コンテンツに移動
パートナー

Built with BigQuery: Ternary が顧客のクラウド支出の課題を解決して収益を向上させる方法

2023年8月8日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 7 月 29 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: この投稿は、Built with BigQuery を活用したパートナー様をご紹介するシリーズの一部です。


計画どおりに予算を使いながらクラウドを利用して利益を拡大するにはどうすればよいでしょうか?また、クラウドの請求額が予想外に跳ね上がった場合、どうすればよいでしょうか?Ternary は、急成長中のテクノロジー系スタートアップから主要な大企業に至るまで、顧客に代わってクラウドの請求データを安全に取り込み、保持し、照会することで、ML を駆使した組織全体のクラウド支出額の可視化と計画を実現しています。

Ternary でクラウド請求書をわかりやすく

クラウドの請求は、複数のサービス プロバイダにまたがって行われ、請求データの行数は一日あたり何百万件にものぼることもあります。Ternary の顧客の多くがそうであるように、無数の取引先とプロジェクトに対応していれば、各クラウドの収益性を比較したり、請求データから請求額が異常に跳ね上がった原因を探したりすることは、おそらく忙しすぎてできないのではないでしょうか。Ternary は、こういった課題に対処するため、Google および Built with BigQuery イニシアチブと提携しました。

Ternary はまず、顧客のクラウド サービス プロバイダ(Google Cloud、Azure、AWS、Alibaba、Oracle など)からデータを取り込み、分析します。次に、顧客の財務チームとエンジニアリング チームが、業界屈指のカスタムラベルを使用して、クラウド請求書内で各自の業務に関連する項目(たとえば、財務の場合はコストセンター、エンジニアリングの場合は技術オーナー)を追跡しながら、独自にデータを整理できます。

最後に、Ternary は、Datadog や Snowflake などのシステムからビジネス KPI を取り込みます。Ternary は、KPI データと費用データを組み合わせることで、顧客が「カートあたり費用」や「リクエストあたり費用」といったクラウド利用における単価を最終的に把握し、収益性を高めるためにこれらの分析情報をどのように活用するかを見出せるよう支援します。

突発的な支出急増に対する解決策

では、予期せぬ支出の増大にはどう対処すればよいでしょうか?顧客が Ternary を選択すると、Ternary は、ML を使用して、典型的なクラウド支出をモデル化します。次に、アラート トラッキング機能により、異常な支出(API 使用量の急増など)にフラグを立て、大きな問題になる前に顧客が是正措置を講じられるようにします。

もちろん、支出管理ツールが役に立つのは、それ自体の費用対効果が高い場合に限られます。他のクラウド支出管理プラットフォームでは、新しい「ソリューション」をシステムに統合し、特定の事業部門の使用に適したレポートをレンダリングするために、長い準備期間と高額なコンサルタントが必要になる場合があります。しかしながら、Ternary の使いやすいプラットフォームでは、顧客がソフトウェアをデプロイしたその日から、顧客に合わせて作成された分析情報を得ることができます。コンサルタントは必要ありません。価値実現までの時間が短いことは、Ternary が実現する無制限にスケーリング可能な分析情報とともに、顧客が Ternary を選ぶ主な理由となっています。

マルチクラウドのマスター台帳を統合、管理する Ternary

Ternary は、顧客のクラウド サービス プロバイダ、ISV、その他のデータソースから得られる請求データを統合したマスター台帳を顧客に提供しています。Ternary は、企業の各メンバーがニーズに応じてカスタマイズできる、実用的な分析情報を一括表示します。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1_Ternary-Diagram.max-2200x2200.png

マルチクラウドを利用している顧客は、自社のデータソースに対し Ternary を使用し、自社のクラウド プロバイダと支払者アカウントのすべてが完全に表示されていることを把握しながら、自社のデータソースに基づき照会とレポート作成を簡単に行えることを高く評価しています。Ternary は ELT パターンを使用して、全世界のクラウドから、修正されていないデータをさまざまな形式(JSON、Avro、Parquet、CSV)で Cloud Storage に取り込み、そのデータを Cloud Storage から BigQuery に読み込みます。

