SAP SAPPHIRE 2026: Google Cloud が統合エージェントの構想と大規模なコンピューティングのスケーリングを発表
Casey McGee
Managing Director, Partnerships, Google Cloud
※この投稿は米国時間 2026 年 5 月 13 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
デジタル技術によって常時接続されている現在のハイパーコネクティッドな市場において、企業にとって最も価値あるアセットのミッション クリティカルなデータが、古いサイロに閉じ込められたままとなっていることも少なくありません。長年にわたり、リーダーシップ チームはデータ パイプラインに関する問題に直面していました。時間のかかる手動の抽出プロセスに頼らざるを得ず、複雑なデータ移動のサイクルを強いられてきました。こうした断片化は、重要なビジネス コンテキストを失い、技術的負債を増大させ、運用上の盲点を生み出します。
AI は企業の業務を変革しつつありますが、単なる最適化にとどまらず、中核となるプロセスを積極的に変革するためには、組織は膨大なデータを具体的な行動へと変えることができなければなりません。AI の真価は、詳細なビジネス分析情報と強力な実行力との間にあるギャップを埋める能力にあります。企業を受動的な姿勢から、予測的なリアルタイムのインテリジェンスを備えた状態へと移行できるよう、SAP と Google Cloud は統合データ基盤を提供しています。このパートナーシップの強化により、重要なビジネスデータがインテリジェントなワークフローと直接連携されるため、あらゆる分析情報をインテント(何をしたいかという意図)からアクション(実行する機能)へとスムーズに中断されることなく転換できます。
今回 SAP SAPPHIRE で発表された、企業の基幹業務をモダナイズしてデータの真の価値を引き出すための主な新機能は次のとおりです。
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オープンなエージェント コラボレーション: SAP は戦略的パートナーシップの拡大を通じて、SAP Business AI Platform に新たなエージェント機能を統合しています。これにより、オープンなアーキテクチャ フレームワークが確立され、SAP の Joule エージェントと Google Cloud 上に構築されたインテリジェント エージェント(Gemini Enterprise Agent Platform や Gemini など)との間で双方向の通信が可能になります。
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SAP BDC Connect for BigQuery の一般提供版: 現在限定公開プレビュー版の SAP Business Data Cloud(BDC)Connect for BigQuery を使用すると、意味的に豊富な SAP データを BigQuery で直接共有できます。これにより、双方向、ゼロコピー、ゼロコストのデータアクセスが確立されるため、組織は膨大なデータセットの移動や複製といった複雑な作業を行うことなく、データ フットプリントを統合できます。
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メモリ インスタンスが 50% 増加: X4 メモリ最適化マシンタイプの従来の 32 TB というメモリ制限を突破し、新しい X5 シリーズでは 48 TB という大容量の構成が導入されています。これにより、大規模な SAP HANA と RISE with SAP をご利用のお客様は、ミッション クリティカルなデータベースを単一ノードで容易にスケールアップできます。
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S3NS および Sovereign Cloud: SAP は S3NS と提携し、フランスの SecNumCloud 認定プラットフォームに RISE プライベート クラウドをデプロイしています。これにより、Thales のような規制対象の組織が ERP 環境を安全に変革できるようになります。
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SAP 向け Google SecOps: Google と SAP は、SAP アプリケーション向けのエージェント型セキュリティ ワークフローと脅威検出において提携しています。プレビュー版として提供されている SAP 向け Google SecOps は、エージェント型 AI セキュリティ運用を提供し、セキュリティ チームが SAP 固有の脅威をより広範な IT 環境とともに検出できるようにします。
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Google Cloud Cortex Framework: Cortex Framework は、SAP から AI への移行を簡素化します。現在プレビュー版として提供されているこれらのデータ プロダクト アクセラレータは、BigQuery と Gemini を使用してエージェント型ソリューションを構築する際のリスクと費用を低減します。
企業ユーザーの声
Mercado Libre は、1 億人以上のユーザーを抱えるラテンアメリカ有数の e コマースおよびフィンテック企業です。Google Cloud が新たに提供した SAP 向けメモリ最適化インスタンスは、同社に大きな影響を与えています。
「私たちは、BigQuery から生成される情報を活用するために AI 機能の使用に力をいれています。また、RISE への移行後は、Gemini を使用して従業員の生産性向上を支援しています。当社のビジネスは前例のない成長を遂げており、この AI 主導の成長軌道にデータ インフラストラクチャが確実に対応できるようにすることが非常に重要です。Google Cloud が発表した新しい 48 TB インスタンスは、Mercado Libre に大きな変革をもたらしました。これにより、ミッション クリティカルなデータベースを単一ノードでシームレスにスケールできるため、アプリケーションの大幅な再設計を回避できるだけでなく、スケールアップ時にも中断することなくリアルタイムの運用を継続できます。」- Mercado Libre、財務および人事システム シニア マネージャー、Alejandro Bonsignore 氏
エージェントの未来: データを活用する
これらのインテグレーションの目的はごくシンプルで、静的レコードを自律的なエージェント ワークフローへと変換することです。AI が正確に機能するには、ビジネスの運営方法を包括的に理解する必要があります。BDC コネクタを活用して、より広範なエンタープライズ データ資産全体に統合基盤を拡張することで、Gemini for Google Cloud と Gemini Enterprise Agent Platform 上で実行されるエージェントは、ワークフローの一部としてこの信頼性の高いデータをネイティブに活用できます。
重要なのは、Cortex Framework がこの取り組みを加速させることです。基本的なデータ統合にとどまらず、断片化されたエンタープライズ データサイロを、コンテキストが豊富で忠実度の高いデータ プロダクトに変換します。また、信頼性の高いセマンティック レイヤを確立し、未加工の「データベース用語」を意味のある「ビジネス用語」へと変換します。これにより、組織は AI の信頼性と精度を高め、プラットフォーム全体にわたって的確な行動が取れるようになります。
データを大規模に自律的なアクションに変換するには、エンタープライズ グレードのガバナンスが依然として最重要事項です。SAP と Google Cloud が連携することで、組織全体で責任ある AI を管理するために必要な包括的な機能が提供されます。管理されたエンタープライズ コンテキスで Gemini モデルをグラウンディングすることで、AI のハルシネーション リスクを直接軽減し、強力な価値を生み出します。この連携により、すべてのエージェントが安全に動作し、信頼できるデータを基盤としており、測定可能なビジネス成果を推進する際にも完全な説明責任を果たすことができるため、組織は安心感を得ることができます。
SAP と Google Cloud のパートナーシップについて詳しくは、こちらをご覧ください。
- Google Cloud、パートナーシップ担当マネージング ディレクター、Casey McGee



