コンテンツに移動
コスト管理

BigQuery で Cloud Monitoring と課金データを使用した、GKE の費用に関するきめ細かい分析情報の導入

2024年1月23日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2024 年 1 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Google Cloud を使用する FinOps の管理者や開発者の目的は明確です。それは、アプリケーションの問題を迅速に解決し、リソース使用率を最適化し、費用を明確に可視化することです。このたび、皆様の武器となるパワフルな新しいツール、BigQuery の Cloud Monitoring 指標(現在プレビュー版)がご利用いただけるようになりました。この便利な機能により、課金データとリソース使用率指標を組み合わせて、BigQuery で詳細な分析を行うことができます。

このプレビュー版と同時に、Cloud Monitoring と GKE の詳細な課金指標を組み合わせた、すぐに使える Looker Studio テンプレートもリリースしました。これにより、特定のクラスタの正確な費用を把握できるため、請求の発生元を漠然と推測する必要がなくなります。たとえば、各ワークロード、Pod、Service が Google Kubernetes Engine(GKE)の費用にどのように寄与しているかを正確に把握することができます。テンプレートは以下からご覧いただけます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1_granular_cost_insights_for_GKE.max-2000x2000.png

費用に関するきめ細かい分析情報のメリット

BigQuery の Cloud Monitoring 指標を使用すると、Google Cloud ユーザーは次のような多数のメリットを享受できます。

  • リソース割り当てのモニタリング: 使用率が過小または過大のリソース(クラスタなど)を特定し、効率性を高めるために再配置します。
  • 費用重視の意思決定: ワークロードのスケーリング、リソースのプロビジョニング、インフラストラクチャの最適化について、より多くの情報に基づいた意思決定を行うことができます。
  • 費用の可視性向上: 隠れた費用を発見し、不要な支出を排除します。
  • チャージバックの可視性向上: 費用を個々のチームやプロジェクトに正確に配賦し、公正で透明性の高いチャージバックを実現します。

GKE のリソース使用率向上への道

リソース使用率指標と課金データの統合により、まったく新しいレベルで費用を可視化できます。課金データと GKE のリソース使用率指標を合わせることで、特定の費用を個々のワークロード、Namespace、あるいはクラスタ内の Pod に結びつけることができるようになります。このきめ細かなレベルの詳細により、クラウド支出の発生元を把握できるため、データドリブンな意思決定を行ってリソースの割り当てを最適化し、費用を最小限に抑えることができます。

Looker Studio テンプレートを使用すると、Cloud Monitoring のシステム指標と詳細な課金データを統合して、リソース使用率を簡単に分析できます。この Looker Studio テンプレートにより、プロジェクト、クラスタ、ワークロード レベルで GKE の Deployment の費用に関する詳細な分析情報を掘り下げることができ、費用の効率化とリソースの最適化を促進する、情報に基づいた意思決定が可能になります。

費用の最適化に取り掛かる

リソース使用率指標と課金データを使用して、費用に関するきめ細かな分析情報の調査を開始するには、以下の手順を行います。

  1. オブザーバビリティ分析で Cloud Monitoring 指標を有効にする: プレビュー版にご登録ください。プレビュー版に登録したら、GKE クラスタがデプロイされている GCP プロジェクトのオブザーバビリティ分析で Cloud Monitoring 指標を有効にします。指標は BigQuery を利用したインフラストラクチャにあり、BigQuery にリンクされているデータセットからアクセスできます。
  2. 課金データの統合を構成する: オブザーバビリティ分析を使用して BigQuery に詳細なエクスポートをリンクし、費用データと GKE 指標を結合します。
  3. 分析して最適化する: Looker Studio テンプレート ダッシュボードと可視化機能を利用して、GKE の費用に関する分析情報を入手し、最適化の機会を特定します。
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/2_granular_cost_insights_for_GKE.max-1200x1200.png

今すぐ使用を開始する

オブザーバビリティ分析の Cloud Monitoring 指標のプレビュー版は、こちらからご登録いただけます。きめ細かい GKE 費用ダッシュボード用の Looker Studio テンプレートを使用するには、こちらの GitHub リポジトリに記載されている手順に沿って、独自のデータを追加してテンプレートを入手します。ぜひ実際にお試しください。

GitHub リポジトリのクエリと Looker テンプレートは、ソリューション アーキテクトの Xiang Shen によって投稿されました。

-オブザーバビリティ分析担当プロダクト マネージャー Joy Wang

-請求担当シニア プロダクト マネージャー Rupa Patel

投稿先