CloudEndure を使用した Compute Engine への VM の移行

このガイドでは、CloudEndure の VM 移行サービスを使用して、サポートされているオペレーティング システムを実行しているサーバーを、オンプレミスのマシンまたは他のパブリック クラウド プラットフォームの VM から Google Cloud Platform にインポートする方法を説明します。この演習を終了すると、プロジェクトで別の環境のマシンのレプリカを仮想マシンとしてインスタンス化できます。

また、Google Compute Engine に VM を移行する場合のベスト プラクティスの確認や仮想ディスク インポート ツールを試すこともできます。

目標

  • Google Cloud Platform Console から VM 移行サービスを起動する。
  • CloudEndure レプリケーション エージェントをインストールし、仮想マシンを Compute Engine にコピーする。
  • 新たに作成した仮想マシンを起動する。

費用

VM 移行サービスは無料で使用できます。このサービスの使用料が Google または CloudEndure から請求されることはありません。

Compute Engine にインポートする VM インスタンスについては、Compute Engine の価格表に従って費用が請求されます。

始める前に

要件

VM 移行サービスを使用するには、移行元のマシンで次のいずれかのオペレーティング システムが実行されている必要があります。

Windows

  • Microsoft Windows Server 2016 64 ビット版(Standard Edition および Datacenter Edition)
  • Microsoft Windows Server 2012 R2 64 ビット版(Standard Edition および Datacenter Edition)
  • Microsoft Windows Server 2012 64 ビット版(Standard Edition および Datacenter Edition)

  • Microsoft Windows Server 2008 R2 64 ビット版(Standard Edition および Datacenter Edition)

  • Microsoft Windows Server 2008 Service Pack 2、32 ビット版または 64 ビット版(Standard Edition および Datacenter Edition)

  • Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 2、32 ビット版または 64 ビット版(全 Edition)

  • Microsoft Windows Server 2003 R2 Service Pack 2、32 ビット版または 64 ビット版(全 Edition)

    Windows Server 2003 の環境を移行する場合、インスタンスの費用は Windows Server VM の料率で請求されます。

Windows Server の環境を Google Cloud Platform に移行する前に、Windows Server マシンの移行準備を行ってください。

Linux

  • SUSE Linux(SLES)11 以上
  • Debian Linux 8
  • Kali Linux 2.0
  • Ubuntu 12.04 以上
  • Red Hat Enterprise Linux(RHEL)5.0 以上

  • CentOS 6.0 以上

  • Oracle Linux 6.0 以上

SUSE、RHEL、Oracle Linux の場合には、オペレーティング システムの使用ライセンスが必要です。OS の実行に必要なライセンスがあるかどうかは、お客様の責任でご確認ください。Windows の場合、既存のライセンスが Google Cloud Platform の従量制ライセンスに変換されます。

  1. Google アカウントにログインします。

    Google アカウントをまだお持ちでない場合は、新しいアカウントを登録します。

  2. GCP プロジェクトを選択または作成します。

    [リソースの管理] ページに移動

  3. プロジェクトに対して課金が有効になっていることを確認します。

    課金を有効にする方法について

サービス アカウントとサービス アカウントキーを作成する

CloudEndure の VM 移行サービスを使用するには、サービス アカウントキーを使用してこのサービスを Google Cloud Platform Console プロジェクトにリンクする必要があります。このサービス アカウントキーは CloudEndure ポータルで必要になります。

  1. GCP Console で [サービス アカウント] ページに移動します。

    [サービス アカウント] ページに移動

  2. プロンプトが表示されたら、プロジェクトを選択します。

  3. [サービス アカウントを作成] をクリックします。

  4. サービス アカウントの名前を選択して、サービス アカウントにプロジェクト オーナー役割を付与します。

    サービス アカウント追加のスクリーンショット

  5. [新しい秘密鍵の提供] のボックスをオンにして、[キーのタイプ] リストから JSON を選択します。

  6. [作成] をクリックしてサービス アカウントを作成し、画面の指示に沿ってキーをダウンロードします。

VM 移行サービスを開始する

VM 移行サービスは、Google Cloud Platform のサードパーティ パートナーである CloudEndure から提供されています。VM を移行するには、まず CloudEndure に登録する必要があります。このサービスは無料で利用できます。

