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アプリケーション モダナイゼーション

マイクロサービスと API を活用してアプリケーションのモダナイゼーションを実現する

2021年8月30日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 8 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

顧客が使用するアプリやサービスをビルドする場合、次の 2 つのことは避けられません。

  1. API をなんらかの形で公開する。

  2. プロダクトやサービスを提供するために連携して動作する複数の機能からアプリを構成する。

スケールアップして拡大する際にAPI 管理とサービス管理の両方に対して健全な戦略を立てることは、企業のアーキテクチャに良い影響をもたらします。このどちらも、顧客とデベロッパーのエクスペリエンスに影響を及ぼすからです。この記事では、この 2 つの技術がどのようにアプリケーションのモダナイゼーション戦略に組み込まれているかをご紹介します。また、Google が考える Anthos Service Mesh と Apigee API Management を両方使用することのメリットについても取り上げます。

API、マイクロサービス、サービス メッシュの関連性の仕組み

API によって、新しいクラウド サービスによって使用される従来のデータやアプリケーションの制約が解除されて使用可能となり、モダナイゼーションの取り組みが加速されます。その結果、企業は顧客に新しいモバイル、ウェブ、ボイスなどのエクスペリエンスを提供できます。

API レイヤは従来のサービスとフロントエンド システム間のバッファの役割を果たし、リクエストをルーティングすることでフロントエンド システムを起動された状態に維持します。従来のサービスは、モダン アーキテクチャに移行または変換されます。さらに、Apigee のような API 管理プラットフォームによって、機能の設計、公開、分析、運営とともに API のライフサイクルが管理されます。

マイクロサービスのアーキテクチャが組織に広く行き渡ると、技術的に複雑になっていくため、企業はアプリケーションやサービスをより深く、詳細に分析する必要があることに気づきます。そのような場面でサービス メッシュが役立ちます。

サービス メッシュは、企業のサービス間のコミュニケーションを管理し、可視化し、安全にするアーキテクチャであるというだけでなく、それを可能にするツールでもあります。Anthos Service Mesh を使用すると、企業は標準化されたセキュリティ、ポリシー、管理に関する要件を備えたプラットフォーム スケールのマイクロサービスをビルドできます。またチームには、適切に設定して SLO を遵守するための詳細なテレメトリー、継続的なモニタリング、ポリシーが提供されます。

API 管理とサービス メッシュの相互補完

多くの組織は、「API 管理プラットフォームとサービス メッシュの両方が本当に必要なのだろうか。両方を管理するにはどうすればよいのだろうか。」と自問します。

最初の質問に対する回答は「はい」です。この 2 つの技術は、テクノロジー スタックの異なる側面に焦点を当てていて、相互に補完しています。サービス メッシュは、ネットワークのセキュリティ、オブザーバビリティ、トラフィック管理の処理を標準化することにより、アプリケーションのネットワーク スタックをモダナイズします。API 管理レイヤは、公開、管理、使用状況分析といった、API のライフサイクルの管理に焦点を当てています。

ほとんどの組織は、事業分野や技術グループで論理的な境界線を引いています。その境界線を越えて他の事業分野やパートナーとマイクロサービスを共有する際に、Apigee が重要な役割を果たします。Apigee を使用してデベロッパー ポータルでAPI の使用状況をモニタリングしたり、認証を行ったりすることで、マイクロサービスの利用を推進し、管理することができます。

Google Cloud は、サービス管理用に Anthos Service Mesh を、API 管理用に Apigee を提供しています。アプリケーションをモダナイズするプロセス全体を通して、この 2 つのプロダクトが連携してシームレスなエクスペリエンスを IT チームに提供します。Anthos Service Mesh を使用する組織は、Apigee Adapter for Envoy を使用することで API 管理ポリシーをサービス メッシュ内で適用し、Apigee のメリットを得ることができます。

アプリケーションのモダナイゼーションの取り組みの促進

アプリケーションのモダナイゼーションは常に明確な道筋をたどるわけではありませんが、モダナイゼーションを進める際に API 管理とサービス メッシュを採用すると、市場の変化に安全、迅速、かつ大規模に対応できる態勢を整えることができます。

アプリケーションのモダナイゼーションの取り組みのどの段階にあっても、Google Cloud がお役に立ちます。サービス管理と API 管理をアプリケーションのモダナイゼーションに取り入れる方法について詳しくは、こちらのホワイトペーパーをご覧ください

-アウトバウンド プロダクト管理担当ディレクター Richard Seroter

-シニア プロダクト マネージャー David Feuer

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