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サステナビリティ

Kaluza、Google Cloud でより環境にやさしいスマートなエネルギー活用を促進

2022年8月29日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 8 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注記: Kaluza はイギリスに本拠を置くテクノロジー企業で、電力小売事業者に対してリアルタイムの支払い請求機能、スマート グリッド サービス、シームレスなカスタマー エクスペリエンスを提供しています。このブログでは、Kaluza のサステナビリティ マネージャーである Tom Mallet 氏が、Google Cloud を活用して同社でどのようにエネルギーの可視性を高めたかを説明しています。また、世界のエネルギーをより環境にやさしく、スマートかつ信頼できるものにするサステナビリティ ソリューションに、どのように炭素排出量データを役立てられるかについても掘り下げています。


現在、消費者は光熱費の高騰で非常に困難な状況に直面していますが、同時に気候の危機も解消されておらず、消費者と企業の両者にとって、サステナビリティは当然のことながら依然として最重要課題となっています。イギリスでは炭素排出量の 40% が家庭からのもので、これには電気、暖房、交通手段が含まれますが、多くの場合、一般の人々には多忙な中でさまざまな省エネの方法を試す時間やリソースがありません。このため Kaluza では、家庭におけるエネルギー利用料金の節約と炭素排出量の削減を支援するというミッションを掲げました。

2019 年に OVO Energy から生まれた Kaluza は Software as a Service 企業で、二酸化炭素を排出しない世界への移行をサポートしています。エネルギー企業は Kaluza Energy Retail プロダクトを活用することにより、毎月の利用料金の削減に役立つリアルタイム データを顧客に提供し、顧客を中心に据えてこの移行を進めることができます。また、Kaluza Flex の高度なアルゴリズムにより、多数のスマート デバイスを可能な限り低コストかつ環境にやさしい時間帯に充電することが可能になります。Kaluza はオーストラリアの AGL、イギリスのフィアットや日産、日本の三菱商事や中部電力といった世界最大級のエネルギー企業や自動車 OEM 企業と提携しています。

Google Cloud データを活用して 2030 年度のカーボン ネガティブ目標をサポート

当社は 2030 年までに 1 億人のエネルギー ユーザーにリーチし、電力小売事業者であるクライアントのサービスコストを 50% 削減することで、1,000 万トンの二酸化炭素排出の回避を目指します。ですが、これは当社の目標の半分にすぎません。顧客のエネルギー移行を推し進めるうえで、当社から排出される炭素量も大幅に削減したいと考えています。世界がネットゼロを目指すなか、当社はさらに一歩進んで 2030 年までにカーボン ネガティブを達成することにコミットします。

しかし、削減するためには対象を測定できなければなりません。そこで、当社はクラウド使用の影響を追跡する社内用カーボン フットプリント ツールを開発しました。当社の技術スタックはマルチクラウドにまたがっており、特に Google Cloud アプリケーションから排出量データを簡単に取得できるようになっています。これは Carbon Footprint ソリューションのおかげです。

Google Cloud を通じて実行するあらゆるプロセスで、30 分ごとの電気使用量情報が取得できるので、Google Cloud で実行するすべてのプロセスの炭素排出量を正確に把握できます。こうしたインサイトは Kaluza 独自のカーボン フットプリント ツールの構築に役立っています。このツールを使って、マルチクラウドのすべてのクラウド プロバイダから情報を引き出してまとめ、より効果的なダッシュボードを作成できました。これは当社のデータチームにとって非常に貴重なものです。

グリーン開発で排出量を 97% 削減

現在、当社チームは独自の二酸化炭素排出量ツールを使ってデータを詳細に掘り下げられるようになりました。これにより、カーボンフットプリントが大きくなる原因とその解決方法を理解できます。また興味深いことに、より詳細なデータは実際のサステナビリティ プロジェクトにつながっています。当社は現在までに 2 つの大規模なイニシアチブを立ち上げました。

