セキュリティ強化のため、Google Cloud は CSP として初めて BRC、MFG-ISAC、関連団体に加盟
Vinod D’Souza
Head of Manufacturing and Industry, Office of the CISO, Google Cloud
※この投稿は米国時間 2024 年 12 月 13 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
産業の進化において、AI というフェーズがもたらしたのは、人間とインテリジェントなマシンとの連携方法の大きな変革です。自動化、ロボット工学、AI、モノのインターネットの進歩により、製造業全体で物理的システムとデジタル システムの境界が曖昧になりつつあります。
この相互接続性により、効率性、イノベーション、生産のカスタマイズにおいて、かつてない機会が生まれています。しかしそれにより、産業オペレーション、サプライ チェーン、そしてますます高度化する生産プロセスを標的とした新世代のサイバー脅威に製造業者がさらされています。これらの重要な資産を保護するには、従来の境界を越え、業界全体の連携を取り入れた総合的なアプローチが必要です。
製造業と産業部門への取り組みを強化するため、Google は本日、Global Resilience Federation(GRF)の 4 つの関連グループ、すなわち、Business Resilience Council(BRC)、Manufacturing Information Sharing and Analysis Center(MFG-ISAC)、Operational Technology Information Sharing and Analysis Center(OT-ISAC)、Energy Analytic Security Exchange(EASE)に加盟し、同連合との新たなパートナーシップを締結したことを発表いたします。Google Cloud は、GRF Business Resilience Council およびその関連団体と提携する最初のクラウド サービス プロバイダになりました。
このパートナーシップを通じて、Google Cloud は重要な専門知識と高度なセキュリティ ソリューションを提供することで、製造業界への取り組みを強化していきます。業界リーダーとの協力により、進化するサイバー脅威に対する製造システムとサプライチェーンのレジリエンス強化に重点的に取り組んでいきます。このパートナーシップは、重要なインフラストラクチャのセキュリティと完全性を確保しながら、製造業のデジタル トランスフォーメーションとモダナイゼーションを支援するという Google の取り組みを示すものです。
今日の相互接続された世界では、組織を守るためには、従来の対策を超えた包括的な戦略が必要です。Google Cloud は、製造業の変革、セキュリティ確保、防御のために業界リーダーと協力し、リソースと専門家を投入します。また、IT、OT、産業オペレーション テクノロジー、サプライ チェーン、物流、エンジニアリング テクノロジー、製品セキュリティに及ぶリソースと専門知識のネットワークを通じて、製造分野の企業に貢献します。これは、特にインダストリー 4.0 と 5.0 の複雑な課題に対応できるように設計されています。
サイバーセキュリティと物理的なセキュリティ、地政学的リスク、事業継続性、障害復旧、サードパーティのリスク管理といった分野の専門家たちによるこのコラボレーションは、地域、国内、世界で活動する組織にとって不可欠です。サイバー脅威の深刻さが増大し続ける時代においては、レジリエンスが重要になります。GRF が推進するパートナーシップは、警戒体制の維持、危機管理、対応シナリオの策定を行い、業務の継続を可能にするために必要な知識とサポートを提供します。
GRF のパートナーであり、これら 4 つのグループのメンバーである Google Cloud は、Mandiant からの独自の分析情報、Threat Horizon レポート、Google Cloud CISO オフィスなどの専門家とリソースを提供し、製造と産業部門がサイバー攻撃から保護されるよう支援します。Google は、防御側や業界のリーダーと連携し、安全なテクノロジーの構築とデプロイを通じて学んだ知識を共有していきます。
このパートナーシップは、サイバーセキュリティを推進するために 5 年間にわたり 100 億ドル以上の投資を行うという Google が 2021 年 8 月に発表した取り組みの一環です。この取り組みによって、Health-ISAC、Financial Services-ISAC、Electricity-ISAC といった他の組織への参加も実現したことで、重要な分野の根幹をなすインフラストラクチャのセキュリティとレジリエンスの支援を続けていくことができます。
「GRF と提携し、その関連グループである BRC、MFG-ISAC、OT-ISAC、EASE のメンバーになったことは、製造と産業の変革を支援し、重要なインフラストラクチャを保護するという Google Cloud の取り組みにおける重要な一歩です」と、Google Cloud、バイスプレジデント兼 CISO である Phil Venables は語ります。「クラウド テクノロジーとセキュリティ ソリューションのリーディング プロバイダとして、私たちはこれらの分野が経済成長とイノベーションの推進において重要な役割を果たしていると認識しています。このパートナーシップは、進化するサイバー脅威に直面している製造業および産業において、オペレーションのモダナイゼーションとレジリエンスをサポートするという Google Cloud の取り組みに沿ったものです。私たちは専門知識を共有して業界のリーダーと協力することで、これらの重要な産業への意識を高め、革新的なソリューションを開発し、集団防御を強化していくことを目指しています。」
「革新的なテクノロジー ソリューションを提供する企業として、私たちは経済を牽引する製造業と産業部門が果たす重要な役割を認識しています。このパートナーシップは、彼らの変革を支援し、進化するサイバー脅威に対する防御を強化するという私たちのコミットメントを反映しています。コラボレーションと知識の共有を通じて、私たちはこれらの重要な分野のより安全で回復力のある未来を築くことを目指しています」と、Google Cloud、CISO オフィス シニア ディレクター兼グローバル責任者、Nick Godfrey が述べています。
「Phil Venables 氏と Google Cloud は、長年にわたり共同でのセキュリティと集団的なレジリエンスを提唱してきました。BRC やこれらのコミュニティで積極的な役割を果たすことで、重要なベンダーやサプライヤーを含むあらゆる規模の企業にとって、より安全なエコシステムの構築につながる貴重な専門知識をもたらします」と、GRF の CEO である Mark Orsi 氏は述べています。「Google Cloud は製造業、公共事業、工業、重要なインフラストラクチャの各分野において、セキュリティとオペレーションのレジリエンス向上についてリーダーシップを発揮し続け、最終的にはより安全で持続可能なグローバル サプライ チェーンを推進していきます。」