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顧客を第一に考えるデータ インテリジェンスに基づく環境を構築した Vodafone の事例

2024年1月30日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2024 年 1 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このブログ投稿の一部は、LightReading が Vodafone、Quantexa、Google Cloud のステークホルダーとともに主催したウェビナーから抜粋したものです。ウェビナーの全編は、こちらのリンクからご覧いただけます。

Vodafone は、顧客をより深く理解し、サービスを提供するために、テクノロジーに投資しているパイオニア企業の好例です。

Vodafone Business UK の最高データ責任者兼デジタルおよびトランスフォーメーション責任者である Miryem Salah 氏は、次のように述べています。「お客様を理解しようとする場合、非常に重要な役割を果たすのがデータです。お客様を第一に考えるということは、可能な限り最高のエクスペリエンスを提供することです。当社のデジタル トランスフォーメーションは、お客様を知り、お客様の好みのチャネルを通じて素晴らしいエクスペリエンスを提供するという考えに基づいています。」

Vodafone は、この取り組みをサポートするために、ユーザー エクスペリエンス(UX)デザイン、顧客管理、プロダクト アライメント、その他のビジネスの優先事項に関する情報を提供する、データチームを設立しました。チームが課題を特定するにつれ、各顧客とのやり取りやプロダクトの使用状況などについて、より完全でリアルタイムの情報を得る必要性が明らかになりました。

このことから、Vodafone は Google Cloud と Quantexa と提携し、顧客の全体像を把握する戦略を強化しました。

顧客データの一元化と最適化

ここ数年、Vodafone は Google Cloud を利用してきました。その間、大手テクノロジー通信企業として直面している課題と機会に対処するため、Google Cloud と協力し合うことで顧客データを最大限に活用し、データ分析、機械学習(ML)、人工知能(AI)のソリューションを連携させています。

通信サービス プロバイダ(CSP)は、データをより有効に活用し、ビジネス ユーザーの手に届けるテクノロジーに大きな関心を持っています。Google Cloud の支援を得た Vodafone は、BigQuery や Quantexa の Decision Intelligence プラットフォームなどの主要ソリューションを通じて、データの価値を引き出せるようになりました。

Vodafone は、情報源を 1 つにまとめるため、数百万人の顧客から得た匿名化されたソースデータを一元化しました。データを一元化することで、市場全体でデータモデルを標準化させることが可能になり、構造化データと非構造化データの ETL(抽出、変換、読み込み)にかかる費用を大幅に削減できます。

クラウドによってもたらされるこのような利点は、イノベーションの文化やパートナーとのコラボレーションと組み合わされることで、Vodafone のビジネス全体の価値をさらに高めています。

あいまいなロジック、明確な顧客インサイト

Salah 氏は、次のようにも述べています。「私どもにとって最も複雑な問題に迅速に対処し、お客様に最高のサービスを提供するシステムを確立するために、Quantexa との提携を決めました。匿名化された顧客データをすべて Google Cloud に移行して、Quantexa の力を活用しました。」

Vodafone は、Quantexa の Contextual Decision Intelligence プラットフォームを、BigQuery、Dataproc、その他の Google Cloud ソリューションとともに使用することで、顧客が同社と関わる方法と理由をより詳細に把握しています。これは、高度な AI ベースのマッチングを通じてデータを標準化、解析、強化する Quantexa の機能と、データの重複を排除して曖昧さを最小限に抑え、企業、住所、個人、資産などのエンティティについてより質の高い情報を提示する Quantexa の Entity Resolution 機能を組み合わせて行われます。

Quantexa の通信部門責任者である Alastair Masson 氏は、次のように述べています。「すべてのデータを 1 か所に集約したとしても、そのデータが活用できる状態であり、適切に紐づけられているとは限りません。当社では、さまざまなエンティティを紐づけることで、データにコンテキストを構築し、住所、ペルソナ、プロダクトなどの要素が一致するようにしています。そこから、価値のある実用的な意思決定インテリジェンスを導き出すことに重点を置いています。」

Vodafone は、Google Cloud と Quantexa と協力して、信頼できる意思決定インテリジェンスを顧客に対応するスタッフに提供することで、顧客とのやり取りの質と価値を向上させ、同社が求めていた顧客の全体像を把握できるようになりました。ネットワーク分析、つまり、さまざまなやり取りとデータ間のつながりを理解するプロセスは特に重要でした。

「ターゲットを絞り込んだ本当の意味で重要な会話をお客様とできるようになりました。ネットワーク分析によってユーザーのニーズをリアルタイムで理解できるようになったことで、私たちの仕事のやり方も変わりました。導入規模を拡大し、より多くのチームにこのようなインサイトを提供できるようになれば、カスタマー エクスペリエンスはさらに向上するでしょう」と Salah 氏は言います。

今後を見据え、Salah 氏と Vodafone のチームは、社内の各グループがよりデータドリブンになれるよう、引き続き取り組んでいく予定です。

「ビジネス費用を削減できる方法を模索しています。これによって、プロダクトやサービスをより競争力のある価格でお客様に提供できるようになります。私たちはイノベーションに注力しており、お客様が Vodafone と接するたびに最高のエクスペリエンスを提供できるよう、地域間でデータモデルを整合させる方法を引き続き模索していきます」と Salah 氏は語ります。

Quantexa が提供するような強力なパートナー テクノロジーについて詳しくは、 Google Cloud Marketplace でご確認ください。

-Google Cloud、グローバル通信業界、戦略的成長およびソリューション開発担当 Jen Hawes-Hewitt

-Quantexa、EMEA 通信部門責任者 Alastair Masson 氏

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