフに直接話しかけるような操作が可能になります(続報をお待ちください)。

BigQuery Graph の主なユースケース

BigQuery Graph は、インテリジェントなアプリケーションを構築するうえで、業界を問わず幅広い可能性をもたらします。

  • 金融詐欺行為の検出: ユーザー、アカウント、トランザクションの間の複雑な関係を分析して、資金洗浄やエンティティ間の異常な接続など、リレーショナル データベースでは検出が困難な疑わしいパターンや異常を特定します。

  • Customer 360: 顧客との関係、嗜好、購入履歴を追跡します。各お客様を包括的に把握し、パーソナライズされたおすすめ情報、ターゲットを絞ったマーケティング キャンペーン、カスタマー サービスの利用体験の向上を実現します。

  • ソーシャル ネットワーク: ユーザーのアクティビティとインタラクションをキャプチャし、友だちのおすすめ情報やコンテンツの検出のためにグラフ パターン マッチングを使用します。

  • 製造とサプライ チェーン管理: グラフパターンを使用して、グラフにパーツ、サプライヤー、注文、在庫状況、欠陥をモデル化し、欠品分析、費用のロールアップ、コンプライアンス チェックを効率的に実施します。

  • ヘルスケア: 患者の関係性、病状、診断、治療に関する情報を捉え、患者の類似性分析や治療計画の立案に役立てます。

  • 輸送の最適化: グラフで場所、乗り継ぎ、距離、費用をモデル化し、グラフクエリを使用して最適なルートを検索します。

実際の BigQuery Graph の活用事例

さまざまな業界のお客様が、BigQuery Graph を活用して現実のビジネス課題を解決しています。ここでは、その活用例をいくつかご紹介します。

BioCorteX: 創薬

「疾患を理解するということは、単にデータを増やすことではなく、そのデータの中にある関係性を理解することです。BigQuery Graph の経路検索を大規模に活用し、7 ホップを超える深さまで到達できるようになったことで、私たちはついにヒト代謝マップをこれまで以上に見渡せるようになりました。この規模だからこそ、試行錯誤を超えて、複雑な疾患を治療するために働きかけるべき正確な生物学的レバーを特定できます。もはや推測しているのではありません。計算機の速度で生命を再現しようとしているのです。」- BioCorteX、CEO / 共同創業者、Nik Sharma 氏

Curve: 不正検知

「BigQuery Graph を導入したことで、これまでの制約の多い SQL ベースのアプローチから脱却し、不正検知ネットワーク分析のための、よりスケーラブルなソリューションへ移行することができました。これにより、一見無関係に見えるアカウントや取引の間に潜むつながりを明らかにし、高度な不正ネットワークを検出できるようになりました。従来のリレーショナル クエリからグラフベースの分析へ移行したことで、約 910 万ポンドの削減という、測定可能な事業インパクトも得られました。この転換は、不正検知の精度を高めただけでなく、運用負荷を大きく増やすことなく、エコシステムを保護するためのスケーラブルな基盤も提供してくれました。」- Curve、データおよび ML 担当 VP、Francis Darby 氏

Virgin Media O2: 不正検知

「Virgin Media O2 では、ますます巧妙化する不正ネットワークの先を行くために、防御策を絶えず進化させています。すでに堅牢な不正アラート システムに、新たな強力なレイヤを追加しました。BigQuery Graph を使うことで、アカウント、デバイス、アクティビティの間にある隠れた関係性を可視化する複雑な 4 ホップクエリを実行できるようになりました。この可視性の向上によって、不審な住所のネットワークを特定できるようになりました。これは単に不正を検知するだけではありません。既知のリスク ネットワークへの新たな接続を被害が発生する前に検知する早期警戒システムとしても機能します。」- Virgin Media O2、データ アプリケーション担当ディレクター、Jonathan Ford 氏

BigQuery Graph の使い方

BigQuery Graph は単なる新機能ではありません。データに対する新しい考え方をもたらし、より大きな問いを立て、より深いインサイトを引き出し、最も難しい課題の解決を可能にします。

次の 3 つの簡単なステップで利用を開始できます。

ステップ 1: 単一コピーのデータをもとに、DDL を使って関係テーブル上にグラフスキーマを作成します。

リレーショナル テーブルを「Account」「Person」「Loan」の各ノードに対応付け、それらの関係を「Transfers」「Owns」「Repays」の各エッジとして定義することで、金融グラフを作成します。

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ステップ 2: 直感的な SQL / GQL を使ってデータ間の関係をたどり、隠れたつながりを見つけます。

Jacob が所有する口座と、その口座から返済しているローンを見つけます。

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ベクトル検索とグラフ トラバーサルを組み合わせて、詐欺師に類似した口座と、その口座に関する送金アクティビティを 1~6 ホップの範囲で見つけます。

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ステップ 3: BigQuery Studio ノートブックでグラフの結果を可視化し、異なるデータどうしのつながりを、より直感的に把握します。

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より専門的なグラフ可視化ツールをお探しの場合は、BigQuery Graph は G.V()、Graphistry、Kineviz、Linkurious などの業界をリードするパートナーと統合されています。これらのツールを使えば、Google Cloud コンソールの外でも、BigQuery Graph のクエリ結果を可視化できます。

準備ができたら

データ分析の未来は、つながりの理解にあります。BigQuery Graph を使えば、そのつながりを解き明かし、企業のナレッジに根ざした実用的なインサイトへと変えることができます。今すぐ使い始めて、相互に結び付いたデータの力を引き出しましょう。

- プロダクト マネージャー、Candice Chen

- BigQuery、プロダクト マネジメント担当ディレクター、Vinay Balasubramaniam

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