Cloud Run for Anthos のトリガーを作成する

Eventarc トリガーは、特定のイベントまたは一連のイベントに関心があることを宣言します。イベント ルーティングを構成するには、トリガーのフィルタ(イベントソースとターゲット Cloud Run for Anthos サービスを含む)を指定します。

サービスへのリクエストは、Pub/Sub トピックに公開されたメッセージによってトリガーされるか、トリガーのフィルタ条件に一致する監査ログが作成されたときにトリガーされます。

始める前に

Google Kubernetes Engine(GKE)内で実行しているアプリケーションから Google Cloud サービスにアクセスするには、セキュリティのプロパティと管理性が優れているため、Workload Identity を使用することをおすすめします。Eventarc を使用して Cloud Run for Anthos イベントを転送する必要もあります。Workload Identity が GKE クラスタで有効になっていることを確認します。

詳細については、Workload Identity の使用をご覧ください。

トリガーを作成する準備

Eventarc は、Cloud Run for Anthos サービスをターゲットとするトリガーごとにイベント フォワーダー コンポーネントを作成します。Eventarc には、コンポーネントをインストールして GKE クラスタ内のリソースを管理する権限が必要です。Cloud Run for Anthos の宛先に Eventarc トリガーを作成する前に、次のタスクを完了します。

Eventarc API の有効化

Identity and Access Management(IAM)のロールを表示して割り当てるには、プロジェクトで Eventarc API を有効にする必要があります。API を有効にするまで、Cloud Console で Eventarc のロールは表示されません。

gcloud services enable eventarc.googleapis.com

サービス アカウントを作成する

ユーザー管理のサービス アカウントがない場合は作成し、Eventarc が Cloud Run for Anthos の宛先に対するイベントを管理できるように、必要なロールと権限を付与します。

  1. プロジェクト構成変数を設定します。

    gcloud config set project PROJECT_ID
    

    PROJECT_ID は、Google Cloud プロジェクト ID に置き換えます。プロジェクト ID は、Google Cloud Console の [ダッシュボード] ページで確認できます。

  2. トリガーの作成時に使用するサービス アカウントを作成します。

    TRIGGER_SA=SA_NAME
    gcloud iam service-accounts create $TRIGGER_SA

    SA_NAME は、サービス アカウントの名前に置き換えます。6~30 文字で、小文字の英数字とダッシュを使用できます。作成したサービス アカウントの名前は変更できません。

  3. サービス アカウントに適切なロールを付与します。

    Cloud Audit Logs

    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/pubsub.subscriber"
    
    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/monitoring.metricWriter"
    
    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/eventarc.eventReceiver"
    

    Cloud Storage

    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/pubsub.subscriber"
    
    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/monitoring.metricWriter"
    
    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/eventarc.eventReceiver"
    

    Pub/Sub トピック

    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/pubsub.subscriber"
    
    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
      --member "serviceAccount:$TRIGGER_SA@PROJECT_NUMBER.iam.gserviceaccount.com" \
      --role "roles/monitoring.metricWriter"
    
    

    PROJECT_NUMBER は、実際の Google Cloud プロジェクトの番号に置き換えます。プロジェクト番号は、Google Cloud Console の [ダッシュボード] ページで確認できます。

  4. Cloud Storage トリガーを作成する場合は、Cloud Storage サービス アカウントに pubsub.publisher ロールを付与します。

    SERVICE_ACCOUNT="$(gsutil kms serviceaccount -p PROJECT_ID)"
    
    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
        --member="serviceAccount:${SERVICE_ACCOUNT}" \
        --role='roles/pubsub.publisher'
    

GKE の宛先を有効にする

Eventarc が GKE クラスタ内のリソースを管理できるようにするには、GKE の宛先を有効にし、Eventarc サービス アカウントを必要なロールにバインドします。

