元データを空間インテリジェンスに変換

Amit Lesman
Product Manager, Google Maps Platform
Saleem Van Groenou
Product Manager, Google Maps Platform
※この投稿は米国時間 2026 年 7 月 23 日に、Google Maps Platform blog に投稿されたものの抄訳です。
適切な場所とタイミングの把握
物理的な拠点を有する企業や、自社の業務が刻々と変化する現実世界の状況に左右される企業にとって、その地点について理解することは、新たなビジネス機会を見出すうえで極めて重要です。
Google Maps Platform の最新機能を活用して、建物の立地、クリーン エネルギーの可能性、大気質を分析することで、元データを空間インテリジェンスに変換して、トレンドの特定や予測、サステナブルな収益源の構築に役立てることができます。
立地情報の重要性: Places Insights データセットを拡張
実店舗を構える企業にとって、新しい店舗や施設をどこに建設、開設するかという判断は、収益や ROI に大きな影響を及ぼします。事業拡大を成功させるには、現地の市場を正確に把握する必要があります。
Google Maps Platform の Places Insights データセットは、これまでも、店舗のパフォーマンス分析や新規の見込み顧客の特定に必要なインテリジェンスを提供してきました。このたび、米国、英国、カナダ、オーストラリアにおける Places Insights を拡張し、ブランドの展開状況に関する情報が含まれるようになりました。
この新しい Places Insights データセットは、商業エリアの特性や、補完または競合する事業者の所在地を把握するのに役立ち、販売エリアの最適化、配送ネットワークの拡大、新規事業との統合の評価など、さまざまな用途に利用できます。この新しいデータを活用して商業密度を分析することで、市場拡大、製品流通、出店場所の選定といったデータドリブンな意思決定をより精緻化できます。


Places Insights を活用することで、新しい支店や小売店舗、サービス拠点に最適な場所を選定できます。
Places Insights のデータはすべて BigQuery で利用できるため、それらのデータを自社の売上、顧客、運用のデータや、サードパーティの人口統計、交通、環境のデータにマッピングして、わかりやすい形で可視化できます。また、データサイロを解消することで、市場飽和度、市場浸透度、空間需要をより効率的に分析できるようになります。
Places Insights は、アルゼンチン、フィンランド、韓国などで新たに利用できるようになり、合わせて 50 か国へと拡大しました。
太陽光発電パネルの設置状況を把握
屋上太陽光発電パネルが設置されている場所を特定するには、これまでは衛星画像を丹念に調べる必要がありました。新しい Detected Arrays は、既存の太陽光発電パネルの設置状況を可視化することで、あらゆる建物の発電の可能性を把握できるようにします。
Google は、当社の Earth AI の地理空間基盤モデルを使用して、Solar API にこの新しい太陽光発電検出データセットを作成しました。これにより、地域全体の実際の太陽光発電容量をデスクトップから直接分析できるようになり、現地調査にかかる時間と費用を削減できます。


Detected Arrays は、既存の屋上太陽光発電パネルを可視化し、各建物においてどれだけ電化の可能性があるかを把握できるようにします。
エネルギー状況をミクロな視点で把握できるようになることで、クリーン エネルギーの機器やサービスを提供する事業者は、住宅の電化を検討している顧客の発掘、現地調査の強化、拡大の余地がある地域の特定などが可能になります。また、エネルギー事業者は、エネルギー インフラストラクチャ、負荷調整、バーチャル パワー プラント プログラムについて、エビデンスに基づく意思決定を行い、新規ビジネスの獲得につなげることができます。
過去の大気質と花粉のデータを実践的なビジネス戦略に変換
花粉の量と、花粉が原因で起こる季節性アレルギーは、地域ごとに絶えず変化しています。Air Quality Insights は、汚染物質に関する超局地的な最新データを長年にわたって提供しており、健康やビジネスのリスクをより正確に評価できるようにしてきました。
このたび、Pollen Insights と Air Quality Insights のデータセットに 4 年分のデータが追加されました。これにより、リアルタイムのモニタリングだけでなく、予測的な分析も可能になり、季節的な環境要因が人々に影響を及ぼす前に予測できるようになります。


マンハッタンにおける特定の種類の花粉の中央値を可視化した例。
製薬、ヘルスケア、ライフ サイエンスの企業は、この花粉と大気質の過去のデータを活用して、研究開発に役立てたり、季節ごとのサプライ チェーンを最適化したりできます。また、粒子状物質、アレルゲン、花粉(形状や種類なども含む)を詳細に把握することで、アレルギーをより適切に管理するために必要な予測や健康に関する推奨事項を提供できます。
さらに、BigQuery では、大気質や花粉のデータと各企業固有のビジネスデータとを簡単に結合できるため、呼吸器系の健康動向や、関連する医薬品のサプライ チェーンの需要予測に役立てることができます。Air Quality Insights と Pollen Insights は、米国、カナダ、オーストラリアでご利用いただけます。


花粉飛散量の現在のデータと予測データを提供し、花粉対策に役立つヒントをユーザーに提供します。
Google Maps Platform の新旧のデータセットと機能を組み合わせることで、強力な「空間インテリジェンス エンジン」を実現できます。業務をより深く理解して、新たな機会を特定できるほか、ビジネスの実世界におけるフットプリントを賢く、かつ持続可能な形で最適化することが可能になります。
Places Insights、Solar API、Pollen Insights で、Google Maps Platform の最新のデータセットを今すぐご利用ください。
- Google Maps Platform、シニア プロダクト マネージャー、Saleem Van Groenou
- Google Maps Platform、プロダクト マネージャー、Amit Lesman
- Google Maps Platform、グループ プロダクト マネージャー、Erika Yamasaki



