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Google Cloud 上で適切な MongoDB の種類を選ぶには

2023年5月18日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 5 月 12 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Google Cloud 上で MongoDB を実行する際は、Google が皆様をサポートします。お選びいただけるのは、MongoDB Atlas、または MongoDB Community Edition です。しかし、皆様から寄せられたフィードバックより、Google Cloud 上で MongoDB の適切なデプロイ オプションを選択するのは難しい場合があるということがわかっています。このブログ投稿では、ニーズに合った適切なデータベースをご利用いただけるように、適切な MongoDB モデルの選択をお手伝いします。

MongoDB の種類

前述のように、MongoDB は Google Cloud Marketplace において Community Edition Atlas の 2 種類が提供されています。

  • Community Edition バージョンは、無料かつオープンソースの IaaS モデル データベースであり、柔軟なドキュメント データモデルを提供するとともに、アドホック クエリ、セカンダリ インデックス作成、およびリアルタイム集計をサポートすることで、データへのアクセスおよびデータ分析のための強力な方法を提供します。

  • MongoDB Atlas は、Google Cloud 上におけるデプロイ、管理、および Mongo データベースのデプロイ管理に伴うすべての複雑さを処理するフルマネージド クラウド データベースです。Google は、クラウドで MongoDB をデプロイ、実行、拡張するうえで MongoDB Atlas が最良の方法であると考えています。

選定基準

Google Cloud で適切な MongoDB の種類を選択することは、プロセスの早い段階で適切なデータベース モデルをターゲットにでき、将来の潜在的な問題点や負担を回避できることから、非常に重要です。

Google が最適な MongoDB データベースの種類をおすすめする際は、次の 5 つの基準を考慮しています。

  1. モニタリング

  2. 自動化

  3. バックアップ

  4. 最適化

  5. セキュリティ

それでは、それぞれについて見ていきましょう。

モニタリング: 次のアクティビティを実行する能力を評価します。

  • クエリのパフォーマンスのモニタリング

  • リアルタイムのパフォーマンスのモニタリング

  • アラート

  • デプロイと検証の指標

  • ロギング

  • サードパーティとの統合

自動化: 次のアクティビティを実行する能力を評価します。

  • フルマネージド API

  • CI / CD

  • ヘルスチェック

  • 構成管理

  • ベスト プラクティスからのドリフト

  • イベントの処理

バックアップ: 次のアクティビティを実行する能力を評価します。

  • バックアップ

  • データの復元とアーカイブ

  • バックアップのスケジュール設定

  • 保持とオンデマンドのスナップショット

最適化: 次のアクティビティを最適化する能力を評価します。

  • クエリのパフォーマンス

  • 柔軟なスケーラビリティ

  • ネイティブ シャーディング

  • 容量の自動スケーリング

  • 自己回復

セキュリティ: 次のアクティビティを実行する能力を評価します。

  • 認証、承認のための事前構成されたセキュリティ機能によるエンドツーエンドのデータ保護

  • エンドツーエンドの暗号化

  • ネットワーク分離

  • 役割ベースのアクセス管理

  • ほか多数

デシジョン ツリー ロジック

上記の 5 つの基準を評価したうえで、Google Cloud にデプロイする適切な MongoDB データベース モデルを決定するために参照するデシジョン ツリー ロジックのスナップショットを次に示します。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1_MongoDB_Atlas.max-1438x809.png

MongoDB Atlas と Community の概要

以下は、MongoDB Atlas と Community Edition の違いのスナップショットです。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/2_MongoDB_Atlas.max-1278x718.png

費用について

昨今は、Google Cloud で Atlas をデプロイする方が、Google Cloud で自己管理する MongoDB(Community Edition)よりも費用がかかるという誤解があります。Atlas のデプロイの初期費用が高いことは認識していますが、長期的に見れば Atlas が MongoDB ワークロードを Google Cloud にデプロイするうえで最も費用対効果の高いオプションであることを強調しておきたいと思います。以下の詳細な費用調査は、上記の 2 種類の MongoDB データベースについて、サービス開始からわずか 1 年後における費用を比較したものです。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/3_MongoDB_Atlas.max-1280x719.png

つまり、サポートや管理の負担を負うことなく、パフォーマンスが保証され、完全にスケーラブルでフルマネージドの MongoDB ソリューションがクラウド上に必要な場合は、MongoDB Atlas が最適です。クラウド上の MongoDB クラスタに対するさらなる自律性、単独所有権、制御が必要な場合は、Google Cloud の MongoDB Community Edition をご検討ください。どちらをお選びになったのか、その理由とともにお知らせいただければ幸いです。


- プログラム マネージャー Paul Karam
MongoDB、ソリューション アーキテクト Venkatesh Shanbhag 氏
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