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コンピューティング

エージェント型エンタープライズのためのクロスクラウド インフラストラクチャのイノベーション

2026年5月8日
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Nirav Mehta

VP, Product Management, Compute Platforms

Muninder Sambi

VP, Google Distributed Cloud

Try Gemini Enterprise Business Edition today

The front door to AI in the workplace

Try now

※この投稿は米国時間 2026 年 4 月 23 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

エージェント型 AI の時代が人間の速度から機械の速度へと運用を加速させていますが、それと同時に、以前のテクノロジー インフラストラクチャに深刻なストレスを与えています。数千もの内部メッセージと複雑なクエリを生成するエージェントが、しかもさらに多くのエージェントを生み出すという新たな現実は、基盤となるシステムを限界に追い込んでいるのです。この状況の中、従来のネットワークやデータベースでは瞬く間に手に負えなくなり、新たなセキュリティ脆弱性が顕在化する可能性があります。

エージェントの時代に AI の可能性を最大限に引き出すには、安全で適応性の高い基盤が必要です。Google ではこれを、エージェント型エンタープライズ向けクロスクラウド インフラストラクチャと呼んでいます。Google は Google Cloud Next ‘26 で、このインフラストラクチャの 4 つの分野における一連の新しいイノベーションを発表します。

最新情報:

  1. Fluid Compute: Google Compute Engine サービスと Kubernetes サービスの連携により、新しいコンピューティング機能とオーケストレーション機能が追加されます。これらの機能は、費用対効果と速度に優れた AI エージェントとエンタープライズ ワークロードを実現するものです。

  2. 安全なクロスクラウド接続: Agent Gateway、Cloud Armor などのツールで、AI エージェント向けの安全で管理されたネットワーキング基盤を簡素化します。この基盤には、クラウド間のエージェント トラフィックのオブザーバビリティも組み込まれています。

  3. 統合データレイヤ: スマート ストレージ、Knowledge Catalog などのイノベーションで、受動的なデータ アーカイブを動的な推論エンジンへと変換します。この推論エンジンが、実行に必要となるコンテキストを AI エージェントに渡します。

  4. デジタル主権: Confidential External Key Management と、Google Distributed Cloud の新機能により、データの保存場所を問わずに Google の最先端のモデルと AI イネーブラーを利用できるようになります。

これら 4 つの分野それぞれの最新ニュースを詳しくご紹介します。

Fluid Compute

エージェント ワークロードは動的であり、予測することはできません。このことは、従来のエンタープライズ アプリケーションにも AI エージェント自体にも影響を与えます。そこで、Fluid Compute を実現するために、Google Compute Engine サービスと Google Kubernetes サービスが連携して動的にワークロードに適応し、リアルタイムで重みをシフトします。これにより、すべてのお客様にとって、費用対効果と速度に優れた AI エージェントとエンタープライズ向け運用ワークロードの実現が可能になります。

AI Hypercomputer が大規模な AI モデル トレーニング向けの素の処理能力を提供する一方で、Fluid Compute によって運用ワークロードとエージェントのニーズに対応します。エージェントが推論と強化学習へと移行する中、CPU は中心的な役割を取り戻しつつあります。CPU は、エージェント ワークフローに必要な「分岐」ロジック、複雑な制御フロー、安全なコード実行サンドボックス(エージェント オーケストレーション、RL、SLM 推論、RAG 向けのサンドボックスなど)において優れた能力を発揮するためです。さらに、CPU はエージェントを安全に実行するために重要となるエージェントの隔離を可能にし、トレーニングで使用される GPU と TPU の並列処理能力を補完します。

Google は、従来のワークロードと AI エージェントを安全かつ大規模に実行できるようにするための新しい CPU ファミリー、GKE 機能、Hyperdisk ブロック ストレージ機能を導入しています。

