作業をより快適にする G Suite の新しいホームのご紹介
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 7 月 16 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
バーチャル会議、リモートでの共同作業、フレックス タイム制といった新しい働き方は、今後定着していくものであることが明らかになりつつあります。COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大が始まって以来、長期的な目標であった「職場の変革」が、緊急の優先事項に変わったことを、お客様やビジネス リーダーとの会話を通して実感しています。企業やその従業員は、もっと柔軟な働き方を求めています。それを実現するには、適切なテクノロジーが必要です。
そこでこのたび、リモートワークをより快適にする新しい UI の提供を開始いたします。これにより、時間を効率良く使うために必要なチーム、コンテンツ、タスクを G Suite でインテリジェントに一元管理できるようになります。ビデオ会議、チャット、メール、ファイル、タスク一覧といった主要なツールが統合されているため、どこにいても簡単に最新情報を把握できます。
この新しいプロダクト エクスペリエンスをプレビューした Colgate-Palmolive、ATB Financial といったお客様からは、この統合されたワークスペースに高い評価をいただいています。Iron Mountain 社 IT エンドユーザー テクノロジー担当バイス プレジデントの Gene Molloy 氏は次のように述べています。「G Suite の機能がシームレスにまとめられているので、コンテキストの切り替えを減らして効率性を上げることができます。気が散る要因が減り、作業中のタスクに集中できるようになりました。」
すべてを一元化
メール、チャット、ビデオ会議というコミュニケーションの主な 3 機能の統合を強化する方法を検討するうえで、私たちのほとんどが始業後最初に利用する「受信トレイ」から強化していくことにしました。受信トレイから直接、簡単にビデオ会議に参加できるよう、ウェブ版、Android 版、iOS 版の Gmail に Meet を組み込み、どなたでも無料で Meet を利用できるようにしました。さらに先月、ウェブ版の Gmail に Google Chat も連携しました。これにより、タブを切り替えることなくシームレスにコミュニケーションできるようになります。Chat はまもなく Android 版と iOS 版の Gmail にも組み込まれる予定です。これが実現すると、どこからでも 1 か所で、より多くのことができるようになります。
また、Chat のチャットルームにファイルやタスクの共有機能を追加して、コラボレーション機能も強化しています。これにより、長期的なプロジェクトにおけるチャットルームの有効性が高まります。共有されたチャット、重要なドキュメント、ToDo リストに 1 か所からすばやくアクセスできるため、グループ内の全メンバーと同じ情報を共有するのも簡単です。さらに Chat では、請負業者やコンサルタントなどの社外ユーザーが含まれるチャットルームも作成できるため、部門間だけでなく、組織間のコラボレーションが可能になります。
チャットルームが一層便利になるように、Gmail 内からドキュメントを開いたりチームと共同編集したりできる機能を追加して、リアルタイムのコラボレーションを可能にしました。ユーザーは対応中の作業を離れずに直接共同作業を行えるようになります。たとえば、画面を切り替えずに、作業しているドキュメントへの変更内容についてリアルタイムでチャットしたり、新しい作業の割り当てや完了処理をしたりできます。
この新しい統合ワークスペースからは、お好みのサードパーティ製アプリ(DocuSign、Salesforce、Trello など)にも簡単にアクセスできます。そのため、Gmail、Chat、チャットルームにまたがって、どのような会話内からでも更新情報を得たり、行動に移したりできるようになります。
一元化して有用性を向上
これまで、アプリ間の切り替えによって作業や集中が途切れてしまうというご意見がユーザーの皆様から何度も寄せられていました。そこで、今回の統合を進めるにあたり、ユーザーの作業の流れをいかにスムーズにするかということを配慮しました。
チャットからビデオ会議に参加する、チャット メッセージを受信トレイに転送する、チャット メッセージからタスクを作成するなどのすべての機能が、簡単に作業の流れを管理できて生産性を上げられるような方法で連携されています。
