Cloud Functions の料金

Cloud Functions の料金は、関数の実行時間、呼び出し回数、関数にプロビジョニングしたリソースの数に応じて決まります。使用している関数によって送信ネットワーク リクエストが作成された場合は、データ転送料金も加算されます。Cloud Functions には永久的な呼び出しの無料枠があり、プラットフォームを無料で試すことができます。無料枠を使用する場合でも、有効な請求先アカウントが必要です。

Cloud Functions は、Cloud Build を使用して関数のソースコードを実行可能イメージに変換します。Cloud Functions のイメージは、Container Registry または Artifact Registry のいずれかに保存されます。Cloud Functions(第 2 世代)は Artifact Registry のみを使用します。関数で Container Registry が使用されている場合は、Cloud Functions の使用が無料枠の範囲内であっても、関数のイメージの保存に対して料金が発生します。Artifact Registry には独自のストレージの無料枠があります。関数を Artifact Registry にデプロイし、Artifact Registry の無料枠の使用量を超えると、Cloud Functions の使用が無料枠の範囲内であっても、関数のデプロイに対して料金が発生します。関数のイメージが保存される場所の詳細については、Cloud Functions イメージのビルドをご覧ください。Cloud Build、Container Registry、Artifact Registry の料金は、以下の Cloud Functions の料金には含まれていません。これらのサービスの料金については、Cloud Build の料金Container Registry の料金Artifact Registry の料金をご覧ください。

Cloud Functions(第 2 世代)では、イベント配信に Eventarc を使用します。Eventarc の料金は、以下の Cloud Functions の料金には含まれていません。Eventarc の料金ページで料金を確認します。

Cloud Functions(第 2 世代)の料金は、Cloud Run の料金に基づいています。Cloud Run の料金については、Cloud Run の料金ページをご覧ください。

Firebase Functions の料金については、Firebase の料金ページをご覧ください。

記載された料金はすべて米ドル表記です。米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に表示されている通貨での料金が適用されます。

呼び出し

関数の呼び出しは、呼び出し元に関係なく一定料金で課金されます。これには、HTTP リクエストからの HTTP 関数の呼び出し、バックグラウンド関数または CloudEvent 関数に転送されるイベント、call API から行われる呼び出しが含まれます。以下の料金階層は、特定の Google Cloud Platform の請求先アカウントに関連付けられたすべての関数についての関数呼び出しの合計数に基づいています。

呼び出し回数(1 か月あたり) 料金(100 万回あたり)
最初の 200 万回 無料
200 万回を超えた分 $0.40

米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に記載されている該当通貨の料金が適用されます。

呼び出し料金は 1 回あたり $0.0000004(100 万件あたり $0.40)の単価制です。ただし、毎月最初の 200 万回までは無料です。関数の結果や実行時間に関係なく請求されます。呼び出し回数が無料枠の範囲内であっても、関数のデプロイには料金が発生します。デプロイ料金の計算方法の詳細については、デプロイの費用をご覧ください。

コンピューティング時間

コンピューティング時間は、関数がリクエストを受け取ってから、完了シグナルの送信、タイムアウトなどのエラー、またはその他の終了処理によって関数が完了するまでの時間です。コンピューティング時間は 100 ミリ秒単位で測定され、この単位で切り上げられます。たとえば、実行時間が 260 ミリ秒の関数には 300 ミリ秒の料金が請求されます。

コンピューティング時間に対応する料金は、関数に対してプロビジョニングされたメモリや CPU の量に基づいて変動します。この計算に使用される単位は次のとおりです。

  • GB 秒

    • 1 GB 秒は、1 GB のメモリがプロビジョニングされている場合の 1 秒間の実測時間です。
  • GHz 秒

    • 1 GHz 秒は、1 GHz の CPU がプロビジョニングされている場合の 1 秒間の実測時間です。

ディスクサイズ、メモリ、ネットワーク使用量はギガバイト(GB)で計算されます。1 GB は 2^30 バイトです。この測定単位はギビバイト(GiB)とも呼ばれます。1 GHz は 10^9 Hz に相当します。

Cloud Functions の関数は次のいずれかのタイプでプロビジョニングできます。

メモリ vCPU1 料金/100 ms(Tier 1 料金) 料金/100 ms(Tier 2 料金)
128 MB .083 vCPU $0.000000231 $0.000000324
256 MB .167 vCPU $0.000000463 $0.000000648
512 MB .333 vCPU $0.000000925 $0.000001295
1,024 MB .583 vCPU $0.000001650 $0.000002310
2,048 MB 1 vCPU $0.000002900 $0.000004060
4,096 MB 2 vCPU $0.000005800 $0.000008120
8,192 MB 2 vCPU $0.000006800 $0.000009520
16,384 MB2 4 vCPU $0.000013600 $0.000019040
32,768 MB2 8 vCPU $0.000027200 $0.000038080

