Application Integration によりコードなしでアプリケーションを視覚的に接続

※この投稿は米国時間 2023 年 7 月 21 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Accenture の最近のレポートによると、大企業で導入されているアプリケーションの数は平均で 500 種類と報告されています。この傾向は衰える気配がなく、回答者の大多数がさらに多くのアプリケーションの導入を計画しています。当然のことながら、これらのアプリケーションにはインテグレーションに関して多くの課題があり、近々起こり得るソフトウェア開発における生成 AI の活用によって、この課題がさらに激化することが予想されます。

2 年前、Google は、Apigee API 管理のアドオン機能として Apigee Integration を発表しました。発表後、お客様からは、Google Cloud コンソールから直接これらの機能にアクセスしたいという要望が寄せられました。そしてこのたび、Application Integration の一般提供を開始しました。これは、コードなしでアプリケーションを視覚的に接続できるように設計された、スタンドアロンの Integration Platform as a Service（IPaaS）です。さらに良い点として、Application Integration は、初期費用なしで利用できるようになりました。これは既存の Apigee のお客様でなくても同様です。

Application Integration とは

クラウドネイティブ プロダクトである Application Integration は、任意のアプリケーション（自社製 SaaS とサードパーティ製 SaaS の両方）を接続することでビジネス プロセスを自動化します。シンプルなマウス操作だけの構成で、インテグレーションを迅速かつ簡単に構築、保守、スケールできます。Application Integration には次の機能があります。

ビジュアル統合デザイナー: 直感的なドラッグ＆ドロップ インターフェースにより、複雑なコーディングや手作業によるプロセスを必要とせずに、誰でもワークフローを構築できます。ビジュアル統合デザイナーは、個々のコントロール要素（エッジ、フォーク、結合）を使用し、複雑なカスタム統合パターンを構築できます。

プラグアンドプレイ コネクタ: 75 以上の事前構築済みのコネクタのライブラリにより、多数の Google Cloud サービス（BigQuery、Pub/Sub など）やサードパーティ アプリケーション（Salesforce、MongoDB、NetSuite など）に簡単に接続できます。

トリガーと変換の自動化: 組み込みのトリガーにより、API 呼び出し、Cloud Pub/Sub イベント、Salesforce イベントで統合できます。Cloud Scheduler を使用することもできます。直感的なデータ マッピング エディタと包括的なマッピング機能により、複雑なデータ変換の要件に迅速に対応できます。

統合プラットフォーム: Application Integration は他のインテグレーション サービスとシームレスに連携します。Apigee で API を構築する、Pub/Sub を使用してデータを取り込む、EventArc を使用して Cloud Storage からイベントを受信するなど、さまざまなユースケースに対応した包括的な機能を提供します。

Application Integration に対するお客様の評価

企業では、チームごとに異なるビジネス プロセスのタスクをサポートするために、さまざまなアプリケーションを採用しています。しかし、これらのチーム間で情報交換を行う場合は、骨の折れる計画策定が必要となり、複雑なインテグレーションが発生する可能性があります。

Application Integration は、このような開発の複雑さを抽象化するため、お客様は価値の構築に集中できます。OVO Energy は、Application Integration を使用して、重要なビジネス プロセスにおけるコミュニケーションを自動化しています。「極めてローコードでありつつ、構成が柔軟かつ堅牢でスケーラブルなインテグレーション ソリューションを探していました」と、OVO Energy のプロダクト マネージャーである Chris Parker 氏は述べています。「社内の複数の部署からデータを取得し、既存のデータポイントに関連情報を追加し、Salesforce Marketing Cloud にデータを集約できるシンプルなソリューションが必要でした」と、OVO Energy のテクノロジー リードである Graham Vosper 氏は付け加えます。

しかしながら、ビジネス プロセスの変化は避けられません。既存のインテグレーションに継続的な変更を余儀なくされ、場合によってはインテグレーションが陳腐化することさえあります。「Application Integration はとても簡単に使用できます。わずか数回のクリックで、私たちのチームはこの新製品にすぐに適応でき、生産的になりました」と Vosper 氏は述べています。

豊富に用意されている Application Integration のコネクタのライブラリにより、新しいアプリケーションへの接続が簡単になり、エンド アプリケーションへの接続に変更があっても自動的にサポートされるようになりました。また、OVO Energy は次のことにも注目しました。「Application Integration の構成の柔軟性とトレーサビリティにより、開発者に熟練したスキルがなくてもインテグレーションの構築や保守が可能です。情報フローと障害率の可視性が大幅に向上しました」と Vosper 氏は述べています。

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昨今のインテグレーションに関する課題には、アプリケーション、システム、データにまたがる包括的なアプローチが必要です。Application Integration は Google Cloud のインテグレーション サービス ポートフォリオの一部であり、エンドツーエンドのインテグレーション ニーズに対応するように設計されています。このポートフォリオは、データ統合、API 管理、イベント ドリブン型アーキテクチャなど、幅広いユースケースをカバーしています。無料枠を利用すれば、金銭的なコミットメントなしに Application Integration の使用を開始できます。詳細を確認し、e コマース インテグレーションのサンプルや、クイックスタート チュートリアルを利用して開発を今すぐ始めましょう。