Container Registry のクイックスタート

このクイックスタートでは、Container Registry 用に Docker を構成してから、イメージを push および pull する方法について説明します。

Google Cloud には、コンテナ イメージの保存と管理を行うための 2 つのサービスがあります。

Artifact Registry(推奨)

限定公開リポジトリで、コンテナ イメージ、Helm チャート、言語パッケージなどのアーティファクトを保存および管理するためのサービス。これは、Google Cloud で推奨されるコンテナ イメージ レジストリです。

Docker のクイックスタートを試して、Artifact Registry について理解を深めてください。

Container Registry

Docker イメージ マニフェスト V2 と OCI イメージの形式をサポートする非公開のコンテナ イメージ レジストリ。Artifact Registry の機能のサブセットを提供します。

現在、Container Registry を使用していない場合は、Artifact Registry を使用してください。Container Registry と Artifact Registry の比較と、Container Registry から Artifact Registry への移行については、Container Registry からの移行をご覧ください。

始める前に

  1. Google Cloud アカウントにログインします。Google Cloud を初めて使用する場合は、アカウントを作成して、実際のシナリオでの Google プロダクトのパフォーマンスを評価してください。新規のお客様には、ワークロードの実行、テスト、デプロイができる無料クレジット $300 分を差し上げます。
  2. Google Cloud Console の [プロジェクト セレクタ] ページで、Google Cloud プロジェクトを選択または作成します。

    プロジェクト セレクタに移動

  3. Google Cloud プロジェクトで課金が有効になっていることを確認します

  4. Container Registry API を有効にします。

    API を有効にする

  5. Google Cloud Console の [プロジェクト セレクタ] ページで、Google Cloud プロジェクトを選択または作成します。

    プロジェクト セレクタに移動

  6. Google Cloud プロジェクトで課金が有効になっていることを確認します

  7. Container Registry API を有効にします。

    API を有効にする

シェルを選択する

このクイックスタートをすべて実行するためには、Cloud Shell またはローカルシェルを使用します。

Cloud Shell
Cloud Shell は、Google Cloud でホストされているリソースを管理するためのシェル環境です。Docker と Google Cloud CLI(Google Cloud の主要なコマンドライン インターフェース)がプリインストールされています。
ローカルシェル
ローカルシェルを使用する場合は、ご利用の環境に Docker と gcloud CLI をインストールする必要があります。

Cloud Shell の起動

Cloud Shell を起動するには、次の手順に従います。

  1. Google Cloud Console に移動します。

    Google Cloud Console

  2. メニューバーで [Cloud Shell をアクティブにする]()ボタンをクリックします。

コンソールの下部にあるフレーム内で Cloud Shell セッションが開きます。このシェルで gcloud コマンドを実行します。

ローカルシェルの設定

gcloud と Docker をインストールするには、次の手順に従います。

  1. gcloud CLI をインストールします。 既存のインストールを更新するには、gcloud components update コマンドを実行します。

  2. Docker をまだインストールしていなければ、インストールします。

  3. Docker がレジストリを操作するには特権アクセスが必要です。Linux や Windows では、Docker コマンドを実行するユーザーを Docker セキュリティ グループに追加します。Docker Desktop は、root ユーザーとして仮想マシンで実行されるため、この手順は MacOS では不要です。

    Linux

    Docker セキュリティ グループはdockerと呼ばれます。ユーザー名を追加するには、次のコマンドを実行します。

    sudo usermod -a -G docker ${USER}
    

    Windows

    Docker セキュリティ グループはdocker-usersと呼ばれます。管理者のコマンド プロンプトからユーザーを追加するには、次のコマンドを実行します。

    net localgroup docker-users DOMAIN\USERNAME /add
    

    ここで

    • DOMAIN は Windows ドメインです。
    • USERNAME はユーザー名です。
  4. ログアウトして再度ログインすると、グループ メンバーシップの変更が反映されます。仮想マシンを使用している場合、メンバーシップの変更を有効にするために、仮想マシンの再起動が必要になることがあります。