米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に記載されている該当通貨の料金が適用されます。

1 vCPU は 2.4 GHz に相当します。CPU 割り当ては概算値であり、変更される可能性があります。CPU クロックサイクルの実際の割り当ては、関数の呼び出しによって若干異なる場合があります。
2 第 2 世代の Cloud Functions でのみサポートされています。また、一部のリージョンでもサポートされていない場合があります。

一般的には、1 秒間のコンピューティング時間のコストは、次のようになります。

単位 Tier 1 料金設定 Tier 2 料金設定
GB 秒 $0.0000025
(アイドル状態の場合は $0.0000025*)
$0.0000035
(アイドル状態の場合は $0.0000035*)
GHz 秒 $0.0000100
(アイドル状態の場合は $0.000001042*)
$0.0000140
(アイドル状態の場合は $0.00000146*)
Tier 1 料金設定が適用されるリージョン Tier 2 料金設定が適用されるリージョン

米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に記載されている該当通貨の料金が適用されます。

* アイドル状態とは、最小インスタンス数でウォーム状態を維持しているインスタンスのアイドル状態の時間のことです。

アイドル時間

関数インスタンスの最小数を設定すると、これらのインスタンスがアクティブでない時間に対しても課金されます。これはアイドル時間と呼ばれ、別のレートで課金されます。

同時実行

Cloud Functions(第 2 世代)では、基盤となる Cloud Run サービスを介した同時実行を利用して、料金をより細かく管理できます。同時実行の詳細については、Cloud Functions(第 2 世代)の概要と Cloud Run ドキュメントの「同時実行」ページをご覧ください。

無料枠

Cloud Functions にはコンピューティング時間リソースを永久的に無料で使える階層があり、GB 秒と GHz 秒の両方の割り当てが含まれています。無料枠では、200 万回の呼び出しに加えて、1 か月あたり 400,000 GB 秒、200,000 GHz 秒のコンピューティング時間、5 GB のインターネット データ転送が提供されます。無料枠は、上記の Tier 1 料金設定の米ドル相当額として計算され、関数を実行するリージョンの料金設定(Tier 1、Tier 2 または両方)に関係なく提供されます。ただし、無料枠の使用量の差し引きは、関数を実行するリージョンが Tier 1 か Tier 2 かに基づいて行われます。

無料枠を使用する場合でも、有効な請求先アカウントが必要です。

ネットワーキング

送信データ転送(関数から外部の他の場所に転送されるデータ)は GB で測定され、定額料金が課せられます。同じリージョン内の他の Google API に送信されるデータは、受信データと同様に無料です。Google API がグローバルの場合(つまりリージョン固有ではない場合)は、同じリージョンに存在するとみなされます。

種類 料金/GB
送信データ $0.12
1 か月あたりの送信データ 5 GB 無料
受信データ 無料
同じリージョン内の Google API への送信データ 無料

米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に記載されている該当通貨の料金が適用されます。

ローカル ディスク

Cloud Functions では、「tmpfs」ボリュームと呼ばれるローカルのディスク マウント ポイント(/tmp)にアクセスできます。このボリュームに書き込まれたデータはメモリに保持されます。/tmp マウント ポイントの使用に伴う料金はありませんが、ここにデータを書き込むと、その関数に対してプロビジョニングされたメモリリソースが消費されます。

料金の例

このセクションでは料金の例をいくつか示します。また、デプロイ プロセスの一部として発生する費用についての情報も提供します。Cloud Build、Artifact Registry、Container Registry に関連付けられた費用についての詳細は、Cloud Functions イメージのビルドをご覧ください。これらの例には、関数内で使用する他の Google Cloud プロダクトまたは API で発生した費用は含まれません

シンプルなイベント ドリブン関数

128 MB のメモリと 200 MHz の CPU を備えたシンプルなイベント ドリブン関数。1 か月あたり 1, 000 万回呼び出され、Google API のみを使用して毎回 300 ミリ秒間実行されます(課金対象の送信データ転送はありません)。

