CAST Highlight の最適化された移行ウェーブで「今すぐ移行」
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 10 月 3 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
クラウド移行には、スケーラビリティやコスト効率の向上、セキュリティ、柔軟性、速度の改善など、多くのメリットがあります。ただし、Google Cloud の可能性を最大限に発揮させるには、移行中および Google Cloud でのライフサイクル全体を通じてアプリケーションをクラウドに適したものにすることができる実用的なアプローチが必要です。
したがって、移行するワークロードの内部特性と基盤となるインフラストラクチャも考慮した、アプリケーションとワークロードの移行ウェーブを構築することが重要です。
CAST Software の CAST Highlight は、ソースコードを分析してアプリケーションのポートフォリオに対する分析情報を提供するソフトウェア インテリジェンス プロダクトです。再ホスト、リファクタリング、再設計、廃止などのさまざまな最新化戦略においてすべてのアプリケーションを自動的に分類したり、移行ロードマップを推奨したりするほか、クラウドの阻害要因を特定して修復作業の規模を判断したりします。ソフトウェアの健全性、簡潔さ、俊敏性、クラウドへの対応状況、技術的負担、環境への影響、復元力など、さまざまなパラメータに基づいてアプリケーションを評価します。
今回のブログ投稿では、CAST Highlight を使用して Google Cloud への最適なアプリケーション移行ウェーブを構築し、迅速な成果、モダナイゼーション、クラウド コンピテンシー センターとアプリケーション チーム間の効果的なコラボレーションを実現する方法について概説します。
ウェーブ 1 - 迅速な成果: 最小限の労力とリスクで今すぐ移行する
Google Cloud への移行の最初のウェーブは、迅速な成果、または簡単に実現できる成果を特定して実装することを目的とするものです。これらのアプリケーションは、移行のリスクが低いにもかかわらず、比較的短期間で目に見えるメリットをもたらします。ビジネスへの影響が比較的低く、クラウド準備スコアが高く、リファクタリング作業が小規模なアプリケーションに焦点を当てることで、企業は数か月ではなく数週間で Google Cloud へのスムーズな移行を確保できます。
最初のウェーブは、手順、選択されたランディング ゾーン、チーム間のコラボレーションなど、移行プロセスのさまざまな側面をテストする試験運用としても機能します。これにより、実務担当者はプロセスに慣れ、潜在的な課題を特定し、後続のウェーブに向けてプロジェクト計画を洗練することができます。
すなわち、最初のウェーブは、より大規模で複雑なアプリケーションに移行する前に、石橋を叩きながら移行プロセスの感触を得る方法とも言い換えられます。これにより、移行が確実に成功し、企業は可能な限り早期に Google Cloud のメリットを享受できるようになります。
ウェーブ 2 – コアクラウド: 今すぐモダナイズしながら次の移行を行う
このフェーズでは、ビジネスに大きな影響を与え、クラウドの準備スコアが高い新しいアプリケーション セットが対象になります。このフェーズでは、ウェーブ 1 アプリケーションから得られた詳細な分析情報と教訓がアプリケーション チームと共有されます。これにより、開発者は、新しいプロジェクトに着手したり、新しいチームを迎え入れたりするのではなく、CAST Highlight でクラウドの準備状況を評価しながら、アプリケーションを積極的にリファクタリングして修正する機会を得ることができます。
ウェーブ 3 – 長期: 最初に移行し、次にモダナイズする
このフェーズでは、企業に大きな影響を与えるものの、クラウドネイティブにするために多大な費用と労力を必要とするアプリケーションが対象となります。一部のワークロード(Java、.Net などの分散アプリケーションなど)を戦術的かつ即時にクラウドに移行することで、企業はデータ分析機能や定期的に発生するインフラストラクチャ関連費用の削減などのクラウドの利点をすぐに享受できるため、このような移行は賢明な判断と言えるでしょう。現状移行の準備は、早くもウェーブ 1 の段階から開始できます。
ウェーブ 4 – 後で追求: 最初にモダナイズ、次に移行する
クラウド移行の 4 つ目のウェーブでは、移行前にモダナイズする必要があるアプリケーションを対象とします。これには、「プラットフォームに依存する非 x86」カテゴリに分類されるアプリケーションや、特定のデータ レプリケーションの課題があるアプリケーションが特に当てはまります。メインフレーム システム、IBM Power、Oracle SPARC サーバーなどのアプリケーションは、クラウドネイティブなアーキテクチャと機能に合わせるために CAST のアプリケーション分析情報に基づいてカスタマイズされたモダナイゼーションの恩恵を受けることができます。
まとめ
初期の移行とモダナイゼーションが完了すると、各組織は、継続的なモニタリングおよび最適化のための Google Cloud のツールやサービスの使用など、クラウドでホストされるアプリケーションのライフサイクル全体にわたる継続的なモダナイゼーションの実践的な側面に集中できます。
さっそく始めてみましょう。Google Cloud の総合的なクラウド移行プログラム兼モダナイゼーション プログラムである Google Cloud RaMP(Rapid Migration Program)を使用すると、現在の状況に関する分析情報を簡単に取得し、Google Cloud による無料の評価を利用して移行の総費用を見積もることができます。クラウド移行のどの段階にいるかを判断する簡単な評価を受けるか、登録して無料のより包括的な IT 環境の評価を依頼しましょう。
-Google Cloud、エンタープライズ ソリューション スペシャリスト Aman Gupta
-CAST、ソリューション設計 WW パートナー Nicolas Bidaux 氏