  • Google C4N シリーズ: このシリーズの VM は、エージェント型 AI の需要によってエンタープライズ ワークロードの速度が低下しないように、1 秒あたり最大 9,500 万パケットを処理します。これは、他の主要なハイパースケーラーと比べて最大 40% 高速なパフォーマンスです。これにより、セキュリティ アプライアンス、ストリーミング メディア、オープンソース データベースなどの要求の厳しいワークロードで、より小さいインスタンス サイズを使用するとしても、I/O ボトルネックが解消されます。

  • Hyperdisk Extreme を使用した Google M4N シリーズ: M4N は、エージェント、分析、ミッション クリティカルなデータベースからの膨大なデータ I/O の処理のニーズに対処するために、データ パイプラインのボトルネックを解消してオーバープロビジョニングの必要をなくし、業界トップクラスのコアあたりの IOPS とスループットを実現しています。vCPU あたり 26.57 GB の RAM を提供する M4N を使用すれば、ミッション クリティカルなワークロードをより少ないコアでスケールして、優れた費用対効果を実現できます。たとえば、Hyperdisk Extreme を使用した M4N は、主要なハイパースケール クラウドと比較して、Oracle ワークロードの総所有コストを 20% 以上削減します。

  • GKE Agent Sandbox: このソリューションは、信頼できる gVisor でエージェントを隔離して保護し、クラスタごとに 1 秒あたり最大 300 個のサンドボックスを起動して需要の急増に対応します。GKE Agent Sandbox は、主要なハイパースケール クラウドの間で唯一利用可能なマネージド サンドボックス テクノロジーを基盤としています。GKE Agent Sandbox で Google Axion N4A を使用して AI エージェントを実行する場合、競合他社よりも最大 30% 優れたコスト パフォーマンスを実現します。

「Wayfair の AI 戦略は、Google Cloud での長年にわたる体系的なインフラストラクチャ モダナイゼーションに基づいて構築されています。この戦略には、コアの e コマース エンジンとデータベースをレガシー システムから移行すること、モノリシックなサービスをクラウドネイティブ アーキテクチャに分解すること、データと分析プラットフォームを統合することが含まれています。Gemini Enterprise Agent Platform という基盤があるからこそ、他のすべてが可能になります。現在、カタログの拡充から、お客様が自分にぴったりの家を建てられるよう生成 AI が支援するショッピング エクスペリエンスまで、あらゆるものを Gemini Enterprise Agent Platform によって強化しています。また、私たちはこの同じ基盤を頼りに、AI が単に支援するだけでなく、あらゆる顧客タッチポイントとビジネス全体で積極的に発見、パーソナライズ、コマースを推進するエージェントとなる時代に向けて準備を整えています。」- Wayfair、最高技術責任者、Fiona Tan 氏

最新のコンピューティング イノベーションについては、こちらのブログ記事をご覧ください。

安全なクロスクラウド接続

エージェント型 AI は、予測可能な人間のリクエストを自律的な「推論ループ」に置き換えます。このループでは、エージェントが他のエージェントを呼び出し、そのエージェントが LLM を呼び出すため、コンピューティングとマシン間のトラフィックが急増することになります。こうしたエージェント型へのシフトは、ネットワークの予測可能性と人間以外の ID のセキュリティに関して他には見られない課題をもたらします。エージェント型 AI 向けに最適化されたクロスクラウド ネットワークは、さまざまな環境間でデータを移動して、可視性とセキュリティによって従業員、顧客、エージェントをつなげます。クロスクラウド ネットワークの新機能は次のとおりです。

  • Agent Gateway: Gemini Enterprise Agent Platform の「航空管制官」として、企業のエージェント トラフィックを管理およびオーケストレートします。MCP や A2A などのエージェント プロトコルをネイティブに理解し、すべてのエージェントのやり取りを検査して管理します。Google とサードパーティの ID および AI の安全性に関するサービスと連携して、アクセスの検証、攻撃のブロック、機密データの保護を目的とした詳細な検査を可能にし、コアビジネス全体でコンプライアンスを維持します。

