ハイブリッド クラウドとコンタクト センターの分野における Cisco とのアライアンスを拡大
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 1 月 29 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
過去 3 年間にわたり、Google Cloud は Cisco と緊密に協力して、ハイブリッド クラウド、マルチクラウド、ワークスタイル変革、コンタクト センター統合などの分野で数々のお客様重視型ソリューションを実現してきました。今週バルセロナで開催される Cisco Live では、お客様の需要が高い 2 つの主要分野、ハイブリッド クラウド ソリューションとデジタル コンタクト センターに関する Cisco との共同事業の最新情報をお知らせします。
Cisco HyperFlex で Anthos 1.2 が利用可能に
Next ‘19 で Cisco と Google Cloud は、両社共通のお客様が Cisco HyperFlex と Anthos を利用できるようにするべく、ハイブリッド クラウドにおけるパートナーシップを発表しました。両社のエンジニアリング チームとビジネス開発チームによる緊密な共同開発の結果、Anthos 1.2 の統合を Cisco HyperFlex で一般提供できる運びとなりました。また、この共同ソリューション向けのシスコ検証済みデザイン（CVD）も時をおかずにご提供いたします。
Google Cloud の Anthos を Cisco HyperFlex にデプロイすることで、既存リソースのモダナイゼーションが可能になります。ポリシーとセキュリティの自動化を大規模で行い、構成とポリシーの変更を管理してシステム構成の監査ログを取得できるだけでなく、すべての Anthos 環境の構成を数秒で更新できるようになります。また、オンプレミスとクラウドで一貫したエクスペリエンスを提供することもできます。
Cisco の製品管理担当バイス プレジデントである Kaustubh Das 氏は、次のように述べています。「これは Google Cloud とのハイブリッド クラウド パートナーシップにおける重要な節目です。Anthos を HyperFlex Data Platform で使用できるようになったことで、お客様に可用性と復元性の高いオンプレミス データ プラットフォームで Kubernetes のワークロードを大規模に実行していだたけるようになりました。パフォーマンスの予測可能性、エンタープライズ クラスのデータサービス、ストレージの最適化、アップグレード中のセキュリティ保護とダウンタイム排除を実現できる、Anthos のあらゆる利点をシステムに組み込むことができました。」
Cisco HyperFlex は、コアからエッジに至るまでのコンピューティング、ストレージ、ネットワーキングを統合するソリューションです。Anthos GKE On-Prem を Cisco HyperFlex にデプロイすることにより、Google Cloud が最近リリースした Anthos 1.2 に基づく Container as a Service 環境を実現できます。このソリューションは、永続ストレージを使用した HyperFlex CSI（コンテナ ストレージ インターフェース）対応の Cisco HyperFlex への Anthos のデプロイを可能にする、エンドツーエンドのオーケストレーション、管理機能、スケーラブルなアーキテクチャを提供します。そのため、ハイブリッド クラウド モデルを目指すお客様に、次のような一貫性のある Kubernetes エクスペリエンスを、オンプレミスかクラウドかを問わず提供できます。
ハードウェア全体のライフサイクル管理を 1 つの管理コントロール プレーンで実施
スケーラブルかつ高可用性のハイバーコンバージド インフラストクチャで、コンテナ アプリケーションのコンピューティング、ネットワーク、ストレージのニーズに対応
ターンアラウンド タイムを短縮できるため、DevOps や CI / CD でのユースケースに最適
Anthos の単一のコントロール プレーンでマルチクラウド環境を管理できるため、基盤となるコードを変更することなくハイブリッド クラウド環境やマルチクラウド環境にアプリケーションをデプロイ可能
ポリシーとセキュリティの大規模な自動化を実現
World Wide Technology でマルチクラウド部門のゼネラル マネージャーを務める Dave Sellers 氏は、次のように述べています。「Cisco と Google Cloud は、業界をリードする Cisco のハイパーコンバージド テクノロジーと Google Cloud の Anthos を組み合わせて、ハイブリッド クラウドでのコンテナ化を実現しました。当社は Advanced Technology Center を活用することで、独自の教育とハンズオンラボをお客様に提供しています。これは、Cisco と Google Cloud の最先端テクノロジーによって可能になった独自の価値提案です。」
先週 World Wide Technology と共同開催した Anthos ラボデーでは、初めての開催にもかかわらず好意的なフィードバックが寄せられ、皆様に受け入れられたことに感激しております。このアライアンスで共通の価値観となっているのは、お客様中心主義です。これは、Google Cloud のプロダクトの方向性を示すとともに、今後の Anthos を形成する指針となります。
コンタクト センターのモダナイズに向けアライアンスを拡大
Google はさらに、Cisco のプラットフォームを通して Contact Center AI を提供することで Cisco とのアライアンスを拡大いたします。現在、Cisco は Google Cloud の自然言語処理（NLP）、AI、ML の機能を組み込んだシームレスなエンドツーエンドの会話型エクスペリエンスを作り上げて、お客様に提供しています。Google との共同ソリューションのリリースにより、Cisco のコンタクト センター サービスに Google Cloud の会話型 IVR、仮想エージェント、Agent Assist、Insights の各機能が加わることになります。
Google Cloud の革新的な会話型 AI を活用した Contact Center AI サービスによって、機能豊富で自然に聞こえる便利な会話型エクスペリエンスを各企業様のコンタクト センターで実現していただけます。ユーザー様から文字や音声でお問い合わせを受ける際には自然言語を使って内容を説明していただき、仮想エージェントはそれを受けて、直接そのユーザー様に対応、もしくは適切なエージェントに会話を転送します。業界で先端を行く Cisco Contact Center のルーティング テクノロジーは、解析されたユーザー様の意図をもとに適切なエージェントに転送することを可能にします。AI と NLP は、ナレッジ記事やおすすめの方法、詳細な手順をエージェントに提示して、引き続き会話をサポートします。最後に、エージェントは提示された「まとめの言葉」で問い合わせ対応を終了します。業務責任者は、Insights でそのデータを使って感情を分析し、動向を把握できます。
Google Cloud Contact Center AI は Cisco と協力し、カスタマー エクスペリエンスを改善するとともにエージェントの満足度を高め、業務責任者に分析情報を提供します。さらに、エージェントによる処理を必要とする問い合わせ件数と平均対応時間を減らして、コストを削減します。Google Cloud と Cisco のバックエンドでの取り組みにより、このソリューションは簡単に実装できます。機械学習のエキスパートは必要ありません。
Cisco Contact Center のバイス プレジデント兼ゼネラル マネージャーを務める Omar Tawakol 氏は、次のように述べています。「Google Cloud の AI を Cisco Contact Center に組み込んだ、この共同ソリューションをリリースできることを嬉しく思います。これは、両社共通のお客様のビジネスのやり方を変革するものです。この統合によって、Google Cloud の自然言語処理と AI の機能を、業界をリードする当社のコンタクト センター機能と組み合わせることができました。これにより、エージェントはより優れたカスタマー サービスを提供できるようになり、お客様の満足度が大幅に上がります。」
Anthos と Contact Center AI の詳細は、Google Cloud のウェブサイトでご覧いただけます。Cisco Live Barcelona に参加される場合は、ぜひブース 02 にお立ち寄りください。共同ソリューションについて詳しくご説明いたします。詳細はこちらをご覧ください。
- By Strategic Technology Partnerships 部門マネージング ディレクター Jonathan King