  1. GCP Console の [VM インスタンス] ページを開きます。

    [VM インスタンス] ページに移動

  2. 移行サービスを開始するには、[VM のインポート] をクリックします。

    [VM のインポート] ボタンを選択したときのスクリーンショット

  3. [続行] をクリックして、移行サービスの有効化に進みます。

VM 移行サービスを有効にする

  1. CloudEndure のログインページで [Sign up] をクリックして、このサービスに登録します。
  2. アクティベーション ページに必要な情報を入力します。

    CloudEndure の有効化ページのスクリーンショット

  3. サービスの利用規約に同意する場合は [I agree to the CloudEndure Terms and Conditions] ボックスをオンにし、[Activate My Account] をクリックして登録を完了します。登録時に設定したメールアドレスに、CloudEndure から確認のメールが届きます。

  4. アカウントを有効にするには、メールのリンクをクリックします。

VM 移行コンソールにリダイレクトされます。このコンソールには、いつでも直接アクセスできます。

インスタンスを移行する

VM 移行サービスを使用して実行中の Windows / Linux サーバー(物理サーバー、仮想サーバー、クラウドベース サーバー)を任意のターゲット クラウド リージョンに移行できます。移行時には移行元インフラストラクチャでシステム停止は起こりません。レプリケーションは、ブロック単位で継続して実行されます。

以下のネットワーク図は、移行の設定に必要なネットワークとポートの要件、ガイドライン、ワークロードを移行する場合のベスト プラクティスを表しています。

VM 移行プロセスのネットワーク図

移行先リージョンのステージング ネットワークを準備する

移行先リージョンで VPC ネットワークを作成します。このネットワークは、CloudEndure レプリケーション サーバーをホストするステージング ネットワークとして使用します。default ネットワークを使用する場合には、このステップをスキップします。

CloudEndure アカウントを構成する

  1. 有効化されている CloudEndure アカウントにログインします。
  2. プロジェクト ID と事前に作成したサービス アカウントの JSON キーを入力します。

レプリケーション オプションを選択する

VM の移行先のリージョンを選択し、作成したレプリケーション サーバー ネットワークを選択します。新しいネットワークを作成しなかった場合は default ネットワークを選択します。

移行エージェントをインストールする

移行元の各マシンに VM 移行エージェントをインストールします。移行元から移行先にブロック単位でマシンをコピーするには、VM 移行エージェントが必要です。このエージェントは、サポートされているオペレーティング システムにインストールできます。このステップではデータが Google Cloud Platform にコピーされますが、移行先のマシンは起動されません。

移行エージェントをインストールするには、以下の手順で移行元のマシンにエージェントをダウンロードします。

VM 移行コンソールで [Help]、[How to add machines] の順にクリックします。ヘルプページには、移行エージェントのインストールに必要なインストール トークンが含まれています。このインストール トークンをコピーしてください。

Linux

Linux の場合、次のコマンドでインストーラをダウンロードします。

wget -O ./installer_linux.py https://gcp.cloudendure.com/installer_linux.py

次に、以下のコマンドを使用してインストーラを実行します。[TOKEN] はインストール トークンに置き換えます。

sudo python ./installer_linux.py -t [TOKEN]

Linux インストーラを実行するには、マシンに Python 2.4 以上がインストールされている必要があります。他のバージョンの Python では、インストーラを実行できません。

Windows

Windows インストーラをダウンロードします

コマンド プロンプト ウィンドウで、次のコマンドを使用してインストーラを実行します。[TOKEN] はインストール トークンに置き換えます。

installer_win.exe -t [TOKEN]

エージェントのインストールが正常に完了すると、VM 移行コンソールの [Migration] タブで移行の進捗状況を確認できます。

Google Cloud Platform へのデータコピーの進捗状況は、コンソールの [Data Replication Progress] 列に表示されます。

[Status] 列に赤い停止アイコンが表示された場合には、次のことを確認してください。

  • 移行元のサーバー(インストールされているエージェントも含む)が VM 移行サービスの管理サーバー(console.cloudendure.com)と TCP ポート 443 で通信を行っている。インストール中に Linux サーバーによるリポジトリへのアクセスが必要になる場合があります。

