リージョンとゾーン

一部の Compute Engine リソースは、リージョン内またはゾーン内にのみ存在します。リージョンとは、リソースを実行できる特定の地理的な場所です。各リージョンには、1 つまたは複数のゾーンがあります。たとえば、リージョン us-central1 は米国中部を指し、ゾーン us-central1-a、us-central1-b、us-central1-c、us-central1-f が含まれています。

インスタンスや永続ディスクなど、ゾーンを有効範囲とするリソースをゾーンリソースと呼びます。静的外部 IP アドレスなど、それ以外のリソースはリージョン リソースです。リージョン リソースは、ゾーンを問わずそのリージョン内のすべてのリソースで使用できます。ゾーンリソースは、同じゾーンにある他のリソースでのみ使用できます。

たとえば、ディスクとインスタンスはどちらもゾーンリソースです。インスタンスにディスクを接続するには、両方のリソースが同じゾーンに存在する必要があります。同様に、インスタンスに静的 IP アドレスを割り当てるには、インスタンスが静的 IP と同じリージョンに存在している必要があります。

リージョンまたはゾーン固有のリソースは、一部だけです。イメージなど、その他のリソースはグローバル リソースで、場所を問わずすべての他のリソースで使用できます。グローバル、リージョン、ゾーンの Compute Engine リソースについて詳しくは、グローバル リソース、リージョン リソース、ゾーンリソースをご覧ください。

次の図は、いくつかの例でリージョンとゾーンの関係を示したものです。各リージョンは他のリージョンから独立しており、各ゾーンは同じリージョンの他のゾーンから分離されています。

各リージョンで使用できるゾーンを示すゾーン図

リージョンとゾーンの選択

リソースをホストするリージョンまたはゾーンを選択します。これによって、データが保存される場所、およびデータを使用する場所が決まります。リージョンとゾーンの選択が重要となる理由はいくつかあります。

障害対応
複数のゾーンとリージョンにリソースを分散させることで、サービスの停止を避けることができます。Google では、ゾーンが互いに依存しない設計を採用しています。通常、ゾーンの電源、冷却、ネットワーキング、コントロール プレーンは他のゾーンから独立しており、ほとんどの単一故障は他のゾーンに影響を与えません。そのため、あるゾーンが使用不能になっても、同じリージョンの別ゾーンにトラフィックを転送することで、サービスの実行を継続できます。同様に、あるリージョンで障害が発生しても、別のリージョンのバックアップ サービスは稼働し続けます。リソースの分散および堅牢なシステムの設計について詳しくは、堅牢なシステムの設計をご覧ください。
ネットワーク レイテンシの軽減
サービス提供地点に近いリージョンまたはゾーンを選択すると、ネットワーク レイテンシを軽減させることができます。たとえば、ほとんどの顧客が米国東海岸にいる場合は、このエリアに近いリージョンとゾーンをメインに選択し、同様に近いリージョンとゾーンをバックアップに選択します。

リージョンとゾーンの識別

Compute Engine の各リージョンには、多数のゾーンが含まれています。ゾーン名は、そのゾーンの詳細を示す 2 つの部分で構成されます。ゾーン名の最初の部分がリージョンで、2 番目の部分がリージョン内のゾーンを示します。

  • リージョン

    「リージョン」はゾーンのコレクションです。ゾーンは、帯域幅が広く待ち時間が短いネットワークで同じリージョンの他のゾーンと接続されています。可用性が高いフォールト トレラントなアプリケーションをデプロイするには、複数のゾーンと複数のリージョンにアプリケーションをデプロイすることをおすすめします。このようにすると、1 つのゾーンまたはリージョンでのみ発生する予期しないコンポーネントの故障の影響を受けにくくなります。

    シナリオにとって合理的なリージョンを選択します。たとえば、米国にのみ顧客がいる場合、またはなんらかの理由によりデータの存在場所を米国内に制限する必要がある場合は、リージョン us-central1 または us-east1 のゾーンにリソースを保存することが合理的であると言えます。

  • ゾーン

    「ゾーン」とはリージョン内の分離されたロケーションです。ゾーンの完全修飾名は <region>-<zone> の形式です。たとえば、リージョン us-central1 のゾーン a の完全修飾名は、us-central1-a です。

