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コスト管理

プロジェクト ユーザー向けの新しい予算で Google Cloud の費用をより詳細に把握

2023年9月7日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 8 月 26 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

要約 - Google Cloud の予算機能が以前よりも向上しています。Google Cloud のプロジェクト ユーザーは、予算を作成してクラウド費用を把握するのに、請求に関する追加のロールが不要になりました。プロジェクト オーナーは、予算アラートの通知をタイムリーに受け取ることができ、迅速な行動を起こせます。ご利用にあたって、こちらのガイドもご覧ください

大きな力(クラウド)には、大きな責任(費用)が伴います。クラウドを活用することで、個人ユーザーから大規模組織まで、誰もがコンピューティング、データ、AI などのあらゆるリソースをオンデマンドで利用できるようになります。そして、このようなクラウド リソースは当然クラウド費用につながるわけですが、どこに何を使っているのかを把握するのは難しい場合があります。中規模および大規模組織では、数百、数千のプロジェクトが存在するため、さらに扱いにくくなるでしょう。

幸いなことに、支出を理解して把握しておくための最良の方法として、予算があります。予算を使用することで、実際の支出(または予測支出)を測定するプロジェクトとリソースを選択し、支出の変化に応じて通知の受信方法を選択できます。こちらは、予算の設定方法について詳しく説明したブログ投稿です。まだ予算を設定していない方は、利用することを強くおすすめします。

時を経て、予算はより柔軟で強力になってきています。カスタム コミュニケーション チャンネルで予算の最新情報を取得でき、コスト管理対応も完全に自動化できるようになりました。これまで、予算の管理は請求先アカウントの管理者とユーザーに限定されていましたが、数百、数千のプロジェクトがある場合、それでは管理が困難になる可能性があります。

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プロジェクト ユーザー向けの予算を使用すると、プロジェクト オーナーまたはプロジェクト編集者であればプロジェクトの予算を作成できるため、クラウド費用に基づいて通知を受け取るために上位レベルの請求先アカウント権限を使用する必要がなくなりました。プロジェクト権限はあるものの請求先アカウント権限がないユーザーは、コンソールの [お支払い] セクションにアクセスすることで、個々のプロジェクトに関連付けられた予算を作成して管理できます。これにより、予算通知とカスタマイズの機能を最も必要とする人々に直接ご利用いただけます。

また、新たな通知チャンネルも利用できるようになりました。プロジェクト オーナーとプロジェクト編集者は一般的にエンジニアに近いため、チームのグループメールを追加して予算通知を受け取れます。適切なチームがタイムリーに予算アラートを受け取れるようにすることは、チームの迅速な対応につながる優れた実践方法です。

プロジェクトの権限を持つユーザーに予算のすべての機能を提供することで、プロジェクト ユーザーは費用を追跡し、実用的な情報の通知を受け取って、予想外の費用を回避するための最善策を選択できるようになります。請求先アカウント管理者がプロジェクトごとに予算の設定および管理を行うのではなく、プロジェクト オーナーがコンソールを通じて自分の予算を管理し、費用が増加したときに通知を受信できます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/2_project_owner_budget_email.max-1200x1200.png

Google Cloud コンソールでの予算の作成は速くて簡単ですが、大量の予算を作成または更新する必要がある場合は時間がかかることがあります。Cloud Billing Budget API はまさにそのために作られました。API を使用することで、簡単に予算の更新および管理ができます。こちらのクイックガイドをご覧ください。API による予算管理はプロジェクト オーナーも利用でき、API を使用してプロジェクト予算の作成および管理ができるようになりました。

タイムリーな通知のおかげで、予算は間違いなく費用を把握する最良の方法と言えます。ご自身やチームが Slack などの他のコミュニケーション ツールを使用している場合は、予算を拡張してそこにメッセージを投稿することも可能です(それに関するガイドはこちらをご覧ください)。そうすることで、すべての予算アラートに対してより早く最新情報を入手できます。さらに、予算通知を独自のプロジェクト ワークフローに統合することもできます(これには Cloud Functions が最適です)。一般的な例としては、指定されたしきい値に達した後に特定の非本番環境プロジェクトの費用に上限を設定し、そのプロジェクトに関連するリソースをシャットダウンする機能があります。高度な統合のセットアップに関して、詳細はこちらの投稿をご確認ください。また、より詳しい情報については、いつものようにドキュメントにてご覧いただけます。


- デベロッパー アドボケイト Mark Mirchandani
課金プロダクト マネージャー、Yogendra Joshi
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