  • 移行先のリージョンのステージング領域(レプリケーション サーバー ネットワーク)にあるレプリケーション サーバーが VM 移行サービスの管理サーバー(console.cloudendure.com)と TCP ポート 443 で通信を行い、インストール パッケージのダウンロード用にインターネット送信接続が TCP ポート 443 で確立している。デフォルトでは、CloudEndure のサービスはこのようなアクセスをプロジェクトに許可するファイアウォール ルールを自動的に追加します。

  • 移行元のサーバー(インストールされているエージェントも含む)が移行先のリージョンのレプリケーション サーバー ネットワークにあるレプリケーション サーバーと TCP ポート 1500 を介して通信を行っている。このファイアウォール ルールも CloudEndure によって追加されます。

移行先マシンを構成する

次に、移行する VM インスタンスごとに仮想マシンのプロパティを確認します。VM 移行コンソールで該当するサーバーをクリックして、[Blueprint] タブを開きます。

[Blueprint] タブでは、移行先の VM インスタンスのプロパティを設定できます。たとえば、VM を作成する移行先のネットワークや内部 IP を変更できます。これらのプロパティは、エージェントのインストール後も必要に応じて変更できます。これらの設定は、レプリケーションの完了前でも変更できます。次のようなプロパティがあります。

  • ターゲット インスタンスのマシンタイプ

  • ターゲット インスタンスのマシン名

  • ターゲット VPC ネットワーク / サブネット

  • 内部 IP

  • VM インスタンスが使用する永続ディスクのタイプ

変更を保存するには [Save Blueprint] をクリックします。

最初の同期の完了を確認する

ソースディスクのサイズとマシンの移行先のゾーンによっては、レプリケーション サーバーがデータを同期するのに何時間もかかることがあります。最初の同期が完了すると、[Data Replication Progress] 列に、複製されたマシンに対して Continuous Data Protection と表示され、ターゲット インスタンスの作成をテストできるようになります。[Status] 列に紫色の起動アイコンが表示され、移行先の場所でマシンを起動できるようになります。

最初の同期の進行状況が表示されたスクリーンショット

移行した VM インスタンスの作成をテストする

移行先の場所でサーバーの作成をテストする準備ができたら、サーバーを選択し、[Launch Target Machine]、[Test] の順にクリックします。

テスト用のインスタンスが選択された状態のスクリーンショット

[Job Progress] タブで、移行後のマシンの起動プロセスを確認します。このタブには、プロセスの実行中に発生したエラーも表示されます。

移行した VM の可用性をテストする

[VM インスタンス] ページに移動し、作成されたターゲット VM を検証します。デフォルトでは、ターゲット VM の先頭に元の名前が付加されます。ブループリントでターゲット インスタンスの名前を変更した場合、ターゲット VM では選択した変更後の名前が使用されます。

ターゲット マシンにログインできるか確認します。ターゲット マシンが Windows の場合は RDP を使用し、Linux の場合は SSH を使用します。

[VM インスタンス] ページに移動

移行元のマシンの認証情報を使用して、マシンにログインします。Cloud Platform Console のウェブ インターフェースではなく、外部の SSH または RDP クライアントを使用してください。

ターゲット VM でアプリケーションをテストする

テスト用のターゲット VM を作成したら、すべてのアプリケーションが正しく機能するかテストします。

調整が必要な場合には、[Blueprint] タブまたは移行元のマシンで調整を行ってください。アプリケーションが想定どおり動作するようになるまでこのテストプロセスを繰り返します。

移行したインスタンスをファイナライズする

マシンのテストが完了したら、インスタンスを Google Cloud Platform で稼働させる準備ができました。

  1. ダウンタイムが短時間に収まるように計画します。ダウンタイムはテスト段階での経験値に基づいて見積もることができます。ダウンタイム中に最新のターゲット テストマシンを作成し、ターゲット ワークロードが正しく機能するかどうか確認します。
  2. 移行先の VM にレプリケーションされていない変更にユーザーがアクセスしないように、移行元のサーバーを停止または無効にします。
  3. 移行元のサーバーで変更ができないことを確認したら、VM Migration Console でサーバーを選択して [Cutover] をクリックし、移行した VM の最終コピーを最新のアプリケーション状態で起動します。