    リソースを分散する範囲の広さによっては、冗長性を確保するために、複数リージョンの複数ゾーンでインスタンスを作成します。

利用可能なリージョンとゾーン

次の表に、リージョンとそのロケーション、そのリージョン内で利用できるゾーン、および利用できる機能を示します。

各ゾーンでは、Ivy Bridge、Sandy Bridge、Haswell、Broadwell、Skylake プラットフォームを組み合わせたものがサポートされます。ゾーンでインスタンスを作成すると、そのインスタンスはそのゾーンでサポートされるデフォルトのプロセッサを使用します。たとえば、us-central1-a ゾーンでインスタンスを作成した場合、そのインスタンスは Sandy Bridge プロセッサを使用します。

必要に応じて、特定の CPU プラットフォームを選択することもできます。詳細については、VM インスタンスの最小 CPU プラットフォームの指定をご覧ください。

リージョン名 リージョンの説明 ロケーション ゾーン 機能
us-central1 アイオワ アイオワ州カウンシル ブラフス(米国) us-central1-a
  • 2.6 GHz Intel Xeon E5(Sandy Bridge)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
us-central1-b
  • 2.3 GHz Intel Xeon E5 v3(Haswell)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
us-central1-c
  • 2.3 GHz Intel Xeon E5 v3(Haswell)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
us-central1-f
  • 2.5 GHz Intel Xeon E5 v2(Ivy Bridge)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム
  • 32 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
us-west1 オレゴン オレゴン州ダラス(米国) us-west1-a
us-west1-b
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
us-west1-c
us-east4 北バージニア バージニア州アッシュバーン(米国) us-east4-a
us-east4-b
us-east4-c
us-east1 サウスカロライナ サウスカロライナ州モンクスコーナー(米国) us-east1-b
us-east1-c
us-east1-d
  • 2.3 GHz Intel Xeon E5 v3(Haswell)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
southamerica-east1 * サンパウロ サンパウロ、ブラジル southamerica-east1-a southamerica-east1-b southamerica-east1-c
europe-west1 ベルギー サンギスラン(ベルギー) europe-west1-b
  • 2.6 GHz Intel Xeon E5(Sandy Bridge)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
europe-west1-c
  • 2.5 GHz Intel Xeon E5 v2(Ivy Bridge)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
europe-west1-d
  • 2.3 GHz Intel Xeon E5 v3(Haswell)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
europe-west2 ロンドン ロンドン(イギリス) europe-west2-a
europe-west2-b
europe-west2-c
europe-west3 フランクフルト フランクフルト(ドイツ) europe-west3-a
europe-west3-b
europe-west3-c
asia-southeast1 シンガポール ジュロンウェスト(シンガポール) asia-southeast1-a
asia-southeast1-b
asia-east1 台湾 彰化県(台湾) asia-east1-a
  • 2.5 GHz Intel Xeon E5 v2(Ivy Bridge)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.2 GHz Intel Xeon E5 v4(Broadwell)プラットフォーム
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 64 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
asia-east1-b
  • 2.5 GHz Intel Xeon E5 v2(Ivy Bridge)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 32 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
asia-east1-c
  • 2.5 GHz Intel Xeon E5 v2(Ivy Bridge)プラットフォーム(デフォルト)
  • 2.0 GHz Intel Xeon(Skylake)プラットフォーム
  • 32 コア マシンタイプ
  • ローカル SSD
asia-northeast1 東京 東京(日本) asia-northeast1-a
asia-northeast1-b
asia-northeast1-c
australia-southeast1 シドニー シドニー(オーストラリア) australia-southeast1-a australia-southeast1-b australia-southeast1-c

* サンパウロ リージョンをご利用のお客様には、すべてのリーション製品 SLA が引き続き有効です。ただし、北アメリカおよび南アメリカにまたがるマルチリージョンおよびクロスリージョン機能の可用性またはパフォーマンスが一時的に低下している可能性があります。

発表済みのリージョン

2017 年と 2018 年も引き続き次の 11 のリージョンを新たに開設する予定です。

2017 年も新しいリージョンでの運用開始をお知らせする予定です。早期アクセスをご希望の方は、こちらからご登録ください。

透過的メンテナンス

Google では、インフラストラクチャを定期的にメンテナンスしています。最新のソフトウェアを使用してシステムにパッチを適用し、ルーチンテストと予防的メンテナンスを実行し、全体として Google インフラストラクチャが可能な限り高速かつ効率的に機能していることを確認します。

