Gemini CLI で Neo4j の拡張機能を使用する

Jack Wotherspoon
Developer Advocate
Ben Lackey
Senior Director at Neo4j
※この投稿は米国時間 2026 年 2 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Gemini CLI は、Gemini の推論機能をターミナルに直接統合します。Neo4j のようなグラフ データベースが、元データを実用的な知識に変える AI 基盤インフラストラクチャとして利用されるようになったため、Gemini CLI との統合は強力な新しいソリューションを提供します。Model Context Protocol(MCP)を活用することで、Neo4j の Gemini CLI 拡張機能は、Gemini の推論エンジンとナレッジグラフの構造化された「メモリ」の橋渡しをします。これにより、開発者はターミナルを離れることなく、クラウド インフラストラクチャのデプロイ、自然言語を使用した Cypher クエリの生成、高度な GraphRAG アプリケーションの構築を行うことができます。
Google Cloud で Neo4j を使用する理由
Neo4j は、情報をノードとノード間の関係として表します。このネットワーク(グラフ表現)は、データ内のつながりから価値を引き出すのに役立ちます。顧客と製品に関する 360 度ビュー、ロジスティクスと最適化、不正行為の検出、製薬業界での創薬など、さまざまな業種で応用されています。本番環境での一部のユースケースは以下のとおりです。
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Dun & Bradstreet は、Google Cloud 上で Neo4j を使用して、さまざまな企業間の所有権情報を管理しています。
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Uber は構成管理情報を Google Cloud 上の Neo4j に保存しています。
Neo4j の Gemini CLI 拡張機能
Neo4j の Gemini CLI 拡張機能は、拡大を続ける Gemini CLI 拡張機能エコシステムの一部です。Neo4j の Gemini CLI 拡張機能には、Gemini CLI 内に 4 つの Neo4j MCP サーバーがパッケージ化されています。これによりユーザーは、Neo4j Aura のデプロイ、自然言語による Cypher クエリの記述、グラフの可視化、より大規模なエージェント フローでのナレッジグラフのメモリとしての使用ができるようになります。こうしてナレッジグラフと GraphRAG アプリケーションの構築が、これまで以上に簡単になります。
Gemini CLI 拡張機能にバンドルされている 4 つの MCP サーバーは次のとおりです。
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mcp-neo4j-cloud-aura-api - Neo4j Aura クラウド サービス管理 API
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mcp-neo4j-cypher - 自然言語から Cypher クエリへの変換
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mcp-neo4j-data-modeling - インタラクティブなグラフデータ モデリングと可視化
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mcp-neo4j-memory - Neo4j に保存されたナレッジグラフのメモリ
では、この拡張機能の仕組みを見ていきましょう。
I: Google Cloud Marketplace で Neo4j Aura をサブスクライブする
Neo4j MCP サーバーを使用するには、Neo4j Aura サブスクリプションと API キーが必要です。
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Google Cloud Marketplace にログインして、Neo4j Aura をサブスクライブします。
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サブスクライブしたら、Neo4j Aura コンソールに移動し、Marketplace で組織を選択してからテナントを選択し、テナント ID を保存します(後のステップで必要になります)。
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Aura コンソールで、右上のプロフィール アイコンをクリックし、[アカウント設定] を選択して [API キー] に移動します。そこから [API キーを生成] をクリックします。生成された NEO4J_AURA_CLIENT_ID と NEO4J_AURA_CLIENT_SECRET をコピーします。これらは mcp-neo4j-cloud-aura-api サーバーで使用されます。
Marketplace を通じてデプロイする方法を示す動画をこちらでご覧いただくこともできます。
II. 環境変数を構成する
必要に応じて、こちらの手順に沿って操作してください。視覚的に学びたい方のために、こちらに動画も用意されています。
まず、シェルで環境変数を設定します。これにより、MCP サーバーが Neo4j Aura に接続し、Aura API に対して認証できるようになります。


III. Neo4j の Gemini CLI 拡張機能をインストールする
次のコマンドで拡張機能をインストールします。
gemini コマンドで Gemini CLI を起動します。
/mcp desc を実行して、Neo4j MCP サーバーのステータスが [Ready] であることを確認します。緑色のインジケーターが、例えば以下のように表示されます。