マシンが正常に作成されたら、すべてが予期したとおり機能するまでテストを繰り返します。次に、すべてのユーザーが新しいマシンを参照できるように DNS サーバーを構成します。

移行後のステップ

ゲスト環境パッケージをインストールする

VM インスタンスにログインする際に問題が発生した場合は、Compute Engine ゲストパッケージをインスタンスにインストールすることが必要な場合があります。ゲスト パッケージにより、ユーザー アカウント、インスタンス ホスト名、シャットダウン スクリプトとスタートアップ スクリプトのサポートなどが設定されます。

ゲスト エージェントをインストールするには:

移行元のサーバーから CloudEndure エージェントを削除する

ライブ移行を行ったマシンが移行先のリージョンで正常に稼働し、追加のマシンを作成する必要がなくなった場合には、移行元のマシンから CloudEndure エージェントを削除します。

  1. VM Migration Console で、移行エージェントを削除するマシンのボックスをオンにします。
  2. [Machine Actions] をクリックし、[Remove machines from this console] を選択します。

継続中のレプリケーションが停止し、移行元のマシンから VM 移行エージェントがアンインストールされます。

既知の問題

サービス アカウントが削除されたため、VM 移行サービスをレプリケーション プロセスで進めることができません。

移行に使用していたサービス アカウントを削除した場合は、手順に沿って新しいアカウントを作成し、Cloud Endure アカウントに新しい JSON キーを追加します。

サービス アカウントのアクセス許可を変更するか、またはアカウントに変更加えた場合は、新しいアカウントを作成する手順に従ってアカウントを再構成します。

Windows Server 2003 インスタンスの制限事項

Windows Server 2003 の環境を Google Cloud Platform に移行する前に、以下の制限事項に留意してください。

  • Windows Server 2003 インスタンスには外部 IP アドレスを割り当てることはできません。Windows Server 2003 のサポートは終了しているため、セキュリティ攻撃に対して脆弱になる可能性があります。VPC ネットワークを使用してインスタンスのプライベート IP アドレスを設定してください。
  • Windows Server 2003 の VM を移行しても、Windows のコピーは自動的に有効になりません。Windows は各インスタンスで Multiple Activation Key(MAK)を使用して有効にする必要があります。MAK は Microsoft とのボリューム ライセンス契約に含まれています。
  • Google Cloud Platform での Windows Server 2003 のサポートは限定的です。Microsoft は Windows Server 2003 のサポートを終了しているため、問題が発生しても完全に解決できない場合があります。
  • Compute Engine の以下の機能は Windows Server 2003 インスタンスでは使用できません。

    • Windows Server 2003 はディスク スナップショット用のボリューム シャドーコピー サービス(VSS)をサポートしていません。ディスクのスナップショットを作成する場合は、標準のスナップショット システムを使用してください。
    • インスタンスで複数のネットワーク インターフェースを使用することはできません。
    • インスタンスに GPU や TensorFlow プロセッシング ユニット(TPU)を追加することはできません。
  • Windows Server 2003 のエディションによってはハードウェアのサポートが限定される場合があります。移行プロセスの実行中に、使用している Windows Server 2003 のエディションに対応するマシンタイプを選択する必要があります。

    たとえば、Windows Server 2003 Standard Edition は最大 4 個の vCPU と 32 GB のメモリをサポートします。この移行時には、最大 4 個の vCPU と 32 GB のメモリを備えたマシンタイプを選択する必要があります。

  • Compute Engine 用の Windows ゲスト環境(Compute Engine と VM の間で情報を転送します)では、以下のような一部の機能のみがサポートされます。

    • 移行したインスタンスでコンソール、gcloud コマンドライン ツール、API を使用して新規ユーザー アカウントを作成できます。
    • インスタンスで設定済みのユーザー アカウントのパスワードをリセットできます。
  • 現在 Windows Server 2003 インスタンスでは、Stackdriver の Windows モニタリングとロギングのエージェントはサポートされません。

次のステップ

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