  • Cloud Network Insights: ハイブリッド クラウドとマルチクラウドのインフラストラクチャ全体にわたる幅広い可視性を提供し、トラブルシューティングとネットワーク解決を迅速化します。Google Cloud、AWS、Azure、データセンター、インターネット アプリケーション、エージェント ワークロード全体で、エージェント、ネットワーク、ウェブのエンドツーエンドのパフォーマンスを継続的にモニタリングします。Cloud Network Insights は、合成トラフィック分析を使用して、ホップごとのネットワーク パスを可視化し、パフォーマンス低下の原因を特定できるよう支援します。また、オペレーションの自律性を高めるために、Cloud Network Insights には Gemini Cloud Assist の AI を活用した分析情報が結合されます。

  • 強化された Cloud Next Generation Firewall(NGFW)と Cloud Armor: AI が生成するポリモーフィック マルウェアやゼロデイ エクスプロイトの急増に対処するために、AI を活用した機械の速度での保護を提供します。Cloud NGFW の高度なマルウェア サンドボックスは、AI によって生成された脅威をリアルタイムでその場で防止します。一方、Cloud Armor のマネージド ルールは、既知および未知の共通脆弱性識別子(CVE)の両方に対する自動保護を提供します。これらのサービスは Model Armor と連携して、AI エージェントのコミュニケーションのインテントと内容を分析します。

Google がデータセンター内外で AI 向けにネットワーキングを最適化した方法について詳しくは、こちらをご覧ください。

統合データレイヤ

AI エージェントの能力は、アクセスできるデータと与えられたコンテキストによって決まります。構造化データと非構造化データを使用するアプリケーションやプラットフォームが増えていますが、それらのデータを大規模にカタログ化、検索、活用するのは容易なことではなく、それが原因でエージェントの対応が非効率になる可能性があります。このギャップを埋めるためにエージェントに必要となるのは、すべてのデータがまとめられたクエリ可能なナレッジ エンジン、つまり統合データレイヤです。これにより、エージェントは正確な情報源を特定してアクセスできるようになります。Next ‘26 では、統合データレイヤを強化する次の機能を取り上げます。

  • スマート ストレージ: このソリューションは、新しいセマンティック インテリジェンスをデータ オブジェクトに直接埋め込むことで、ダークデータを AI エージェントとトレーニングのための強力な知識アセットに変換します。自動アノテーション、エンティティ抽出、セマンティック検索などの新しい Google Cloud Storage 機能により、エージェントは必要とする特定のデータが組織全体にわたって存在するスプレッドシート、PDF、その他の非構造化形式のどれに隠されているかどうかにかかわらず、そのデータを瞬時に検出して使用できます。これにより、AI ソリューションの開発とデプロイが大幅にスピードアップします。AI ワークロードを加速するストレージ イノベーションについて詳しくは、こちらをご覧ください。

  • Knowledge Catalog: Knowledge Catalog は、エージェントが最も正確な結果を提供できるように、データ エステート全体にわたってビジネスの意味をマッピングし、グラウンディングされた信頼できる情報源を提供します。この基盤により、AI のトレーニングと推論が可能になり、データの移行が不要になります。エージェントは、データがどこにあっても、完全なコンテキストとガバナンスに沿って直接データとやり取りするため、モダナイゼーションが容易になります。

Google の Agentic Data Cloud の一部となっているスマート ストレージと Knowledge Catalog により、データを受動的なアーカイブから動的な推論エンジンに変換できます。

「お客様のスマートホームとセキュリティ ソリューションをよりインテリジェントで便利なものにするためには、AI が不可欠です。Google Cloud のスマート ストレージを活用すれば、BigQuery で配信される豊富なメタデータに自動的にアノテーションを付けることができます。データ検出とキュレーションの取り組みを拡大し、加速させたことで、AI 開発プロセスを数か月から数週間に短縮できたと同時に、信頼を築き、全体的な家庭環境を向上させるイノベーションを継続的に提供できるようになりました。」- Vivint、プロダクトおよび AI 担当バイス プレジデント、Brandon Bunker 氏