  1. Eventarc 用に GKE の宛先を有効にします。

    gcloud eventarc gke-destinations init
    
  2. 必要なロールをバインドするよう求められたら、「y」と入力します。

    次のロールがバインドされます。

    • roles/compute.viewer
    • roles/container.developer
    • roles/iam.serviceAccountAdmin

gcloud コマンドライン ツールを使用してトリガーを作成する

トリガーを作成するには、必須フラグとオプションのフラグを指定して gcloud eventarc triggers create コマンドを実行します。

Cloud Audit Logs

gcloud eventarc triggers create TRIGGER \
    --location=LOCATION \
    --destination-gke-cluster=DESTINATION_GKE_CLUSTER \
    --destination-gke-location=DESTINATION_GKE_LOCATION \
    --destination-gke-namespace=DESTINATION_GKE_NAMESPACE \
    --destination-gke-service=DESTINATION_GKE_SERVICE \
    --destination-gke-path=DESTINATION_GKE_PATH \
    --event-filters="type=google.cloud.audit.log.v1.written" \
    --event-filters="serviceName=SERVICE_NAME" \
    --event-filters="methodName=METHOD_NAME" \
    --service-account=TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com

次のように置き換えます。

  • TRIGGER はトリガーの ID または完全修飾識別子です。
  • LOCATION: Eventarc トリガーのロケーション。グローバル トリガーによるパフォーマンスやデータ所在地の問題を回避するには、このロケーションが、イベントを生成している Google Cloud サービスのロケーションと一致している必要があります。eventarc/location プロパティを設定することもできます(例: gcloud config set eventarc/location us-central1)。詳細については、Eventarc のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_CLUSTER: イベントを受信するターゲット Cloud Run for Anthos サービスが実行されている GKE クラスタの名前。
  • DESTINATION_GKE_LOCATION: 宛先 Cloud Run for Anthos サービスがあるロケーション。指定しない場合、サービスはトリガーと同じリージョンにあるとみなされます。詳細については、Cloud Run for Anthos on Google Cloud のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_NAMESPACE: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスが実行されている名前空間。指定しない場合は、default 名前空間が使用されます。
  • DESTINATION_GKE_SERVICE: トリガーのイベントを受け取る Cloud Run for Anthos サービスの名前。トリガーのロケーションがグローバルである場合を除き、サービスはトリガーと同じリージョンに存在している必要があります。サービスはトリガーと同じプロジェクトに配置する必要があり、イベントが生成されるたびに、ルート URL パス(/)に送信された HTTP POST リクエストとしてイベントを受信します。
  • (省略可)DESTINATION_GKE_PATH: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスでトリガーのイベントの送信先として指定する相対パス。例: //routerouteroute/subroute
  • SERVICE_NAME: Google Cloud サービスの識別子。
  • METHOD_NAME: オペレーションの ID。
  • TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT: トリガーに関連付けられ、以前に Eventarc で必要な特定のロールを付与した IAM サービス アカウントのメールアドレス。例: $TRIGGER_SA@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com
  • PROJECT_ID: Google Cloud プロジェクト ID。

注:

  • 以下のフラグは必須です。
    • --event-filters="type=google.cloud.audit.log.v1.written"
    • --event-filters="serviceName=VALUE"
    • --event-filters="methodName=VALUE"
  • serviceNamemethodName の値など、Eventarc でサポートされている監査ログイベントのリストについては、Eventarc でサポートされるイベントをご覧ください。
  • 各トリガーには複数のイベント フィルタを指定できます。その場合は、--event-filters=[ATTRIBUTE=VALUE,...] フラグにカンマ区切りで指定する必要があります。さらにフィルタを追加するには、このフラグを繰り返し指定します。すべてのフィルタに一致するイベントのみが宛先に送信されます。ワイルドカードと正規表現はサポートされていません。 Cloud Audit Logs のイベント フィルタの決定をご覧ください。
  • --event-filters="resourceName=VALUE" フラグを使用してリソースの完全なパスを指定することで、特定のリソースのイベントをフィルタリングできます。動的に作成され、作成時に ID が生成されるリソースの場合は、このフラグを省略します。