Neo4j MCP サーバーの一部が赤色で表示される場合があります。これは、接続するデータベースがまだないためです。
管理サーバー mcp-neo4j-cloud-aura-api の使用
では、MCP サーバーの 1 つを使用してみましょう。Aura Database Manager MCP サーバーを使用すると、新しいデータベースをデプロイできます。デプロイするには、Gemini CLI でプロンプトを入力します。
AuraDB Pro インスタンスを作成するプロンプト:
Gemini にフォローアップの質問をされる場合があります。たとえば、私のアカウントには Aura テナントが多数あるため、使用するテナントとインスタンスの名前を尋ねられました。
十分なコンテキストが揃うと、Gemini はインスタンスをプロビジョニングし、インスタンス ID、URL、データベース パスワードなどの詳細を返します。
出力は次のようになります。


これらの値を、後で参照できる場所にコピーします。環境変数を設定する際に必要になります。
Gemini CLI をいったん終了し、これらを環境変数として設定します。


環境変数を設定したら、Gemini CLI を再度開きます。
/mcp desc をもう一度実行すると、Neo4j MCP サーバーがすべて緑色で表示されます。これは、すべての環境変数が設定され、接続するデータベースが存在するためです。
コマンドを実行して、他のサーバーを試してみましょう。
Cypher サーバー mcp-neo4j-cypher の使用
グラフの保存には Neo4j が使用されます。グラフはノードとノード間の関係で構成されます。非常に簡単な例として、ノードを作成してみましょう。
では、データベースに対してクエリを実行しましょう。
それでは、実行したプロンプトによって Aura コンソールがどのように変化したかを見てみましょう。Neo4j Aura コンソールを開き、インスタンスに移動します。


Gemini を使用してデプロイしたインスタンスが、Aura コンソールに表示されています。
次に、[接続]、[クエリ] の順にクリックします。先ほど使用したパスワードを使用します。Gemini と MCP を使用して作成したノードを確認できます。


Gemini を使用して作成したノードが、Aura コンソールに表示されています。
このように、MCP と Gemini CLI のみを使用して、まったく新しい AuraDB Pro インスタンスを作成できました。次に、そのデータベース インスタンス内に保存されるノードを作成しました。自然言語を使用してすべてを自動的に行えるのは、非常に便利です。
データ モデリング サーバー mcp-neo4j-data-modeling の使用
別の MCP サーバーを見てみましょう。
データ モデリング MCP サーバーは、グラフの構造を分析して理解するのに役立ちます。具体的には、データベースに存在するラベル、関係、数に関する分析情報をすばやく提供します。これにより、グラフモデルの設計、改良、可視化が容易になります。
Gemini CLI のプロンプト:
これ以外の操作をしない限り、データベースには 1 つのラベルを持つ 1 つのノードのみが存在しているはずです。
メモリ MCP サーバー mcp-neo4j-memory を使用する
もう 1 つの MCP サーバーを見てみましょう。
メモリ MCP サーバーは、Neo4j 内に事実とコンテキストを永続的に保存する長期的なナレッジストアとして機能します。これにより、エージェント フローと Gemini セッションで、以前に保存された情報の呼び出し、更新、削除ができるようになるため、さらにコンテキストに沿ったより深い対話が可能になります。
メモリに保存するためのプロンプト:
メモリから取得するためのプロンプト:
もちろん、これは単純化した例です。このようなナレッジグラフを使用すると、複雑な関係を、AI が簡単に取得できる方法で保存できます。これにより、企業で利用可能な知識に基づいて AI をグラウンディングできます。
クリーンアップ
完了したら、このブログの手順説明の冒頭で使用したのと同じ MCP サーバーを使用して、AuraDB Pro インスタンスを削除できます。
Aura インスタンスを破棄するためのプロンプト:
必要に応じて、Aura コンソールで削除が実行されたことを確認できます。
まとめ
Neo4j の拡張機能を使用すると、これまでになく簡単にデータをグラフとして表現できるようになります。これにより、データ内のつながりの価値を引き出すことができます。
Google と Neo4j の連携について詳しくは、https://neo4j.com/google をご覧ください。利用可能な Gemini CLI 拡張機能の完全なリストを確認するには、geminicli.com/extensions にアクセスしてください。
皆様がどのようなものを構築されるかとても楽しみにしております。
- デベロッパー アドボケイト、Jack Wotherspoon
- Neo4j、シニア ディレクター、Ben Lackey 氏