デジタル主権

エージェントの時代において、管理を犠牲にすることなくイノベーションを加速させようと目指す公共部門や企業のお客様にとって、デジタル主権は基本的な要件です。万能なソリューションというものは存在しません。そのため、Google ではパブリック クラウド、オンプレミス、ハイブリッドなど、あらゆる場所でさまざまなソブリン AI のニーズに対応できるよう、包括的な一連のサービスを設計しました。Google のソブリン AI ポートフォリオの新機能には、次のようなものがあります。

  • Confidential External Key Management: 組織は Confidential External Key Management を使用して、暗号鍵の完全な未編入領域、管理権、制御権と、暗号鍵を管理するポリシーを維持できます。Confidential External Key Management は、Confidential Compute を活用して、Google Cloud 内の改ざん防止環境で鍵管理エンドポイントをホストします。鍵の保存場所、鍵へのアクセスを許可するユーザー、アクセスを許可する状況は、お客様が管理できます。特権を持つ Google 管理者であっても、承認なしに鍵にアクセスすることはできません。また、承認はいつでも取り消すことができます。自社のデータを自社で管理できるというわけです。

  • Google Distributed Cloud 上の Gemini: GDC 上の Gemini を使用すると、企業はデータ主権のニーズを満たしながら、機密性の高い環境に Gemini を安全にデプロイできます。デプロイモデルの選択肢には、接続されたハードウェア上のマネージド ソフトウェアや、エアギャップのある完全に切断されたソリューションなどがあります。最も制限の厳しい高度なセキュリティ環境であっても、強力な Gemini モデルから高度なコーディング、検索、その他のエージェント機能に至るまでの Google の最先端の AI 機能によるスケーリングが可能になりました。

さらに、すべてのソブリン AI ワークロードを加速および強化できるよう、Google Distributed Cloud では最新世代の AI インフラストラクチャと Gemini モデルを組み合わせたエンドツーエンドの AI スタックをサポートしています。このスタックには以下が含まれます。

  • NVIDIA Blackwell GPU: NVIDIA Blackwell(NVIDIA HGX B200)および NVIDIA Blackwell Ultra プラットフォーム(NVIDIA HGX B300)GPU は、第 5 世代 NVIDIA NVLink を活用して AI パフォーマンスを加速し、データセンター規模の帯域幅を環境に直接提供します。

  • 新しい VM ファミリー: 新しい A4 ファミリー パッケージは、最も要求の厳しい推論タスクを処理する能力を提供し、ピーク時のコンピューティングを 2.25 倍に向上させます。メモリ最適化 M2 および M3 は、オンプレミスで大規模な ERP とデータ分析のワークロードに必要となる 高いメモリ対 vCPU 比を実現します。

  • ストレージの強化: ゾーンあたりのストレージ容量が 6 倍に増え、パフォーマンスは 10 倍に向上しています。これによりストレージのボトルネックが解消されるため、オンプレミスで AI 推論を実行できます。今や、データ インフラストラクチャは AI 推論のスピードで進化しています。

「弊社のお客様は、マルチテナントのリスクを伴わない、高性能なプライベート AI 推論を求めています。Google Distributed Cloud を使用すれば、機密データに関する厳格な要件を満たす、専用の低レイテンシ環境を提供できます。B200 と B300 で Gemini を実行できるため、推論速度を大幅に向上させ、スケーリングに必要となるトークン スループットをお客様に提供できます。」- Cirrascale Cloud Services、CEO / 共同創設者、Dave Driggers 氏

ビジョンを現実にする

以上の製品分野が収束した時点で、インフラストラクチャはエージェント時代に対応する高性能で安全かつ適応性のある基盤へと進化します。Google は単にツールを提供するだけでなく、企業や公共部門が AI とエージェントの力を最大限に活用できるようにするためのアーキテクチャ ブループリントを提供しています。

AI インフラストラクチャの主要な業界トレンドについて詳しくは、エージェント型 AI 時代のインフラストラクチャの現状に関するレポートをご覧ください。

- コンピューティング プラットフォーム部門プロダクト管理担当バイス プレジデント、Nirav Mehta

- Google Distributed Cloud 担当バイス プレジデント、Muninder Sambi

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