Storage Insights データセット: アクティビティ インサイトで組織全体のオペレーションを把握
Misha Sheth
Product Manager, Storage
Kumar Nachiketa
APAC Technology Practice Lead, Storage
※この投稿は米国時間 2026 年 6 月 10 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
エンタープライズ ストレージのフットプリントは、オブジェクト件数数十億規模にまで拡大してきています。また、ストレージの役割も、AI アプリケーションとエージェント型ワークロードにより、これまでの受動的なリポジトリからデータ プラットフォームの基盤へと根本的な進化を遂げつつあります。非構造化モデルデータの急増と、セッションログや監査証跡を含むこのようなオブジェクトに実行される数十億ものアクションが、この進化を加速させています。これを管理し、費用、運用、セキュリティの問題を解決するために、ストレージとプラットフォームの管理者は、データの中身だけでなく、データがどのようにアクセス、移動、変更されているかを正確に把握する必要があります。
この課題の解決を支援するために、このたび一般提供を開始したのが、Storage Insights データセットのアクティビティ インサイトです。これは、Google Cloud Storage アセットの運用に関する詳細を可視化する新しいビューを提供し、データドリブンな費用最適化と迅速なトラブルシューティングを可能にするものです。たとえば、アクティビティ インサイトで次のような疑問を解決することができます。
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オブジェクトはバケット内の適切なストレージ クラスに配置されているか?
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バケットが最も頻繁にやり取りしているリージョンはどこか?(バケットの最適な配置を評価するための情報確認)
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ストレージ資産の運用全般において、どこでどのような理由でエラーが発生しているか?
これらの質問に自信を持って答えられることが、費用最適化を実現し、エンジニアリングのための時間を節約する鍵となります。Cloud Storage の Storage Intelligence 機能である Storage Insights データセットは、日々のメタデータと頻繁な(通常はアクティビティから 4 時間以内の)アクティビティ分析情報を提供し、ストレージ資産の可視性を高めます。Storage Intelligence は、バケットの再配置、バッチ オペレーション、Gemini Cloud Assist などの機能を備えた統合管理プロダクトですが、このブログ記事では、運用最適化のために Storage Insights データセットを活用する方法に焦点を当てます。
Storage Insights データセットとは
Storage Insights データセットは、ストレージ資産全体に対する自動化されたクエリ対応の BigQuery インデックスを、実際のメタデータとアクティビティに関する分析情報とともに提供します。これにより、これまでエラーが起きやすかった手動のデータ収集作業が不要になります。Storage Insights データセットのスコープはカスタマイズできます。たとえば、組織全体、特定のフォルダ、プロジェクト、一連のプロジェクト、さらには特定のバケットを対象にデータセットを作成できます。このデータセットは定期的なアップデートによって更新され、ストレージの包括的なビューを提供します。
静的なメタデータからライブ インテリジェンスへ進化
Storage Insights データセットは、ストレージのメタデータを把握するのに最適なツールです。インベントリ管理ツールとして機能し、オブジェクトのメタデータ(ストレージ クラス、ロケーション、経過時間、カスタム メタデータ)をスキャンして、BigQuery にリンクされた、クエリ可能で有用性の高いデータセットに整理します。これはデータの実態を把握するためには不可欠な情報です(Storage Insights データセットを使用してストレージ費用を最適化する方法について詳しくは、こちらをご覧ください)。
さらに、そのデータがいつ、どのように使用されているかも把握できたらどうでしょうか。
Storage Insights データセットでは、新たに次の情報も確認できるようになりました。
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オブジェクト レベルのアクティビティ(書き込み、更新、削除、エラーなど)
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バケットレベルの集計アクティビティ(オブジェクト オペレーションの合計数、オペレーションのタイプ別の内訳、エラーの合計数、最頻の接頭辞など)
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バケットレベルのリージョン トラフィック アクティビティ(バケットとやり取りするリージョンごとの上り / 下り(内向き / 外向き)両方のバイト数など)
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プロジェクト レベルの集計アクティビティ(オブジェクト オペレーションの合計数、オペレーションのタイプ別の内訳、エラーの合計数など)
これらのデータは、データセット内の新しい BigQuery ビューに直接取り込まれるため、分析クエリを実行して特定の分析情報を得たり、Gemini を介してデータとやり取りしたり、単に Looker の高機能ダッシュボードに接続して可視化したりすることができます。
これにより、データ分析が静的なスナップショットから、データのライフサイクル全般にわたるクエリ可能な動的分析へと進化します。これは、言うなれば、ウェアハウスに何があるかを知ることから、何がいつ、どのように使用されたかを知ることへの進化です。
アクティビティ インサイトを直ちに活用する 3 つの方法
Storage Intelligence データセットのアクティビティ インサイトを使用すれば、直ちに以下のことを実現できます。
1. ストレージ資産のサイズを適正化する
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課題: Standard クラスまたは Nearline クラスのストレージにテラバイト規模のデータがあり、しかもコールドデータであると考えられます。しかし、確証がないまま Coldline クラスや Archive クラスに移行するのは危険です。重要なプロセスによる読み取りが四半期に 1 回は必要な場合はどうすればよいでしょうか?
