GKE の 10 周年を祝う: お客様事例と AI の未来

※この投稿は米国時間 2025 年 7 月 24 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

クラウドは、この 10 年間で驚くほど進化しました。そして、Google Kubernetes Engine（GKE）は、絶えず生まれてくる新たな課題に対応することでその過程を支えてきました。Google は、DevOps のスケーラブルな基盤の提供からクラウドネイティブ AI の発展の後押しまで、さまざまな場面で力を発揮する Kubernetes の優れた機能にふさわしいフルマネージド サービスを提供してきました。

GKE は今年で 10 周年を迎えます。これを記念して、この感慨深い 10 年間を振り返り、このマネージド プラットフォームでグローバル ビジネスを構築してきたお客様の事例を紹介することを目指し、電子書籍「GKE の 10 年」を発行します。2014 年にオープンソースとしてリリースして以来、Kubernetes には 100 万件の貢献が寄せられました。Kubernetes の功績、その歴史、GKE との未来を誇りに思います。

GKE の先駆者

GKE の初期のお客様の一社に、プロフェッショナル向け照明のグローバル リーダーであり、Philips Hue の開発元である Signify があります。同社は、10 年経った今もこの分野で発展を続けています。1 日のトランザクション数が 2 億から 35 億に増加する中、Signify は GKE クラスタを 1 つから 7 つにスケールしました。今後は、プラットフォーム エンジニアリングやマルチクラスタ監視用 AI などの新しいワークロードでの GKE の活用を計画しています。

Signify のエンジニアリング担当ディレクター兼 Hue プラットフォーム責任者である Leon Bouwmeester 氏は次のように述べています。「過去 10 年間にわたって続けられてきた GKE の改善は、当社におけるサービスの設計、デプロイ、刷新の過程を大きく変えました。インフラストラクチャ管理に費やす時間が減り、ユーザー エクスペリエンスの質とイノベーションのスピードという、本当に重要なことに注力できるようになりました。」

GKE が注目を集めるきっかけとなったのは、位置情報を活用した Niantic の画期的なゲーム ポケモン GO でした。ポケモンを捕まえようと人々が一斉に外へ飛び出す中、GKE はリリース時の爆発的な需要に対応し、ゲームを支えました。Google Cloud の顧客信頼性エンジニアリング担当ディレクターである Luke Stone は、次のように述べています。「Google Cloud のお客様である Niantic がポケモン GO のリリースで経験したような成長は、これまでに一度たりとも見たことがありません。」

GKE で未来の AI を実現

現在、GKE は急速に進化する AI の世界で、まったく新しいビジネスの数々をサポートしています。お客様からは、GKE で AI の取り組みを支えることで、デプロイの複雑な要件を管理できているという声が寄せられています。これにより、AI ワークロードの柔軟性とスケーラビリティが増して費用対効果の高い推論が可能になり、管理ではなくトレーニングに集中することができるようになります。

さらに、GKE Autopilot を利用すると、AI を活用して構成とワークロードを最適化することもできます。電子書籍では、GKE Autopilot モードによってイノベーションへの集中が促される仕組みについて紹介しています。多くの企業が、Google Cloud の持ち前の安定性とセキュリティを活用することで、自然とパフォーマンスの向上と費用削減を実現しています。

GKE の 10 年をご一緒に振り返りませんか。GKE がこれほどまでに効果的な理由、業務を大規模に支える GKE の仕組みについての各社の考え、そして Google が今後やってくる AI の変化に対応できる理由について、10 年間の知見を凝縮しました。これまでの道のりは充実したものでしたが、AI がアプリケーション開発の未来を大きく変えていく中、私たちの挑戦はまだ始まったばかりです。

-Google Kubernetes Engine、シニア プロダクト マーケティング マネージャー、Jaclyn Iulianetti