その後、Ternary は、SQL 変換を行って、クラウド プロバイダからのこの元の請求データを、1 つの共通の請求スキーマに従ってマルチクラウドの本番環境テーブルに変換します。顧客は、Ternary のウェブ プラットフォームですべてのクラウド プロバイダのデータを一度に処理できる一方で、各クラウド プロバイダの元の請求書の全詳細を個別に分析できることを評価しています。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/2_Google_Cloud_Architecture_Diagram_2.max-2200x2200.jpg

BigQuery を使用して構築されている Ternary

Ternary の顧客は、このプラットフォームの直感的なビューが、他の費用管理プラットフォームにはない方法で費用データと利用状況データを関連付けている点を高く評価しています(自分で行うのはかなりの負担になります)。Ternary は、BigQuery の柔軟なデータ読み込み方法を採用して、Google Cloud のオペレーション スイートや Datadog などのモニタリング システムからデータを取得し、将来使用するために BigQuery のテーブルに書き込みます。

また、Ternary は、サーバーレス データ ウェアハウスである BigQuery を使用することで、大量のデータ(整理されたデータも整理されていないデータも)を Google のクラウド インフラストラクチャ内に保存できます。BigQuery を使用すれば、市場の他のソリューションで起こり得るような、コンピューティング環境を常時割り当てる作業は必要ありません。

最後になりますが、BigQuery は Ternary の顧客であれば誰でもエンタープライズ規模で構築できるセキュリティを備えています。Ternary は、Google の IAM の力をフル活用してテーブルとデータセットの権限を付与することで、顧客データを安全に保管するとともに、顧客間でのデータの「混在」を最大限に回避しています。デフォルトでは、Ternary の各顧客はサービス アカウントとデータセットを取得し、その顧客のために使用される各 BigQuery テーブルは、そのサービス アカウントのみが読み書きできます。

業界屈指の自動化と人間が調整可能なカスタマイズ

BigQuery がどのようにカスタムラベルとアラート トラッキングを実現しているのかを見てみましょう。Ternary は、この 2 つの機能のおかげで、2021 年の創業から 340 社以上のアクティブな法人顧客を抱えるまでに成長できました。

Ternary のチームはアジャイルの概念の提唱者と DevOps の専門家で構成されており、クラウド予算を超過してしまう課題を目の当たりにしてきました。そのため、大規模な組織をクラウドで本格運用する際の落とし穴を理解しています。この課題の一部として、常に変化する複雑なクラウド請求書にタグを付け、請求項目を追跡することが挙げられます。事業部門ごとにクラウド アカウントとプロジェクトを集約したデータが古くなっても、クラウド請求書がそれに合わせて遡及的に更新されないため、タグ付けのプロセスはせいぜい一時しのぎにしかなりません。

Ternary はカスタムラベルによってこの問題を解決します。カスタムラベルは、顧客が元の請求書内のラベルにラスト ワンマイルの修正を 1 行ごとに適用するために使用されます。これらの同じラベルは、顧客のすべてのクラウド アカウントに自動的に適用され、顧客は、基礎となるリソースのタグを変更する必要がありません。顧客がラベルを変更すると、その変更は顧客のクラウド請求書全体に反映され、Ternary は、BigQuery の力を借りて、更新されたデータを新しいテーブルとしてレンダリングします。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/3_Alert_Tracking_edit.max-1300x1300.png

BigQuery は、上のスクリーンショットに示すように、Ternary のアラート トラッキングの原動力にもなっています。ML を利用したアラート システムにより、ユーザーは、自分にとって理にかなった費用のバケット化方法を選択できます。次に、これらのバケットのいずれかに異常な支出(またはしきい値を超えると予測される支出)があった場合、ML エンジンが顧客に警告を発します。BigQuery ML ARIMA_PLUS 機能により、Ternary は、データを別の ML プラットフォームにエクスポートすることなく、取り込まれたすべてのクラウド請求データソースを BigQuery 内で分析できます。

