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顧客事例

Chromebook 導入によって情報漏洩を防ぎつつ、社員のリソースを最大化させる仕組みを作り上げた freee の選択

2023年4月19日
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Google Cloud Japan Team

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中小企業や個人事業主向けに会計・人事労務などのクラウド サービスを提供する freee 株式会社。同社はGoogle Workspace アカウントでログインするだけですぐに使用でき、さらにブラウザのみで業務を完結できる Chromebook の導入により、セキュリティ強化と業務効率化の実現に成功しました。業務委託先従業員との連携や情報漏洩対策・セキュリティ担保が肝心になる状況において、Chromebook をいかに効果的に活用してきたのか、話を伺いました。

利用している Chrome Enterprise サービス: Chrome EnterpriseChromebook

情報漏洩リスクと端末配備の負担という 2 つの課題

 企業のバックオフィス業務のデジタル化が進展する中、「freee 会計」「freee 人事労務」といったクラウド サービスの提供で急成長する freee。同社のカスタマー サポート業務は、社員のほか、外部の業務委託先メンバーが担っています。

 カスタマー サポートはセンシティブな個人情報を扱うことが多く、その情報をいかにセキュアに守るかはきわめて重要だと、情報システム部門にあたるコーポレート IT チームでマネージャーを務める信本浩貴氏は語ります。

「業務委託先は当社の目で選定し、信頼関係を構築しています。ただ、委託先従業員の IT リテラシーは一定ではありません。端末の紛失やデータ持ち出しといった情報漏洩のリスクなど、セキュリティ上の課題解決が重要なテーマでした。」(信本氏)

 併せて、年度末や確定申告の時期にはサービス契約者が急増するビジネスの性格上、委託先メンバーが大きく増減するケースが頻繁にあるため、各メンバーが使う業務端末をいかに効率的に用意するかも課題であったと、同じくコーポレート IT チームの宮本大地氏も振り返ります。

「一時的に増えるメンバーへ貸与する端末配備(端末を業務で使用できるようにするためのセットアップ)の作業にはかなりの時間と手間がかかります。3 日後に 10 人、2 週間後に 100 人など、予定外の増員が続いて本来の業務が圧迫されることもあり、これらの端末配備の工数を減らすことは差し迫った課題でした。」(宮本氏)

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端末上にファイルが残らない Chromebook の運用により、社員のリテラシーがバラバラな現場でも確実なセキュリティ対策が可能に

 これらの課題解決に向け、2015 年に Chromebook を導入。情報漏洩リスクを減らすため、端末上にファイルが残らない運用を目指したと宮本氏は語ります。

「Google Workspace アカウントとの連携と、端末に MDM(モバイルデバイス管理)をつけた管理を行うことで、再起動やシャットダウンのタイミングでローカル ファイルを自動削除でき情報漏洩のリスクを減らすことができます。Chromebook と Chrome Enterprise Upgrade ライセンス(Chromebook 用の MDM)の採用は当社のセキュリティ課題の解決に大きく寄与すると考えました。」(宮本氏)

 端末の選定はスムーズに進んだと信本氏は振り返ります。「セキュリティ要件に合うものを探す中でたどり着いたのが Chromebook でした。トータルコストの削減や、起動が速く動作が軽い点も評価しました。」(信本氏)

「Chromebook は、Google Workspace アカウントでログインするだけですぐに仕事ができますし、端末が壊れた場合や、久しぶりの出社で端末を忘れた場合にも代替機で自分のアカウントにログインすれば自分の端末環境が用意され、問題なく業務を継続できるというのは大きなメリットです。」と宮本氏は評価します。

 Chromebook と Chrome Enterprise Upgrade を利用することにより、仮に端末を紛失したり置き忘れた場合でも遠隔操作でデータを消去できるリモートワイプ機能も利用してデータの流出を防いでいます。社内のデータに関しては立場によってアクセスできるデータやファイル共有できる範囲を変更するなど、クラウド サービスならではのセキュリティ設定を施すことによってデータの持ち出しや紛失が起こり得ない状況を実現できています。これにより、セキュリティ面の懸念がなく業務委託をすることが可能になり、時期に応じて大きく変動する業務量に対応しながら事業をまわすことができているといいます。実際に、情報漏洩などのセキュリティ インシデントはゼロとのこと。

「Chromebook を配布することでメンバーの意識やリテラシーに関わらずセキュリティが担保できるため、メンバーの自己管理プレッシャーが少ないこともメリットになっています。」(宮本氏)

 スーパーバイザーの配置や手順書を用意することにより、委託先の IT リテラシー向上にも取り組んでいます。Chromebook を初めて使う新メンバーも多い中、1 週間の短いトレーニングを受講するのみで業務を遂行することができており、操作についての問い合わせは全くないほど簡単だと語ります。

また、同社は業務・人員の拡大に対応するため、2022 年に大規模なオフィス移転を敢行しましたが、これらの運用により移転の期間中もカスタマー サポート業務がストップすることは一切なかったといいます。

端末配備にかけていた膨大な時間を大幅に削減。Chromobook の導入は業務効率化の第一歩

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通常多くの企業では端末配備に多くの時間を割いています。しかし、同社ではChromebook の導入から使用開始までの設定工数が大幅に削減されたとのこと。

「他社の端末の場合は、初期化を含めると端末配備に 1 時間程度かかるところ、Chromebook はほぼ 0 分なので、負荷軽減という点で大きな効果が生まれています。」(宮本氏)

 2021 年 4 月、宮本氏は Chromebook を Chrome Enteprise Upgrade のライセンスがセットになっている機種に変更し、現在のところ約 200 台が稼働しています。

 同社が抱える課題の解決に大きな役割を果たしている Chromebook。開発部門のマネジメント層でも「Chromebook は使い勝手も良く、前 OS からの移行はとてもスムーズにできました。」という声が上がっており、信本氏は、今後は開発者の端末をすべて Chromebook にしたいという思いがあるようです。

現場からの要望として、「市場により大きな変化を起こすためにも、デザイン性の高い端末など、更なるChromebook の登場を期待しています。」 信本氏は今後、Chromebook の更なる利活用浸透にチャレンジしていくと語り、ビジネスにプラスのインパクトをもたらす Google のサービスに期待を寄せました。



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freee 株式会社

2012 年設立。「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションを掲げ、中小法人や個人事業主向けにバックオフィス業務をサポートする多彩なクラウド サービスを提供する。ソリューション分野は代表的サービス「freee 会計」の会計業務に始まり、人事労務、税務申告、さらにはマイナンバー管理や個人事業の開業、会社設立支援まで幅広い。M&A も行いながら企業規模を拡大し、創業 10 周年の 2022 年 8 月には本社移転も実施した。

(導入台数)
Chromebook
約 200 台


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インタビュー担当者様

freee 株式会社
コーポレート IT チーム
マネージャー
信本浩貴氏





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freee 株式会社
コーポレート IT チーム
宮本大地氏








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