デフォルトで、すべてのインスタンスは、メンテナンスがアプリケーションや作業負荷に影響を与えないように設定されます。Google ではデータセンターの革新、運用上のベスト プラクティスを実施している他に、メンテナンスを避けて実行中の仮想マシン インスタンスを移動するライブ マイグレーション テクノロジーを採用しています。インスタンスは、利用者のアクションを必要とせずに、同じゾーン内で実行を続けます。

デフォルトでは、すべての仮想マシンがライブ マイグレーションを行うように設定されますが、仮想マシンを終了して再起動するように設定することもできます。この 2 つのオプションには、次のような違いがあります。

  • ライブ マイグレーション

    実行中のインスタンスを Compute Engine が自動的に移行します。移行プロセスによってゲストのパフォーマンスが少し低下しますが、インスタンスは移行プロセス中もオンライン状態が継続されます。ゲストのパフォーマンスに与える正確な影響と影響を与える時間は、多くの要因によって変わりますが、ほとんどのアプリケーションおよび作業負荷では無視できる程度です。

  • 終了して再起動

    自動的に、Compute Engine がインスタンスにシャットダウンするよう信号を送り、インスタンスが完全にシャットダウンするのを待ってから、メンテナンスの終了後に再起動します。

インスタンスに上記のオプションを設定する方法について詳しくは、インスタンスのスケジュール オプションの設定をご覧ください。

ゾーンの使用中止

Compute Engine の仮想化テクノロジーに関して行われた最近の改良によって、インフラストラクチャの大がかりな更新(電源、冷却、ネットワーク網、サーバーなど)を行うために既存のゾーンのサポートを終了する必要はなくなりました。インフラストラクチャの更新は頻繁に行われるものではなく、通常、更新は 3 年から 5 年の間隔で行われ、その間、ゾーンは稼働を続けます。この更新は、ユーザーに影響を与えることなく行われます。

万一、ゾーンのサポートを終了する必要が生じた場合は、Compute Engine がオフラインになる前に、仮想マシン インスタンスと作業負荷を移動できる十分な時間をもって、ユーザーに通知されます。

割り当て

静的 IP、イメージ、ファイアウォール ルール、ネットワークなど一部のリソースには、プロジェクト全体の割り当て上限とリージョンごとの割り当て上限が定義されます。これらのリソースを作成すると、関係するプロジェクト全体の割り当てまたはリージョンごとの割り当ての合計値が加算されます。関係する割り当て上限を超えると、そのプロジェクトまたはリージョンで同じタイプのリソースを追加することができなくなります。

プロジェクトに適用されている全体的な割り当てのリストを見るには、Google Cloud Platform Console の割り当てページを開いてください。

たとえば、グローバル ターゲット プールの割り当てが 50 個で、25 個のターゲット プールを example-region-1 で、25 個のターゲット プールを example-region-2 で作成した場合、プロジェクト全体の割り当てに達しているため、スペースを空けるまで、このプロジェクトではどのリージョンでもこれ以上のターゲット プールを作成できません。 同様に、リージョンに割り当てられている予約済み IP アドレスが 7 個である場合、1 つのリージョンで予約できる IP アドレスは 7 個までです。この上限に達した場合は、新しいリージョンで IP アドレスを予約するか、現在のリージョンで一部の IP アドレスを解放する必要があります。

ヒント

ゾーンを選択するときは、次の点にご注意ください。

  • リージョン内およびリージョン間の通信には、別途費用が発生します。

    通常、異なるリージョン間の通信と比較して、リージョン内の通信の方が安価で高速です。

  • 重要なシステムは、複数のゾーンで冗長性を備えて設計します。

    インスタンスは、予期しない障害の影響を受けることがあります。このような場合の影響を軽減するために、重要なシステムは複数のゾーンおよびリージョンに重複して展開することをお勧めします。

    たとえば、ゾーン europe-west1-b とゾーン europe-west1-c でインスタンスをホストすると、europe-west1-b で予期しない障害が発生した場合でも、ゾーン europe-west1-c のインスタンスを利用できます。一方、すべてのインスタンスを europe-west1-b でホストしていた場合は、europe-west1-b がオフラインになると、どのインスタンスにもアクセスできなくなります。複数のリージョンにまたがるようにリソースをホストすることも検討してください。たとえば、まれなケースですが、リージョン europe-west1 全体で障害が発生した場合に備えて、バックアップ インスタンスを europe-east1 のゾーンでホストすることを検討します。可用性の高いシステムを設計する方法に関するヒントについては、堅牢なシステムの設計をご覧ください。

次のステップ

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