Decisions は Ternary を使用してどのようにクラウド支出を追跡しているか

Ternary がクラウド費用の課題を解決するためにどのような支援を行っているかを理解するには、バージニア州を拠点とするインテリジェント プロセス オートメーション プラットフォームの Decisions の例を見るのが最適です。Decisions は、中堅企業からフォーチュン 500 企業に至るまでの顧客がビジネスルール、ワークフロー、AI を自動化し、オーケストレートできるよう、ドラッグ&ドロップで簡単にソフトウェアを構築できるよう支援しています。

Decisions のテクノロジーおよびデリバリー担当シニア ディレクターの Pravash Mukherjee 氏は、Ternary のプラットフォームを見つけたとき、「素晴らしすぎて嘘かと思った」と述べています。Ternary は、Google Cloud、Azure、AWS にまたがる Decisions の毎月 20 万ドルのクラウド支出に関する信頼できる唯一の情報源となっています。Mukherjee 氏は Ternary にログインするとすぐに、日々のトレンドから 30 日間の純支出まで、深く幅広いデータにアクセスできますが、これは手動プロセスや個々の顧客アカウントにログインする方法では不可能です。

「プロジェクトごとの総費用を一目で確認でき、費用の増大が発生するとすぐにそれを検出できます」と Mukherjee 氏は説明します。また、同氏は、Ternary のアラート トラッキング機能が費用の変化をモニタリングするのに役立っているとも述べています。アラート トラッキングに組み込まれているパラメータは、今のところ、Decisions が支出の変化を把握、調査するのに必要なものです(また、支出が変化した場合、アラート トラッキングを適宜カスタマイズできます)。

全体として、Ternary は Decisions の FinOps 業務において重要な役割を果たしています。「Ternary のおかげで、クラウド費用分析が正しく行われたかどうかを精査する工数が削減されました」と Mukherjee 氏は述べています。Ternary を使用して日次、月次、年次のクラウド支出を追跡することで、Mukherjee 氏は Decisions が SaaS 事業の成長に不可欠な粗利益率 80% を達成できるかを確認できます。これは、Ternary がどのように顧客の費用削減を支援しているだけでなく、顧客の成長にも貢献しているかを示すほんの一例です。

Ternary がクラウド請求の管理にどのように役立つか

Ternary は、この分野の主力プラットフォームであり、数十億ドルにのぼる顧客のクラウド支出を管理しています。AI を活用した、人間が調整可能な Ternary の推奨事項により、通常、顧客のクラウド支出のうち 15% から 60% の費用を削減できる機会を特定できます。Ternary がどのように御社の成長をサポートできるかを知りたい場合は、今すぐデモをご予約ください。

ISV とデータ プロバイダにとっての Built with BigQuery のメリット

Google は Built with BigQuery イニシアチブを通じ、テクノロジー、便利な専用のエンジニアリング サポート、市場開拓共同プログラムを簡単に利用できるようにすることで、Ternary のような企業が Google のデータクラウド上で革新的なアプリケーションを作成できるように支援しています。参加企業には以下のメリットがあります。

  • 専任のエキスパートから、重要なユースケース、アーキテクチャ パターン、ベスト プラクティスに関するインサイトを得ることによって、プロダクトの設計とアーキテクチャの構築を加速できます。

  • 共同マーケティング プログラムを利用して、認知度の向上、需要の創出、導入の拡大を図り、より大きな成功を実現できます。

BigQuery は、Google Cloud のオープンかつ安全でサステナブルなプラットフォームに統合された、パワフルでスケーラビリティの高いデータ ウェアハウスのメリットを ISV に提供します。Google が提供する巨大なパートナー エコシステムと、マルチクラウド、オープンソース ツール、API のサポートを利用すれば、テクノロジー企業は、データ ロックインを回避するために必要な移植性と拡張性を得ることができます。


- Ternary CTO Joshua Kwan 氏
- Google Cloud カスタマー エンジニア Jocelyn Guo
投稿先