例:

  gcloud eventarc triggers create cal-gke-trigger \
      --location=us-central1 \
      --destination-gke-cluster=gke-events-cluster \
      --destination-gke-location=us-central1-a \
      --destination-gke-namespace=default \
      --destination-gke-service=helloworld-events \
      --destination-gke-path=/ \
      --event-filters="type=google.cloud.audit.log.v1.written" \
      --event-filters="serviceName=storage.googleapis.com" \
      --event-filters="methodName=storage.buckets.update" \
      --event-filters="resourceName=projects/_/buckets/eventarc-bucket/objects/random.txt" \
      --service-account=${TRIGGER_SA}@${PROJECT_ID}.iam.gserviceaccount.com

これにより、storage.googleapis.com によって書き込まれた監査ログと、storage.buckets.update として識別されるオペレーションに cal-gke-trigger というトリガーが作成されます。

Cloud Storage

gcloud eventarc triggers create TRIGGER \
    --location=LOCATION \
    --destination-gke-cluster=DESTINATION_GKE_CLUSTER \
    --destination-gke-location=DESTINATION_GKE_LOCATION \
    --destination-gke-namespace=DESTINATION_GKE_NAMESPACE \
    --destination-gke-service=DESTINATION_GKE_SERVICE \
    --destination-gke-path=DESTINATION_GKE_PATH \
    --event-filters="type=EVENT_FILTER_TYPE" \
    --event-filters="bucket=BUCKET" \
    --service-account=TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com

次のように置き換えます。

  • TRIGGER はトリガーの ID または完全修飾識別子です。
  • LOCATION: Eventarc トリガーのロケーション。Cloud Storage バケットは、Eventarc トリガーと同じ Google Cloud プロジェクトおよびリージョンまたはマルチリージョンに存在する必要があります。eventarc/location プロパティを設定することもできます(例: gcloud config set eventarc/location us-central1)。詳細については、Eventarc のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_CLUSTER: イベントを受信するターゲット Cloud Run for Anthos サービスが実行されている GKE クラスタの名前。
  • DESTINATION_GKE_LOCATION: 宛先 Cloud Run for Anthos サービスがあるロケーション。指定しない場合、サービスはトリガーと同じリージョンにあるとみなされます。詳細については、Cloud Run for Anthos on Google Cloud のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_NAMESPACE: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスが実行されている名前空間。指定しない場合は、default 名前空間が使用されます。
  • DESTINATION_GKE_SERVICE: トリガーのイベントを受け取る Cloud Run for Anthos サービスの名前。トリガーのロケーションがグローバルである場合を除き、サービスはトリガーと同じリージョンに存在している必要があります。サービスはトリガーと同じプロジェクトに配置する必要があり、イベントが生成されるたびに、ルート URL パス(/)に送信された HTTP POST リクエストとしてイベントを受信します。
  • (省略可)DESTINATION_GKE_PATH: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスでトリガーのイベントの送信先として指定する相対パス。例: //routerouteroute/subroute
  • EVENT_FILTER_TYPE: Cloud Storage イベントの識別子。次のいずれかになります。
    • google.cloud.storage.object.v1.finalized - バケット内で新しいオブジェクトが作成された時点(または既存のオブジェクトが上書きされ、そのオブジェクトの新しい世代が作成された時点)でイベントが送信されます。
    • google.cloud.storage.object.v1.archived - オブジェクトのライブ バージョンがアーカイブまたは削除された時点でイベントが送信されます。このイベントは、バージョニング対応バケットの場合にのみ送信されます。
    • google.cloud.storage.object.v1.deleted - オブジェクトが完全に削除された時点でイベントが送信されます。バケットのオブジェクト バージョニングの設定に応じて、このイベントが持つ意味は以下のように異なります。
      • バージョニングに対応するバケットの場合、バージョンが完全に削除されたときにのみ、イベントが送信されます(オブジェクトがアーカイブされたときには送信されません)。
      • バージョニングに対応しないバケットの場合、オブジェクトが削除または上書きされると、イベントが送信されます。
    • google.cloud.storage.object.v1.metadataUpdated - 既存のオブジェクトのメタデータが変更された時点でイベントが送信されます。
  • BUCKET は、Cloud Storage バケットのグローバルに一意の識別子です。
  • TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT: トリガーに関連付けられ、以前に Eventarc で必要な特定のロールを付与した IAM サービス アカウントのメールアドレス。例: $TRIGGER_SA@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com
  • PROJECT_ID はユーザーの Google Cloud プロジェクト ID です。

