VMware HCX を使用した VMware VM の移行
このページでは、VMware 環境内の仮想マシン(VM)を VMware HCX によって Google Cloud VMware Engine に移行する方法について説明します。VMware HCX は、VMware 環境にある vSphere ベースのリソースとクラウド リソースを抽象化し、連続する 1 つのリソースとしてアプリケーションに提示することで、ハイブリッド インフラストラクチャを実現します。
始める前に
- オンプレミスで使用する VMware プロダクトのバージョンが、HCX を使用した希望の移行タイプ オプション(ライブ / コールド / バルク)をサポートしていることが必要です。vMotion には、vCenter 5.5 / ESXi 5.5 以降のバージョンが必要です。移行元の vSphere のバージョンと、そのバージョンに対応するサポート対象の HCX 機能の詳細については、VMware 製品の相互運用性マトリックスをご覧ください。
- Google Cloud プロジェクトと Virtual Private Cloud(VPC)ネットワークが必要です。
- VMware 環境を Cloud VPN または Cloud Interconnect によってプロジェクトの VPC ネットワークに接続する必要があります。Cloud VPN を使用する場合は、VMware HCX の HCX の最小ネットワーク アンダーレイ要件を確認してください。
このページで説明する概要は、HCX に対応する vSphere バージョンを使用している限り、VMware 環境でどの vSphere バージョンを使用している場合にも当てはまります。
プライベート クラウドで VMware HCX を使用してハイブリッド インフラストラクチャ ソリューションをデプロイする
Google Cloud VMware Engine 用の HCX 移行ソリューションをデプロイするには、次のことを行う必要があります。
- VMware Engine 環境にプライベート クラウドを作成します。
- プライベート クラウドでインフラストラクチャ サービスを設定します。
- プライベート クラウドに VMware 環境ネットワークを接続します。
- VMware 環境で VMware HCX コンポーネントの準備、インストール、構成を行い、使用します。
環境でプライベート クラウドを作成する
Google Cloud VMware Engine 環境でプライベート クラウドを作成します。プライベート クラウドを作成すると、VMware Engine によって次の処理が行われます。
- HCX Cloud Manager アプライアンスがシステム管理ネットワーク内に、管理リソースプールがプライベート クラウド内にそれぞれデプロイされます。
- コンピューティング プロファイル(ネットワーク プール)の情報を使用して HCX Cloud Manager が構成されます。
- さまざまな HCX サービス アプライアンスと HCX Cloud Manager の間のネットワーク接続が確立されます。
- ライセンス アクティベーション キーが生成され、そのコードを使用して HCX Cloud Manager が構成されます。
- HCX Cloud Manager を VMware HCX サービスに登録します。
プライベート クラウドを作成する際、必要に応じて、HCX サービス用のサブネット IP アドレス範囲を /27 以上で指定できます。プライベート クラウドの作成後に HCX をデプロイする場合は、HCX のサブネット IP アドレス範囲を予約して、Cloud カスタマーケアに連絡してください。
プライベート クラウドでインフラストラクチャ サービスを設定する
プライベート クラウドのインフラストラクチャ サービスを構成して、ワークロードとツールを管理します。
- プライベート クラウドのワークロードに IP アドレス ルックアップ、IP アドレス管理、名前解決サービスを提供するには、DHCP サーバーと DNS サーバーを設定します。
- プライベート クラウド内の管理 VM とホストでは
gve.goog
ドメインが使用されます。このドメインへのリクエストを解決するため、DNS サーバーで DNS 転送を構成します。 - 省略可: VMware 環境の Active Directory ユーザーをプライベート クラウドに配置する場合は、Active Directory の ID プロバイダを追加します。
VMware 環境ネットワークをプライベート クラウドに接続する
- Cloud Interconnect を使用して、VMware 環境ネットワークをプライベート クラウドに接続します。
- Cloud Interconnect アタッチメントを終端させる Cloud Router のカスタムルートに、VMware Engine サブネットの IP アドレス範囲を追加します。
- VMware 環境のファイアウォールで必要なネットワーク ポートを開きます。
VMware 環境での HCX Cloud Manager のインストールを準備する
- HCX Cloud Manager から HCX コネクタ OVA をダウンロードします。
- VMware Engine ポータルにアクセスします
- [Resources] ページで、自身のプライベート クラウドをクリックします。
- [vSphere Management Network] ページで、HCX の FQDN をクリックし、HCX Cloud Manager にログインします。
- HCX Cloud Manager で、[Administration] > [System Updates] に移動します。
- [Request download link] をクリックして、OVA ファイルをダウンロードします。
- HCX Cloud Manager UI で、HCX Cloud Manager を利用可能な最新バージョンに更新します。
- HCX コネクタのライセンス アクティベーション キーをダウンロードします。
- VMware Engine ポータルで、[Resources] に移動して、プライベート クラウドを選択します。
- [Technology Stack] セクションで、[ Download HCX Activation Key] をクリックして鍵を含むファイルをダウンロードします。ダウンロードしたアクティベーション キーの保存と管理はお客様の責任です。
必要に応じて、[
Generate HCX Activation Key] をクリックして、新しい HCX アクティベーション キーを生成できます。新しく生成されたキーは、生成済みのアクティベーション キーを含むダウンロード可能ファイルの末尾に追加されます。VMware 環境に HCX コネクタをインストールする
VMware HCX ユーザーガイドの手順に沿って、VMware 環境に HCX コネクタをインストールして構成します。
- VMware 環境で、HCX コネクタをインストールする準備を行います。
- 使用可能な IP アドレスを特定します。
- 必要に応じて、vLAN / サブネットを作成します。
- HCX コネクタ OVA を VMware 環境にデプロイします。
- 前の手順でダウンロードしたアクティベーション キーを使用し、HCX コネクタのインスタンスを VMware に登録します。
- HCX コネクタを構成します。
ワークロードの移行に HCX Cloud Manager を使用する
HCX を使用して VMware 環境からプライベート クラウドにワークロードを移行する方法については、VMware HCX ユーザーガイドをご覧ください。
実施可能な操作の一部を以下に示します。
- 2 つのサイト(VMware 環境とプライベート クラウド)のペアリング
- 移行の実行とスケジュール設定:
- コールド
- 一括
- vMotion
- レイヤ 2 ネットワークの拡張