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スタートアップ & SMB

Google Cloud でサステナブルな農業サプライ チェーンを構築

2022年8月30日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 8 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

サプライ チェーンの問題から天候パターンに至るまで、現代の農家は食卓に食物を届けるためにこれまで以上に多くの不安定要素に対処する必要があります。農家はこうした課題に加えて、穀物の購入、販売、輸送をタイミングよく行わなければならないという問題も抱えています。これまでずっと農家は土地の管理人でしたが、今ではサステナブルな作物を求める声が高まっているため、再生型の慣行を証明する必要が生じています。

 Bushel は、こうした問題を一晩で解決したり、1 つの企業だけで解決したりすることはできないことを理解しています。私たちは、アグリビジネスや農家がより一層協力して、市場の変化に迅速に対応することにより、サステナブルな農業サプライチェーンを構築できるようにすることに注力しています。Bushel と連携する農家は、リアルタイムでの市場価格の追跡、穀物の即時売買、在庫と取引の分析、穀物取扱業者や他の生産者との検証済み情報の安全な共有を行うことができるようになります。Bushel は、農家が農産物の売買を行う方法を農産業のサプライ チェーン全体で合理化するためのデジタルツールを提供しています。それにより、ロスにつながる市場の非効率性に対処できるよう支援し、増大する農場経営の複雑さに柔軟に適応できるようにするための情報やリソースを提供しています。

現時点で、米国の穀物関連取引のおよそ 40% から 50% が、Bushel のプラットフォームを経由しています。成長し続ける中で、Bushel はサプライ チェーンの各ポイントでデジタル ツールがサポートできることは何かということに引き続き焦点を合わせています。多くの企業は、農場でのファースト ワンマイル、または店舗でのラスト ワンマイルに重点を置いています。しかし Bushel が注力しているのは、穀物の購入と加工が行われる中間部分をモダナイズすることです。地元の穀物業界を支援し、地域の農業サプライ チェーンを安定化することを目指しています。

シンプルなモバイルアプリから始まり、農業エコシステムにまで拡大    

Bushel は 2017 年に、農家向けの小さなプラットフォームでビジネスを開始しました。このプラットフォームでは、穀物売買契約、現金による入札、領収書の発行を行うことができました。農業エコシステム全体に関わるにつれて、Bushel は、時間や管理費用を削減しつつ迅速なスケーリングを可能にする、専門知識を備えたテクノロジー パートナーが必要であることに気が付きました。そこで、Bushel は Google for Startups クラウド プログラムのパートナーとなって Google からのサポートを受けました。また、Google Cloud マネージド サービス パートナーの DoiT International と協力することで、GKE の使用、マルチリージョン デプロイの作成、CUD の新しい Compute Engine ファミリーへの移行、フットプリントの継続的な最適化の点でサポートしてもらいました。今後は、DoiT の Flexsave テクノロジーを使用して、CUD の管理オーバーヘッドを削減するつもりです。

わずか 1 年のうちに、Bushel は 1,200 を超える稼働中の穀物受け入れ施設で採用されるまでに成長し、サービス ポートフォリオは電子署名機能、農産物バランス、ウェブ開発によって迅速に拡大しました。農家とアグリビジネスの関係は非常に重要なので、Bushel は 200 を超える穀物企業にホワイトラベル化したデジタル エクスペリエンスを提供することで、各農家が取引を行う地元の穀物施設を、デスクトップとモバイルの両方で確認できるようにしています。農業のデジタル インフラストラクチャをさらに拡張するために、Bushel はその後 GrainBridge FarmLogs を買収して、農家が特定の仕事や課題を扱う際の支援と、事業運営を改善するために必要な分析情報を提供しています。現時点で、米国とカナダの 2,000 を超える穀物受け入れ施設が Bushel のプロダクトを使用しています。これらすべては Google Cloud 上で実現しました。

Bushel は、Google Cloud の安全性を重視して設計されたインフラストラクチャを活用して、数百万の金融取引を保護し、お客様の機密データの安全性を確保しています。データは、多くのコンプライアンス フレームワークを遵守した、Google のセキュアなデータセンターで処理され、保存されます。Bushel では、運用オーバーヘッドを削減し、最大で 15,000 ノードまでの自動スケーリングを提供する、Google Kubernetes Engine を大規模に活用しています。

データベース プロビジョニングやストレージ容量の管理、その他の時間のかかる作業は、 Cloud SQL を使用して自動化しています。 Query Insights for Cloud SQL は、データベースのオブザーバビリティを合理化し、既存のアプリや GKE、BigQuery などの Google Cloud プロダクトとシームレスに統合します。

北アメリカの農家とアグリビジネスを支援する

Bushel が API、アプリ、ウェブサイト、デジタル ソリューションの基盤となる広範な農業プラットフォームを構築する際に Google Cloud のアカウント担当チームが尽力してくれました。Google のスタートアップの専門家は、他では見られないほどの深い技術的な知識を有していて、いつでもすぐに対応してくれます。また Google Cloud は、Bushel が生成、検証、転送する大量のデータを、BigQuery や Pub/Sub などのソリューションを使用して分析する新しい手法を検証するためのクレジットを提供してくれました。

BigQuery を使用すると、大規模な分析を実行する際に、他のクラウド データ ウェアハウスと比較して 3 年間の TCO を 26%~34% 削減できます。BigQuery は、高度なセキュリティとスケーラビリティを備えたプラットフォーム上で、行動につながるインサイトを提供してくれます。また、 機械学習機能が組み込まれており、Pub/Sub と統合し、 Dataflow を使用して分析イベントを取り込んでストリーミングします。

北アメリカの農家は Bushel を使用して、穀物価格をリアルタイムで追跡し、農作物の即時売買を行うことで、突然の市場変化に迅速に対応しています。Bushel は、このビジネス情報がインサイトになる未来を思い描いています。農家が、自分たちの穀物をどこで売るかだけでなく、いつ売るべきかを理解できる未来です。現時点では、多くの紙ベースの仮契約書や証明書を作成する必要があるため、カーボンフットプリントの負荷が高くなっています。Bushel が目指しているのは、デジタルで記録された農業慣行が、サプライチェーン全体で認可されて、私たちが口にする食料がどのように生産されたかをよく理解できるようになる世界です。

Bushel のプラットフォームを使用する世界中の何百万もの農家は、デジタル ツールを使用して、地元の穀物業界のモダナイズと、よりサステナブルな農業サプライチェーンの構築を行い、世界的な食料の不平等という問題に取り組むことができるようになるでしょう。

Google Cloud がスタートアップをサポートする方法について、こちらのページでプログラムの詳細をご確認ください。また、こちらから更新情報の配信にご登録いただいた方には、コミュニティ活動、デジタル イベント、スペシャル オファーなどの情報をお届けします。


- Bushel 社、CMO Camille Weber Grade 氏
- Bushel 社、CTO Randy Gerhold 氏
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