注:

  • 以下のフラグは必須です。
    • --event-filters="type=EVENT_FILTER_TYPE"
    • --event-filters="bucket=BUCKET"
  • トリガーの作成後に EVENT_FILTER_TYPE を変更することはできません。代わりに、新しいトリガーを作成して古いトリガーを削除します。
  • イベントは、Cloud Storage からの Pub/Sub 通知を使用して配信されます。同一のバケットに対して過剰な数の通知を登録すると、エラー Cloud Storage bucket ...: Pub/Sub notification limit reached で示されるように、バケットの通知上限を超えてしまう可能性があります。特定のイベントをトリガーするように設定された通知構成は、最大 10 個までバケットに設定できます。Cloud Storage の割り当てと上限のページで、割り当てと上限の詳細をご確認ください。
  • 各トリガーには複数のイベント フィルタを指定できます。その場合は、--event-filters=[ATTRIBUTE=VALUE,...] フラグにカンマ区切りで指定する必要があります。さらにフィルタを追加するには、このフラグを繰り返し指定します。すべてのフィルタに一致するイベントのみが宛先に送信されます。ワイルドカードと正規表現はサポートされていません。
  • --service-account フラグには、トリガーに関連付けられた Identity and Access Management(IAM)サービス アカウントのメールアドレスを指定します。
  • (省略可)DESTINATION_GKE_PATH: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスでトリガーのイベントの送信先として指定する相対パス。例: //routerouteroute/subroute

例:

  gcloud eventarc triggers create gcs-gke-trigger \
      --location=us-central1 \
      --destination-gke-cluster=gke-events-cluster \
      --destination-gke-location=us-central1-a \
      --destination-gke-namespace=default \
      --destination-gke-service=helloworld-events \
      --destination-gke-path=/ \
      --event-filters=type=google.cloud.storage.object.v1.finalized \
      --event-filters="bucket=my-project-bucket" \
      --service-account=${TRIGGER_SA}@${PROJECT_ID}.iam.gserviceaccount.com

このコマンドは、Cloud Storage バケット my-project-bucketgoogle.cloud.storage.object.v1.finalized として識別されるイベントに対して gcs-gke-trigger というトリガーを作成します。

既存の Pub/Sub トピック

gcloud eventarc triggers create TRIGGER \
    --location=LOCATION \
    --destination-gke-cluster=DESTINATION_GKE_CLUSTER \
    --destination-gke-location=DESTINATION_GKE_LOCATION \
    --destination-gke-namespace=DESTINATION_GKE_NAMESPACE \
    --destination-gke-service=DESTINATION_GKE_SERVICE \
    --destination-gke-path=DESTINATION_GKE_PATH \
    --event-filters="type=google.cloud.pubsub.topic.v1.messagePublished" \
    --transport-topic=projects/PROJECT_ID/topics/TOPIC_ID \
    --service-account=TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com