  5. Docker が稼働中であることを確認するには、現在の時刻と日付を返す次の Docker コマンドを実行します。

  6. docker run busybox date
    

認証を構成する

イメージを push または pull するには、Google Cloud CLI を使用して Container Registry へのリクエストを認証するように Docker を構成する必要があります。

次のコマンドを実行します。

gcloud auth configure-docker

このコマンドにより、Docker 構成が更新されます。これで、Google Cloud プロジェクトの Container Registry に接続して、イメージの push と pull ができるようになりました。

push するイメージを取得する

このクイックスタートでは、hello-app という名前のサンプル イメージを push します。

  1. イメージを保存するディレクトリに移動します。
  2. 次のコマンドを実行して、イメージのバージョン 1.0 を pull します。

    docker pull gcr.io/google-samples/hello-app:1.0
    

イメージを Container Registry に追加する

Container Registry にイメージを追加するには、それにタグを付けてレジストリに push します。

イメージにレジストリ名をタグ付けする

Docker イメージにレジストリ名をタグ付けすると、イメージを特定の場所に push するように docker push コマンドが構成されます。このクイックスタートでは、ホストの場所は gcr.io です。

次のコマンドを実行して、イメージに quickstart-image:tag1 としてタグ付けします。

docker tag gcr.io/google-samples/hello-app:1.0 gcr.io/PROJECT_ID/quickstart-image:tag1

以下を置き換えます。

  • PROJECT-ID は、Google Cloud Console プロジェクト ID です。対象の ID をコマンドに追加します。プロジェクト ID にコロン(:)が含まれている場合は、ドメインをスコープとするプロジェクトをご覧ください。
  • gcr.io はホスト名です。
  • quickstart-image は Docker イメージの名前です。
  • tag1 は Docker イメージに追加するタグです。タグを指定しない場合は、Docker でデフォルトのタグ latest が適用されます。

イメージを Container Registry に push する準備ができました。

イメージを Container Registry に push する

認証を構成してローカル イメージにタグ付けしたら、作成したリポジトリにイメージを push できます。

Docker イメージを push するには、次のコマンドを実行します。

docker push gcr.io/PROJECT_ID/quickstart-image:tag1

PROJECT_ID は、Google Cloud Console プロジェクト ID です。プロジェクト ID にコロン(:)が含まれている場合は、ドメインをスコープとするプロジェクトをご覧ください。

新しいホストの場所にイメージを push すると、プロジェクトに固有の基になるストレージ バケットが作成されます。Container Registry でホストされているイメージは Google Cloud コンソールから、またはウェブブラウザでイメージのレジストリ名(http://gcr.io/PROJECT_ID/quickstart-image)にアクセスして確認できます。

イメージを Container Registry から pull する

Container Registry からローカルマシンにイメージを pull するには、次のコマンドを実行します。

docker pull gcr.io/PROJECT_ID/quickstart-image:tag1

PROJECT_ID を Google Cloud Console プロジェクト ID に置き換えます。プロジェクト ID にコロン(:)が含まれている場合は、ドメインをスコープとするプロジェクトをご覧ください。

出力は次のようになります。

latest: Pulling from my-project/quickstart-image:tag1
Digest: sha256:70c42...
Status: Image is up to date for gcr.io/my-project/quickstart-image:tag1

クリーンアップ

このページで使用したリソースについて、Google Cloud アカウントに課金されないようにするには、次の手順を行います。

次のコマンドを実行して Container Registry から Docker イメージを削除します。

gcloud container images delete gcr.io/PROJECT_ID/quickstart-image:tag1 --force-delete-tags

PROJECT_ID を Google Cloud Console プロジェクト ID に置き換えます。プロジェクト ID にコロン(:)が含まれている場合は、ドメインをスコープとするプロジェクトをご覧ください。

次のステップ