Charlotte Tilbury Beauty、Google Cloud を使用して顧客データの請求に対応
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 12 月 22 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
編集者注: 今回お話を伺うのは、世界的な美容ブランドである Charlotte Tilbury Beauty です。同社は、Google Cloud Workflows と Sensitive Data Protection を使用して顧客データの請求に迅速かつ大規模に対応しています。
Charlotte Tilbury Beauty は、美容起業家として名高い Charlotte Tilbury MBE(大英帝国勲章受章者)によって 2013 年 9 月に立ち上げられました。当社は、誰もが最も美しい自分自身を感じられるようにしたいという Charlotte の長年の願望から生まれ、世界中の人々が大きな夢に向かって踏み出すための自信を得られるよう支援しています。
Charlotte Tilbury Beauty は、Charlotte のビジョンとリーダーシップを通じて、地域、チャネル、カテゴリにおける数々の記録を打ち破り続けています。現在、カラー、コンプレクション、スキンケアなど 500 以上の製品を扱っており、世界市場で 50 以上の実店舗と 42 か国でオンライン ショップ(charlottetilbury.com)を構えているほか、デパートやトラベル リテールなど 2,000 以上の流通拠点を世界中に展開しています。
当社は顧客を大切にするブランドであり、顧客やパートナーとの親密かつ感情を重視した信頼関係の構築に努めています。当社が顧客情報の一部や全体を適切に消去している、という点で顧客が当社を信頼して情報を預けることで、製品やエクスペリエンスをさらに改善し、より個々のニーズに合わせて提供できることになります。顧客データを収集する組織には、忘れられる権利(RTBF)や、個人データのアクセス請求など、顧客データの請求に対応する責任があります。以下では、Google インフラストラクチャに存在するデータに焦点を当て、Google Cloud Workflows と Google Cloud Sensitive Data Protection(旧称 Cloud Data Loss Prevention)によって、どのように顧客データの削除請求への対応が容易になったのかと、当社のデータチームがどのように RTBF 自動化プロセスを開発できたのかを紹介します。
当社が抱えていた、以下のようなニーズと課題に対応できるツールを選択する必要がありました。
- Google Cloud 環境内にある個人情報(PII)がどのようなもので、どこに、どれだけ保存されているのかを完全に可視化したいという要望
- データ ウェアハウスからのデータ削除は、ソースシステムの削除ステータスに大きく依存している
- 既存のプロセスは手作業が多く、将来増加する作業量に対応できず、監査証跡も限られていた
- データ ウェアハウスの処理ワークロードから独立したソリューションが必要
- 複雑な BigQuery プロシージャやステートメントを実行できる一方で、当社の同意管理プラットフォーム(OneTrust)と統合するソリューションが必要
- 当社の製品やマーケティング固有のコンテンツで使用される言語に、個人情報(PII)と間違われる可能性のある名前が含まれている
Google Cloud Sensitive Data Protection(SDP)を使用すると、BigQuery データ全体をスキャンして、ビジネス固有のルールやエッジケースを適用し、データ プロファイリングのパフォーマンスをチューニングできます。これにより、データ ウェアハウス内だけでなく、ビジネス全体における個人情報(PII)フットプリントの把握が大幅に向上しました。SDP は、スキーマの変更やデータ行の変更をトリガーとして、日単位、週単位、月単位で機密データをスキャンします。データ プロファイルと呼ばれるこれらの結果は、Security Command Center、Chronicle、Dataplex、Pub/Sub、BigQuery など、さまざまな宛先に push できます。当社のケースでは、データ削除プロセスの一環として、利用を簡素化するために BigQuery に push しています。


SDP には、データの検出だけでなく、特定された機密データの種類に基づいてデータを暗号化およびマスクする機能もあります。


Cloud Workflows を使用すると、複数のサービスをオーケストレートするプロセスを迅速にデプロイでき、以下のことが可能になります。
- 対応待ちの、直近の顧客リクエストを取得
- SDP データ プロファイルをスキャンして顧客の有無を確認
- ビジネスルールを適用してアクションを決定
- BigQuery API を介して削除請求を処理
- 手動チェックに利用する削除後のレポートの提供
当社は、サーバーレス インフラストラクチャを使用することで、開発環境、SDK、API クライアントのセットアップの負担を軽減できました。これにより、ワークフロー YAML ファイルと BigQuery SQL を使用したデータ削除請求プロセスの綿密な定義と自動化に集中できるようになりました。最終的に、Workflows は、OneTrust、BigQuery(ルーチンの実行と SDP Data Profile の結果の利用に使用)、Cloud Functions(OneTrust API JSON レスポンスの本文の処理に使用)への API リクエストのシーケンスをオーケストレーションおよび制御するニーズを満たします。これにより、複数のシステム間の依存関係を考慮する必要があるプロセスを自動化できます。


Google SDP と Cloud Workflows を組み合わせることで、複雑な問題がシンプルになります。これにより、BigQuery アセット内の個人情報(PII)検出を自動化できました。さらに、BigQuery API と同意管理システム API との簡単に定義できるインタラクションを通じて、より容易にデータを自動除去することにも成功したのです。このアプローチは、当社のソリューションを将来的にわたって保証するものです。新しいデータ プロダクトやアセットは、将来の SDP データ プロファイルに自動的に組み込まれます。データ プロダクトの除去には、新しい BigQuery ルーチン定義と、ワークフローの yaml で定義された新しいルーチン呼び出しだけで済むようになります。
さらに付け加えると、インフラストラクチャの状態は Terraform Cloud で管理されています。これはつまり、当社の自動デプロイは一貫して宣言的な方法で行われているということです。継続的に改善する余地はありますが、当社はこれらのツールのおかげで、データに関して顧客との信頼を築き続けるための強固な基盤を得られました。
- Charlotte Tilbury Beauty、DataOps リード エンジニア Anthony Tsoi 氏
- データ分析カスタマー エンジニア Michelle Liu