次のように置き換えます。

  • TRIGGER はトリガーの ID または完全修飾識別子です。
  • LOCATION: Eventarc トリガーのロケーション。グローバル トリガーによるパフォーマンスやデータ所在地の問題を回避するには、このロケーションが、イベントを生成している Google Cloud サービスのロケーションと一致している必要があります。eventarc/location プロパティを設定することもできます(例: gcloud config set eventarc/location us-central1)。詳細については、Eventarc のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_CLUSTER: イベントを受信するターゲット Cloud Run for Anthos サービスが実行されている GKE クラスタの名前。
  • DESTINATION_GKE_LOCATION: 宛先 Cloud Run for Anthos サービスがあるロケーション。指定しない場合、サービスはトリガーと同じリージョンにあるとみなされます。詳細については、Cloud Run for Anthos on Google Cloud のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_NAMESPACE: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスが実行されている名前空間。指定しない場合は、default 名前空間が使用されます。
  • DESTINATION_GKE_SERVICE: トリガーのイベントを受け取る Cloud Run for Anthos サービスの名前。トリガーのロケーションがグローバルである場合を除き、サービスはトリガーと同じリージョンに存在している必要があります。サービスはトリガーと同じプロジェクトに配置する必要があり、イベントが生成されるたびに、ルート URL パス(/)に送信された HTTP POST リクエストとしてイベントを受信します。
  • (省略可)DESTINATION_GKE_PATH: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスでトリガーのイベントの送信先として指定する相対パス。例: //routerouteroute/subroute
  • PROJECT_ID はユーザーの Google Cloud プロジェクト ID です。
  • TOPIC_ID は、既存の Pub/Sub トピックの ID です。トピックは、トリガーと同じプロジェクトに存在する必要があります。
  • TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT: トリガーに関連付けられ、以前に Eventarc で必要な特定のロールを付与した IAM サービス アカウントのメールアドレス。例: $TRIGGER_SA@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com

注:

  • --event-filters="type=google.cloud.pubsub.topic.v1.messagePublished" フラグは必須です。
  • 各トリガーには複数のイベント フィルタを指定できます。その場合は、--event-filters=[ATTRIBUTE=VALUE,...] フラグにカンマ区切りで指定する必要があります。さらにフィルタを追加するには、このフラグを繰り返し指定します。すべてのフィルタに一致するイベントのみが宛先に送信されます。ワイルドカードと正規表現はサポートされていません。
  • --transport-topic フラグには、既存の Pub/Sub トピックの ID または完全修飾識別子を指定します。
  • デフォルトでは、Eventarc 用に作成された Pub/Sub サブスクリプションはアクティビティに関係なく保持され、期限切れになりません。非アクティブ期間を変更するには、サブスクリプションの管理をご覧ください。

例:

  gcloud eventarc triggers create pubsub-gke-trigger-existing \
      --destination-gke-cluster=gke-events-cluster \
      --destination-gke-location=us-central1-a \
      --destination-gke-namespace=default \
      --destination-gke-service=helloworld \
      --destination-gke-path=/ \
      --event-filters="type=google.cloud.pubsub.topic.v1.messagePublished" \
      --transport-topic=projects/${PROJECT_ID}/topics/${TOPIC_ID} \
      --service-account=${TRIGGER_SA}@${PROJECT_ID}.iam.gserviceaccount.com

これにより、projects/${PROJECT_ID}/topics/${TOPIC_ID} で識別される Pub/Sub トピックに pubsub-gke-trigger-existing というトリガーが作成されます。

新しい Pub/Sub トピック

gcloud eventarc triggers create TRIGGER \
    --location=LOCATION \
    --destination-gke-cluster=DESTINATION_GKE_CLUSTER \
    --destination-gke-location=DESTINATION_GKE_LOCATION \
    --destination-gke-namespace=DESTINATION_GKE_NAMESPACE \
    --destination-gke-service=DESTINATION_GKE_SERVICE \
    --destination-gke-path=DESTINATION_GKE_PATH \
    --event-filters="type=google.cloud.pubsub.topic.v1.messagePublished" \
    --service-account=TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com