まず 1 つ目はグリーン ソフトウェア開発です。当社のソフトウェア開発者やエンジニア向けに、より環境にやさしいソフトウェア開発のためのガイドやベスト プラクティスをまとめた、グリーン開発ハンドブックを作成しました。たとえば、カーボン フットプリント ツールからの情報を使って、複数の BigQuery クエリを環境負荷の少ない時間とロケーションで 1 つのクエリにまとめることにより、排出量の 97% の削減を実現しています。このクエリを実行するたびに、200 kg の二酸化炭素を 6 kg に削減していることになります。これはより良い環境を目指した取り組みの一例です。

クラウド インフラストラクチャの効率を上げる

2 つ目の大型イニシアチブはクラウド インフラストラクチャに関連しています。よりクリーンなクラウドとクラウド リージョンを選んでワークロードを実行することは、二酸化炭素排出量を削減できる最もシンプルで効果的な方法の一つです。幸運なことに Google Cloud ではすべてのクラウド リージョンの二酸化炭素データを公開しています。これには、特定のロケーションで消費された 1 時間ごとのカーボンフリー エネルギーの平均割合と、その地域のグリッドのグリッド二酸化炭素排出原単位が含まれます。

データを掘り下げることでクラウドの無駄を特定し、措置を取ることができます。たとえば、当社の多くのワークロードは一日を通じて実行される必要がありますが、そのすべてを特定の時間に実行しなければいけないというわけではありません。ここには最適化のチャンスがあります。当社では Google Cloud からのデータを使ってワークロードの状態を把握しています。この情報とグリッドからの二酸化炭素排出原単位データを組み合わせてワークロードを特定し、あまり集中しない時間にスケジュールしなおして、Kaluza の排出量を改善することができます。

データを使って炭素排出量を減らす活動を支援

当社のサステナビリティ プロジェクトの多くに共通する重要な点があります。それは、チームが一丸となって開発したボトムアップ イニシアチブであることです。すぐに使える排出量データをもとに、ハッカソンやグリーン開発デーを定期的に開催し、行動を促したり新しいアイデアをテストしたりしています。

だれもがサステナビリティのために行動を起こせるようにすることが当社のコアミッションの一部であり、この考え方を社内のチームでも共有しています。チームからのフィードバックにも手応えがありました。最近のグリーン開発デーでは当社の従業員が、Kaluza、そして世界のサステナビリティに対する自分の役割の影響をよく理解できた、と語っていました。当社ではサステナビリティを組織の中心に置き、従業員がそれぞれの役割において環境に直結する行動を起こせるように促しています。そして自分たちの仕事がもたらす直接的な影響を従業員に見せることで、より優れたソリューションの構築を促し、顧客のさらなる二酸化炭素排出量削減につなげています。

電気自動車を環境にやさしい発電所に変えて変化を促す

Kaluza はさまざまな方法で世の中に影響を与えています。二酸化炭素排出量を削減し、その節約分を電力小売事業者であるクライアントとその顧客に還元するという社内公約は、当社のサステナビリティの柱の一つにすぎません。当社ではその他にも多くのプロジェクトに Google Cloud ソリューションを使っています。OVO Energy と日産とともに先導している、世界初にしてイギリス最大の Vehicle to Grid(V2G)技術の開発はその一例です。

V2G を使用すると、運転者は再生可能エネルギーが豊富にあるときに電気自動車を充電し、エネルギー供給不足のときにグリッドに売り戻すことができます。Google Cloud を使ってグリッドと車両のデータをリアルタイムに分析することで、何百万台もの車両を動的なバッテリーにして、より環境にやさしく、復元力の高いエネルギー システムを構築できます。また同時に、運転者は年間に数百ポンドの収入を得られます。カリフォルニア州などの市場では、これによりピーク時のグリッドの負荷を 40% 程度削減できる可能性があります。

エネルギーの未来を共に担う

家から車両、さらにその先まで、Kaluza は技術を駆使して、エネルギーの移行をクライアントとその顧客にとってシンプルかつ低コストなオプションにしていきます。ビジネスの拡大と新しいエネルギー ソリューションの開発に向け、引き続き Google Cloud と連携していくことを楽しみにしています。当社はサステナビリティにおける市場リーダーとなれるよう努めていますが、Google Cloud はサステナビリティの目標が当社の目標と一致するクラウド ベンダーです。私たちはともにネットゼロが実現する世界を作っていきます。


- Kaluza、サステナビリティ マネージャー Tom Mallett 氏
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