Vertex AI SDK でのプロンプト管理の発表
Pratima Arapakota
Product Manager
Sara Robinson
Software Engineer
※この投稿は米国時間 2025 年 10 月 17 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
生成 AI アプリケーションの高度化が進むにつれて、開発ワークフローはより断片化されます。AI は生産性を高める力となりますが、チームによっては、プロンプトを 1 つの環境で設計し、スプレッドシートやテキスト ファイルでバージョンを管理し、それらをコードに手動で統合している場合があります。これにより、非効率、バージョン管理の混乱、コラボレーションのボトルネックが生じます。
Vertex AI Studio は、この問題を解決するために設計されています。Google Cloud コンソール内でプロンプトをテストおよび管理するための強力なコラボレーション ワークスペースを提供します。このたび、Vertex AI SDK のプロンプト管理の一般提供(GA)が開始されました。これは、プロンプト管理ワークフローに制御、スケーラビリティ、エンタープライズ対応をもたらすように設計された新しい機能群です。主なメリット:
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プログラムによるプロンプト管理: プロンプトを Vertex AI SDK 内で直接作成、バージョン管理、管理できます。
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UI から SDK へのシームレスな移行: Vertex AI Studio でプロンプトを設計してから、SDK で大規模に管理するまでをスムーズに移行できます。
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コラボレーションの強化: Google Cloud プロジェクト内でプロンプトを一元化されたリソースとして管理することで、チームとしてプロンプトを共有して再利用できます。
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エンタープライズ対応: セキュリティとコンプライアンスのニーズに対応する CMEK や VPCSC など、完全なサポートが提供され、誰でも利用できます。
Vertex SDK を使用してプロンプトを管理する方法を見てみましょう。
仕組み: コードとしてのプロンプト
Vertex AI SDK を使用すると、プロンプトをアプリケーション内のバージョン管理されたアセットとして扱うことができます。わずか数行の Python コードでプロンプトの作成、取得、更新、管理が可能になり、強力な新しいワークフローを実現できます。
Vertex AI Studio のビジュアル インターフェースを使用する場合でも、独自の環境内で SDK のプログラム機能を使用する場合でも、プロンプトは Google Cloud プロジェクト内の管理対象リソースであり、簡単に追跡、共有、再利用できます。Studio UI でプロンプトを設計してテストし、SDK を使用してバージョンを大規模なプログラムで管理します。さらに、この GA リリースには、アセットの保護に役立つ顧客管理の暗号鍵(CMEK)や VPC Service Controls(VPCSC)などのエンタープライズ サポートが含まれています。
新しいプロンプトを作成するとします。SDK を使用すると、以下のように簡単に実装できます。
SDK でプロンプトを管理することで、ワークフローを合理化するさまざまな可能性が広がります。最新バージョンのプロンプトで作業し、プロジェクトのプロンプトの包括的なリストを簡単に表示して、チームの作業に不要なプロンプトを削除できます。
使ってみる
プロンプト管理ワークフローを整理しましょう。Vertex AI SDK の新しいプロンプト管理機能を使用すると、堅牢でスケーラブルかつ保守可能な生成 AI アプリケーションをこれまで以上に迅速に構築できます。
使用を開始するには、公式の Vertex AI ドキュメントを確認し、コード例をご覧ください。
皆様がどのようなものを構築されるか楽しみにしております。
-プロダクト マネージャー、Pratima Arapakota
-ソフトウェア エンジニア、Sara Robinson