計算

呼び出し

10,000,000

コンピューティング時間

(128 MB ÷ 1,024 MB/GB) × 0.3 秒 = 0.0375 GB 秒/呼び出し

(200 MHz ÷ 1,000 MHz/GHz) × 0.3 秒 = 0.0600 GHz 秒/呼び出し

10,000,000 回の呼び出し × 0.0375 GB 秒 = 375,000 GB 秒/月

10,000,000 回の呼び出し × 0.0600 GHz 秒 = 600,000 GHz 秒/月

ネットワーキング

なし

指標 合計値 無料枠 正味の値 単価 合計金額
呼び出し 10,000,000 2,000,000 8,000,000 $0.0000004 $3.20
GB 秒 375,000 400,000 0 未満 $0.0000025 $0.00
GHz 秒 600,000 200,000 400,000 $0.0000100 $4.00
ネットワーキング 0 5 0 $0.12 $0.00
合計/月 $7.20

米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に記載されている該当通貨の料金が適用されます。

大容量の HTTP 関数

256 MB のメモリと 400 MHz の CPU を備えた中程度の複雑さの HTTP 関数。HTTP 経由で毎月 5,000 万回呼び出され、毎回 500 ミリ秒実行され、呼び出し元に 5 KB のデータを送信します(1 回の呼び出しごとに 5 KB のアウトバウンド データ転送)。

計算

呼び出し

50,000,000

コンピューティング時間

(256 MB ÷ 1,024 MB/GB) × 0.5 秒 = 0.125 GB 秒/呼び出し

(400 MHz ÷ 1,000 MHz/GHz) × 0.5 秒 = 0.200 GHz 秒/呼び出し

50,000,000 回の呼び出し × 0.125 GB 秒 = 6,250,000 GB 秒/月

50,000,000 回の呼び出し × 0.200 GHz 秒 = 10,000,000 GHz 秒/月

ネットワーキング

50,000,000 回の呼び出し x (5 KB / 1,024 KB/MB / 1,024 MB/GB) = 238.42 GB(1 か月あたりのアウトバウンド データ転送)

指標 合計値 無料枠 正味の値 単価 合計金額
呼び出し 50,000,000 2,000,000 48,000,000 $0.0000004 $19.20
GB 秒 6,250,000 400,000 5,850,000 $0.0000025 $14.63
GHz 秒 10,000,000 200,000 9,800,000 $0.0000100 $98.00
ネットワーキング 238.42 5 233.42 $0.12 $28.01
合計/月 $159.84

米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に記載されている該当通貨の料金が適用されます。

デプロイの費用

関数は Container Registry または Artifact Registry のいずれかに保存されます。Cloud Functions(第 2 世代)は Artifact Registry のみを使用します。

関数が Container Registry に保存される場合、Container Registry には無料枠がないため、デプロイ後にわずかな料金が発生します。Container Registry のリージョンのストレージ費用は、1 GB あたり月額約 $0.026 です。

たとえば、多くの一般的な npm パッケージを pull する 15 個の第 1 世代の Node.js 10 関数をデプロイするプロジェクトがあるとします。これらの関数をデプロイすると、無料ストレージ、課金対象のマルチリージョン ストレージ、Cloud Build のコンピューティング時間が少量使用されます。

  • REGION.artifacts.* バケットの 1.05 GB のマルチリージョン Standard Storage(無料枠なし)。このマルチリージョンのストレージ容量は Container Registry で使用されます。
  • gcf-sources-* バケットの 2 MB の無料枠 Cloud Storage。この無料ストレージは関数のビルドプロセスで使用されます。
  • 関数のデプロイごとに約 1 分の Cloud Build ビルド処理時間。15 個の関数すべてを 1 日 8 回を超えてデプロイしない限り Cloud Build の無料枠に収まります。

金額は月額 $0.03 になります。このような料金は、請求書に「Standard Storage US Multi-region」として表示されます。

関数が Artifact Registry に保存される場合、ストレージの無料枠を超過しない限り課金されません。関数がこの制限を超えると、デプロイ後にわずかなストレージ料金が発生します。

各関数のコンテナは、その関数を削除するまでイメージ レジストリ(Container Registry または Artifact Registry)に保存されるため、毎月わずかな料金が発生します。ただし、Artifact Registry をその無料枠の範囲内で使用している限りは課金されません。

Cloud Build または Artifact Registry に関連付けられた費用についての詳細は、Cloud Functions イメージのビルドをご覧ください。

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Google Cloud の従量制課金では、使用したサービスに対してのみ料金が発生します。カスタム見積もりをご希望の場合は、Google のセールスチームにお問い合わせください。
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