Professional Cloud Developer
ケーススタディの例: HipLocal
これは Professional Cloud Developer 認定試験で使用される可能性のあるケーススタディの例です。試験問題を補足するコンテキストを提供するためのもので、架空の会社やソリューションのコンセプトについて説明しています。
HipLocal は、ご近所とのコミュニケーションの促進を目的としたコミュニティ アプリケーションで、催し物やスポーツ イベントの企画段階において広く使用されています。また、地域コミュニティとのつながりを育むために企業が利用している例もあります。HipLocal はダラスの一部の地域で提供が開始されたばかりですが、世界中に急速に広がり始めています。HipLocal のユニークな超地域密着型コミュニティ コミュニケーションとビジネス活動は、世界中で需要があります。
1. エグゼクティブの声明
HipLocal はナンバーワンの地域コミュニティ アプリです。このサービスを世界に展開する機は熟しています。当社のベンチャー キャピタル投資家は、このビジネスの急成長を期待するとともに、オンラインで結びついた新たな地域コミュニティや仮想コミュニティのメンバーに、互いにどれだけ離れていても同じように優れたエクスペリエンスが提供されることを望んでいます。
2. ソリューションのコンセプト
HipLocal は、既存のサービスに最新の機能を追加しながら新しい地域に進出し、世界中のユーザーにより良いサービスを提供したいと考えています。また、こうした地域を現地のタイムゾーンでサポートするために、新たにチームを雇用してトレーニングすることを計画しています。そのためには、アプリケーションがスムーズにスケールし、明確な稼働時間データを提供することが不可欠です。
3. 既存の技術的環境
- 既存の API は、GCP でホストされている Compute Engine 仮想マシン インスタンスで実行されています
- ステータスは、GCP 内の単一インスタンスの MySQL データベースに保存されます
- データは、オンプレミスの Teradata や Vertica データ ウェアハウスにエクスポートされます
- データ分析は、オンプレミスの Hadoop 環境で実行されます
- アプリケーションにロギング機能はありません
- 稼働時間を示す基本インジケーターがあり、API が応答しない場合は頻繁にアラートが発行されます
HipLocal の環境には、オンプレミス ハードウェアと Google Cloud Platform で実行されているインフラストラクチャが混在しています。HipLocal チームは自社のアプリケーションに精通していますが、世界規模でアプリケーションを運用した経験はほとんどありません。HipLocal チームの現在の技術環境は次のとおりです。
4.ビジネス要件
- アプリケーションが利用できる地域を拡大する
- サポートできる同時ユーザー数を増やす
- ユーザーが別の地域に旅行した場合も、一貫性のあるエクスペリエンスを提供する
- ユーザー アクティビティの指標を取得して、サービスを収益化する方法を把握する
- 新しい地域の規則(GDPR など)を遵守する
- インフラストラクチャの管理にかかる時間とコストを削減する
- クラウド コンピューティングに関する Google の推奨方法を採用する
HipLocal の投資家は、対象地域を広げて現在の需要の高まりに応えたいと考えています。投資家からの要件は次のとおりです。
5. 技術的要件
- アプリケーションとバックエンドで使用状況の指標とモニタリングを提供する
- API で強力な認証と認可を使用する
- ロギングを強化し、データをクラウド分析プラットフォームに保存する
- サーバーレス アーキテクチャに移行して、柔軟なスケーリングを容易に行えるようにする
- 内部アプリへの認可済みアクセスを安全な方法で提供する