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AI & 機械学習

Project Guideline: Google の AI でつなぐタスキ。視覚障がいランナーたちの駅伝

2023年1月18日
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Google Cloud Japan Team

Project Guideline は、視覚障がいのある人が、Google の AI の力で一人で自由に走ることを可能にすることを目指す研究開発プロジェクトです。通常は伴走者の助けを得て走る視覚障がいのあるランナーの「自分の思う通りに、誰にも頼ることなく自由に走ってみたい」との思いに応え、Google の機械学習技術を活用した画像認識 AI を開発。日本でも 2021 年にこのプロジェクトを発表しました

それ以来、多くの視覚障がい者の方々に実際に Project Guideline をテストしてもらい、フィードバックをいただくことで、ユーザーにとってより安全で使いやすいシステムにしていく取り組みを続けてきました。

すべての人が自分の可能性を追求できる社会へ

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音声ガイダンスに対応した動画はこちらから視聴ください。

そして 2022 年、Project Guideline は障がい者と健常者が共にランやウォークを楽しむことを目指して活動する NPO 法人アキレス・インターナショナル・ジャパンに技術提供。6 人のチームでデジタルタスキをつなぐバーチャル駅伝レース「ASICS World Ekiden 2022」に、視覚障がいのあるランナーが伴走者なしで参戦するというチャレンジを支援しました。結果は、6 人のランナー全員が Project Guideline の助けだけでタスキをつなぎ、42.195 km を 4 時間 29 分 44 秒で完走。世界中から参加した健常者のチームとも互角に渡り合いました。

走ることには、一人で思うままに走るということに加えて、仲間と思いをつないで走る、そして志を同じくするランナーたちと競いあうという楽しみ方もまたあります。そこに障がいの有無は関係ありません。世界中どこからでも参加できるバーチャルレースと Project Guideline というテクノロジーを組み合わせることは、視覚障がいのあるランナーが晴眼者のランナーと同じフィールドに立って、仲間とともに一つのレースに参加するという体験を追求するチャレンジでした。これは Project Guideline が目指す、誰もが自由に自分の可能性を追求できる社会へ、という理念とも重なるものです。

Project Guideline の仕組み

Project Guideline は、Android スマートフォンで動作する画像認識技術を使用しています。地面に引かれた色のついた線を見分け、その線がランナーよりも左か、右か、中央なのかを瞬時に判断し、ヘッドフォンを通じて音声シグナルを送ります。ランナーはその音を頼りに、線から逸れることなくランニングを楽しめる仕組みです。

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人間の目では道路に引かれた線を見分けることは容易ですが、それを機械で処理することは決して簡単ではありません。ランナーが装着したカメラに映る線は常に揺れていますし、外に出れば光の向きや明るさも常に変化します。コースには影や落ち葉が落ち、地面の色も一定ではありません。コースのカーブにも対応しなくてはなりません。

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そうしたさまざまな条件下でも正確な判断をできるよう、私たちは Google が公開する機械学習用オープンソース ライブラリ TensorFlow™ を活用した機械学習モデルを構築し、可能な限り多様な状況でデータを収集してモデルに学習させ、精度を向上させていく取り組みを続けています。

今後も、さらなる技術開発とユーザー体験の改良のため、当事者を含むコミュニティと協業する形での研究開発を進めていきます。プロジェクトの詳細はウェブサイトをご覧ください。

https://projectguidelinejp.withgoogle.com/


- Google Project Guideline チーム

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