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解決策: アクティビティに関する分析情報を表示する新しい Storage Intelligence ビューでは、過去 30 日、60 日、90 日間に読み取り / 書き込みアクティビティが最小限だったバケットを特定できます。
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対応: ライフサイクル ポリシーを適用し、必要に応じて微調整して、このデータを費用対効果の高いストレージ クラスに移行します。
たとえば、過去 6 か月間にアクティビティがほとんど、またはまったくなかったバケットをすべて並べ替える SQL クエリは次のようになります。
2. データドリブンなバケット配置でグローバル パフォーマンスを向上させる
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課題: グローバル アプリケーションをサポートするためにマルチリージョンのバケットをセットアップしました。しかし、それは 1 年後も適切なアーキテクチャでしょうか?トラフィックの 99% が単一リージョンから発生している場合はどうでしょうか?
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解決策: 新しい bucket_region_activity_view テーブルでアクセス パターンを分析します。どのリージョンがバケットの読み取り / 書き込みアクティビティを促進しているかを、簡単に特定できます。
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対応: データドリブンな意思決定により、バケットとコンピューティングを同一リージョンに配置します。マルチリージョン バケットをシングル リージョン バケットに(またはその逆に)変更することで、大幅な費用削減とパフォーマンスの向上を実現できる場合があります。
たとえば、リージョン間のバケットの下り(外向き)と上り(内向き)のトラフィック パターンを分析する SQL クエリは次のようになります。
当日配達サービスを提供する小売テクノロジー プラットフォームの Shipt は、Storage Intelligence の機能を活用して、データの配置に関する意思決定に役立てています。
「Storage Intelligence を使用することで、20 億個を超えるオブジェクトを効率的に管理し、費用とパフォーマンスを最適化できるようになりました。Storage Insights データセットで、マルチリージョン バケットからの下り(外向き)料金を検出、分析でき、コンピューティングとストレージの共存による効率性向上の機会を特定できます。バケット再配置機能を利用して、1.3 ペタバイトのデータをマルチリージョンから特定リージョンのストレージにシームレスに移行し、アプリケーションのパフォーマンスとデータ パイプラインの継続性を維持しながら、大幅な費用削減を実現しました。」 - Shipt、エンジニアリング担当ディレクター - クラウド プラットフォーム、Ron Cuirle 氏
3. 運用上のホットスポットを解明して解決する
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課題: チームで 429(リクエスト過多)エラーが急増しています。大規模な環境では、これは単にパフォーマンスを低下させるだけではなく、費用を増加させます。これらのエラーは自動再試行をトリガーし、多くの場合、高頻度の課金対象オペレーション サイクルにつながり、クラス A の費用を押し上げるためです。どのオブジェクトまたは接頭辞が原因かを正確に特定するには、トラブルシューティングが難しく時間がかかります。
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解決策: 新しい Storage Insights データセット ビューでは、これらのエラーに関する詳細を BigQuery で直接確認できます。429 エラーをクエリすることで、どのオブジェクトと接頭辞に負荷がかかっているかを正確に特定できます。
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対応: 429 エラーの原因をさらにピンポイントで特定できるので、トラブルシューティングから即、解決へと導かれます。
たとえば、次の SQL クエリは、環境全体で発生している 429 エラーを分析し、発生場所と原因を特定します。
ご利用にあたって
Google Cloud を利用しながら成長し続ける組織では、データの規模も拡大する一方です。もうアーカイブ データに依存するのはやめて、組織のストレージ資産の最適化に着手しましょう。Cloud Storage の Storage Insights データセットは、新しいアクティビティ インサイトにより、大規模なデータ資産を、高度に最適化された完全に把握可能なアセットへと生まれ変わらせます。
まず手始めに、こちらの事前構成済み Looker Studio テンプレートを使用してデータセットに接続し、迅速な分析で価値を引き出してみましょう。
たとえば、バケットの合計読み取り数の経時的な傾向を確認します。


あるいは、バケットの上り(内向き)と下り(外向き)の両方のトラフィック パターンを分析してみましょう。


Storage Insight データセットで分析情報を活用する準備はできましたか。ご利用を開始するには:
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Google Cloud コンソールで早速 Storage Intelligence を有効にしましょう。
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データセットを今すぐ構成してみましょう。BigQuery で直接データをクエリするか、Looker テンプレートに接続して、迅速かつ簡単に可視化できるようになります。
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Storage Intelligence とご利用を開始する方法の詳細は、動画でご確認いただけます。
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Storage Insights データセットを使用して Cloud Storage のフットプリントを最適化する方法について詳しくは、こちらをご覧ください。
- Cloud Storage、プロダクト マネージャー、Misha Sheth
- Cloud Storage、APAC テクノロジー プラクティス リード、Kumar Nachiketa