次のように置き換えます。

  • TRIGGER はトリガーの ID または完全修飾識別子です。
  • LOCATION: Eventarc トリガーのロケーション。グローバル トリガーによるパフォーマンスやデータ所在地の問題を回避するには、このロケーションが、イベントを生成している Google Cloud サービスのロケーションと一致している必要があります。eventarc/location プロパティを設定することもできます(例: gcloud config set eventarc/location us-central1)。詳細については、Eventarc のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_CLUSTER: イベントを受信するターゲット Cloud Run for Anthos サービスが実行されている GKE クラスタの名前。
  • DESTINATION_GKE_LOCATION: 宛先 Cloud Run for Anthos サービスがあるロケーション。指定しない場合、サービスはトリガーと同じリージョンにあるとみなされます。詳細については、Cloud Run for Anthos on Google Cloud のロケーションをご覧ください。
  • DESTINATION_GKE_NAMESPACE: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスが実行されている名前空間。指定しない場合は、default 名前空間が使用されます。
  • DESTINATION_GKE_SERVICE: トリガーのイベントを受け取る Cloud Run for Anthos サービスの名前。トリガーのロケーションがグローバルである場合を除き、サービスはトリガーと同じリージョンに存在している必要があります。サービスはトリガーと同じプロジェクトに配置する必要があり、イベントが生成されるたびに、ルート URL パス(/)に送信された HTTP POST リクエストとしてイベントを受信します。
  • (省略可)DESTINATION_GKE_PATH: 宛先の Cloud Run for Anthos サービスでトリガーのイベントの送信先として指定する相対パス。例: //routerouteroute/subroute
  • TRIGGER_SERVICE_ACCOUNT: トリガーに関連付けられ、以前に Eventarc で必要な特定のロールを付与した IAM サービス アカウントのメールアドレス。例: $TRIGGER_SA@PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com
  • PROJECT_ID はユーザーの Google Cloud プロジェクト ID です。

注:

  • --event-filters="type=google.cloud.pubsub.topic.v1.messagePublished" フラグは必須です。
  • 各トリガーには複数のイベント フィルタを指定できます。その場合は、--event-filters=[ATTRIBUTE=VALUE,...] フラグにカンマ区切りで指定する必要があります。さらにフィルタを追加するには、このフラグを繰り返し指定します。すべてのフィルタに一致するイベントのみが宛先に送信されます。ワイルドカードと正規表現はサポートされていません。
  • デフォルトでは、Eventarc 用に作成された Pub/Sub サブスクリプションはアクティビティに関係なく保持され、期限切れになりません。非アクティブ期間を変更するには、サブスクリプションの管理をご覧ください。

例:

  gcloud eventarc triggers create pubsub-gke-trigger-new \
      --location=us-central1 \
      --destination-gke-cluster=gke-events-cluster \
      --destination-gke-location=us-central1-a \
      --destination-gke-namespace=default \
      --destination-gke-service=helloworld \
      --destination-gke-path=/ \
      --event-filters="type=google.cloud.pubsub.topic.v1.messagePublished" \
      --service-account=${TRIGGER_SA}@${PROJECT_ID}.iam.gserviceaccount.com

これにより、新しい Pub/Sub トピックと pubsub-gke-trigger-new というトリガーが作成されます。

Google Cloud Console を使用してトリガーを作成する

トリガーは Cloud Console から作成できます。詳しくは、Cloud Console で Eventarc トリガーを作成するをご覧ください。

gcloud コマンドライン ツールを使用してトリガーを一覧表示する

トリガーの作成を確認するには、Eventarc トリガーを一覧表示します。

gcloud eventarc triggers list --location=LOCATION

LOCATION は、Eventarc トリガーの場所の ID または完全修飾 ID に置き換えます。例: us-central1

Eventarc トリガーの管理の詳細については、トリガーの管理をご覧ください。

次のステップ