必要な情報をすばやく見つけられることは、生産性向上において最も重要です。そのため、Gmail の強力な検索機能の対象を Chat にも拡張し、あらゆる情報を 1 か所で検索できるようにしました。
さらに、作業の優先順位をつけて集中が途切れないようにするのに便利なツールをいくつかご紹介いたします。皆様は次のことが可能になります。
- 検索やアクセスが簡単になるよう、重要なチャットルームを固定する
- 応答可否の状態である「サイレント モード」にする
- 「不在」などの状態をお知らせして自分の時間を守る
この新しい統合ワークスペースをお試しになりたい場合は、こちらからご登録ください。Google では、今後数週間でこの機能をご利用いただける対象ユーザーを拡大してまいります。お客様にご利用いただけるようになりましたらご連絡いたします。
Meet と Chat のセキュリティ強化
柔軟な作業モデルを成功させるには、組織はユーザーとデータに対するセキュリティとコンプライアンスを維持し続けなくてはなりません。特に機密性の高いデータを保護するうえで、600 万以上の組織が G Suite を信頼し使用しています。このたび、Meet と Chat に新しいセキュリティ機能を導入いたします。
今後数週間以内に、Google Meet の新しいセキュリティ機能がリリースされます。これにより、主催者は、参加者や共同作業するユーザーなど、会議をより詳細に制御できるようになります。個人ユーザーと G Suite for Education のお客様から提供を開始し、以下の機能が含まれます。
- ノックの制御: 一度立ち退かされた参加者は、主催者がもう一度招待しない限り、ノックして同じ会議に再び参加することができません。
- セーフティ ロック: 主催者は、どの参加者が会議でチャットしたり発表したりできるかを決定できます。
さらに、Gmail 内で構築された強力なフィッシング対策機能が Google Chat に拡張されます。たとえば、Chat でユーザーがリンクをクリックすると、リアルタイムでスキャンされ、悪意のあるコンテンツが含まれている場合は報告されます。新しいセキュリティ機能の詳細については今後発表してまいりますので、どうぞご期待ください。
今後提供される機能
コミュニケーションやコラボレーションの目的は人と人をつなぐことです。Google Cloud では、プロダクトをより適切に統合し、誰もが連携してより効率的に作業ができるようにする方法を常に模索しています。最近リリースした機能強化には、モバイルの受信トレイからドキュメントのコメントやアクション アイテムに直接対応できるようにする機能、コネクテッド シートを使用して組織全体のデータに接続し分析する機能、ハードウェア プロダクトに新たに導入されたコラボレーション機能などがあります(これらの機能やその他の新機能について詳しくは、Google Cloud Next ’20: OnAir のこちらのセッションをご覧ください)。
今後、Gmail でのピクチャー イン ピクチャーのビデオ通話などの機能により統合ワークスペースがさらに拡大するほか、Google Meet を Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどのコンテンツ ツールに統合するなど、多くの機能の提供が予定されています。私たちの目標は、誰もが強力な影響力を持ち、希望する場所と方法で必要な作業を行えるようにするための柔軟性を与えられる、インテリジェントでシームレスなソリューションを提供することです。
今後、より多くの企業が G Suite で柔軟な業務に移行するようご支援できることを嬉しく思います。私は、Google での最初の数週間に経験したことを今でも忘れられません。スマート作成機能で、英語とスペイン語を切り替えたのにもかかわらず、簡単に文章を完成できたことには驚かされました。また、Google スライドでスマート作成機能が利用できるようになっただけでなく、会議でスマートフォンから直接プレゼンテーションできたことにも驚嘆しました。かつて私を驚かせ、そして喜ばせてくれた機能は、今では欠かすことのできない最低限必要な機能になっています。そして、想像以上にスムーズかつ柔軟で、生産性の高い作業が行えるようになりました。これは誰にとってもそうあるべきと考えています。
- G Suite 担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー Javier Soltero