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スタートアップ & SMB

決済サービスのSniip、Google Cloud を活用して支払いを簡易化

2022年1月13日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 1 月 6 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

「人生において、死と税金以外に確かなものは何もない」と言いますが、これには請求書の支払いも加えるべきでしょう。

出費は痛みを伴うのもさることながら、オンラインでの請求書支払いプロセスには手間がかかります。料金を支払うために銀行の使いにくいウェブサイトやモバイル バンキング アプリにログインしなければならなかったり、支払いオプションが限られていたり、使いたいクレジット カードの取り扱いがないこともあるでしょう。1 か月前にメールで届いた請求をすっかり忘れてしまい、支払いが遅れたために延滞料がかかる場合もあるかもしれません。しかも、請求元には機密性の高い個人情報と財務情報のデータがあるのに、データ環境が安全とは限りません。

まったく面倒なことです。そしてこれこそが、私たちが Sniip を開発した理由です。私たちの目標は、オーストラリアに住むすべての人が、自分に都合の良い方法と条件で支払えるようにすることです。利用しているクレジット カードや引き落とし銀行、請求元に関わらず、シームレスかつ安全に一つのアプリで請求書を受け取って支払うことが可能です。

好機到来も、拡張性が必要

Sniip は 2013 年、人々が小売カタログでの買い物、慈善団体への寄付、光熱費の支払いを簡単に行う手段としてスタートしました。円形の QR コードをスキャンすると、20 秒足らずで購入、支払い、寄付が完了する、というものです。

間もなく、オーストラリアの請求決済のマーケットは(a)規模が非常に大きく、(b)消費者の視点から見るとサービスの利便性に欠ける、ということがわかりました。私たちが提供できるかもしれないソリューションが求められている、ということが重要でしたが、オリジナルの Sniip アプリ開発の基盤となったテクノロジーでは対応できなかったでしょう。

私たちの気づきの瞬間は、「会社が大きくなって、何百万人ものオーストラリアの人々が Sniip で支払うようになったら、もっと拡張性が必要となる」という話が出た時です。それを受けて、私たちは  Google Kubernetes Engine を含む Google Cloud を利用することにしました。

アプリの再ビルドにマイクロサービス アプローチを採用することが、スピード、柔軟性、コストの面で合理的であることはわかっていました。当時、Kubernetes はまだ始まったばかりで、オーストラリアではほとんど使用されていませんでした。それでも、私たちは Kubernetes が Google Cloud の一部としてサポートされ、私たちが開発する必要がある多くのマイクロサービス アプリケーションを管理できるところが気に入りました。

Google Cloud なら、サービスを分割して、複数の環境を異なるプロジェクトで管理できることも魅力でした。現在では開発環境、ユーザー受け入れテスト環境、本番環境を 3 つの独立したプロジェクトとして運用しています。このアプローチによって、開発スピードが高まり、セキュリティが維持され、コスト管理がしやすくなっています。

その結果、従来型のテクノロジー インフラを抱える大企業よりも迅速に機能を開発、デプロイすること、そして 70 以上のサービスと合理化された設計および開発チームを擁するこれら 3 つの非常に堅牢な環境を管理することが可能になりました。たとえば、私たちは調査を開始してから 4 週間で Google Pay に対応しました。私たちは 2 週間ごとに新しいリリースを公開していますが、実際には毎日でも可能です。

Cloud Run などの Google Cloud コンポーネントは、デベロッパーの生産性を高めるのに役立っています。Cloud Run ではデプロイとプロビジョニングが自動化されるので、デベロッパーはインフラストラクチャを気にかけることなくアプリケーションを書くことに専念できます。また、Cloud Run のおかげで、パフォーマンスに影響を及ぼすことなくユーザーによる急激な需要増加に対応することが可能です。

クラウド戦略が成功に導く

私たちは迅速に対応して拡張することで、他の多数の金融サービス企業を先駆けています。こうした企業の多くは、いまだにクラウドへの移行を模索しているところです。これにより、私たちは American Express、BPAY、Citibank といった巨大金融会社とパートナーシップを結ぶことができました。

さらに、私たちはオーストラリアで初めて Google Pay および Apple Pay での請求支払いを可能にしました。Gmail アカウントを Sniip に接続して、請求書を Sniip アプリに直接送ることもできます。

現在、6.5 万人のユーザーと 6 万の請求元がリンクされていますが、私たちはまだ始まったばかりだと思っています。

これまでは消費者市場に力を入れてきましたが、オーストラリアでビジネスを営む 200 万もの小規模企業も視野に入れ始めています。また、管轄の異なる地域にサービスを拡大することも考えています。このような規模を扱う場合は、トランザクションの監視、不正行為のコントロールが非常に重要です。引き続き、機械学習アルゴリズムを使用して不正行為検出の自動化に取り組んでいます。

私たちは、特に Google Pay に関連して Google との関係をさらに深めていきたいと考えています。Sniip での Google Pay を使った 請求支払いは、小売店でスキャン決済をするのと同じくらい手軽になりましたが、多くのオーストラリアの人々はまだそれを知りません。今後 12 か月にわたって Google および金融サービス パートナーと協力し、オーストラリアの Google Pay 利用者に働きかけて、Sniip ですべての請求書を支払うメリットを伝えていきます。

繰り返しになりますが、私たちの事業は始まったばかりです

スタートアップが Google Cloud を使ってできることをもっと知りたい方は、こちらのページで Google のプログラムの詳細を確認してください。また、こちらから更新情報の配信に登録すると、コミュニティ活動、デジタル イベント、スペシャル オファーなどの情報を受け取ることができます。


- Sniip 最高技術責任者 Alistair Cornish 氏
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