コンテンツに移動
Google Cloud での SAP

Cortex Framework v7 の一般提供を開始: SAP の運用を中断せずにエージェント型ワークフローを構築する

2026年8月19日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/cortex_framework_v7.max-2500x2500.jpg
Snehanshu Shah

Managing Director, Cortex Framework GTM, Google Cloud

Try Gemini Enterprise today

The front door to AI in the workplace

Try now

※この投稿は米国時間 2026 年 8 月 4 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

企業は、ミッション クリティカルな ERP システムを中断することなく、AI エージェントを迅速かつ安全にデプロイして、収益の拡大、リスクの軽減、資本の最適化を図りたいと考えています。AI エージェントを強化するには、元データだけでは不十分です。信頼できる単一の再利用可能な情報源として機能し、難解なソースシステムのレコードを明確なビジネス用語に変換する、相互運用可能なデータ プロダクトが必要です。

このたび、Google Cloud Cortex Framework バージョン 7 の一般提供を開始しました。このリリースでは、データ アーキテクチャをエージェント対応に向けてモダナイズすることで、堅牢なデータ プロダクトの迅速なデプロイ、カスタマイズ、拡張を支援します。それと同時に、オーケストレーションを簡素化し、従来のアプローチにおけるインフラストラクチャのオーバーヘッドを削減します。

ERP システムには豊富な基礎データが保持されていますが、これらのトランザクション レコードを AI 対応のデータ プロダクトに変換することは、特にコア業務を停滞させずに実現するのは容易ではありません。Cortex Framework v7 は、SAP 向けに特化したデータ プロダクト アクセラレータによってこの問題を解決します。BigQueryKnowledge Catalog に直接デプロイされるこれらのデータ プロダクトは、正確なビジネス コンテキストを Gemini Enterprise Agent Platform に提供し、AI エージェントが高い精度で業務を遂行できるようにします。また、Dataform を活用したモジュール式でスケーラブルなデプロイ アーキテクチャにより、データ オーケストレーションを簡素化します。Dataform は、データチームが BigQuery でワークフローの構築、バージョン管理、オーケストレーションを行うためのエンドツーエンドの環境を提供します。

Cortex Framework v7 の内容、最近リリースされた SAP Business Data Cloud Connect for BigQuery との統合方法、お客様の声、利用開始方法について、詳しくは以下をご覧ください。

Cortex Framework v7 の新機能

1. エージェント対応のデータ プロダクトを提供する

従来のビジネス インテリジェンス(BI)ダッシュボードは、前四半期に何が起きたかを振り返るためのものでしたが、最新の AI モデルとエージェントは、リアルタイムでの行動を支援します。この移行を促進するために、Cortex Framework v7 は、AI に適したメタデータを含む、セマンティクスが豊富なデータ プロダクトにエンタープライズ データをパッケージ化します。これにより、エージェントは影響力の大きいワークフローを推論、オーケストレート、実行できるようになります。

このフレームワークは、SAP の未加工のテーブルを明確なビジネス用語に変換し、カスタム フィールドを動的に取り込み、高度なロジック(SAP TCURX の通貨の小数点の移動など)をネイティブに処理することで、大規模言語モデル(LLM)との対話やエンタープライズ分析に必要な高いデータ精度を担保します。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Image_1__Deployed_data_products_inside_Big.max-2200x2200.png

BigQuery 内にデプロイされた SAP ERP 向け Cortex Framework v7 のデータ プロダクトを示す画像。フィールド名や説明文などの、組み込みの説明メタデータが含まれている。

これらの SAP ERP と SAP Business Data Cloud 向け専用データ プロダクト アクセラレータは、BigQuery に直接デプロイされます。デプロイが完了すると、Knowledge Catalog への自動登録が実行され、データを簡単に見つけ出して AI エージェントに接続できるようになります

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Image_2__Knowledge_Catalog_registration.max-2100x2100.png

説明文とラベルの組み込みメタデータを備え、Knowledge Catalog に登録された Cortex Framework v7 データ プロダクトを示す画像。

カスタム AI プロジェクトを加速させるため、このリリースには、データ エンジニアやナレッジ エンジニアが自然言語を使用してカスタム データ プロダクトを生成できるようにするエージェント型データ プロダクト ビルダー向けのエージェント スキルも搭載されています。フレームワークが提供するコンテンツを活用することで、AI エージェントは、特定のソースデータ要件やカスタマイズへの適応を含め、ビルドプロセスを自動的に実行することができます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/Image_3__Agentic_Data_Product_Builder.gif

Cortex Framework v7 で提供されるエージェント型データ プロダクト ビルダーのスキルを、Google Antigravity と Gemini を使用して実際に活用し、自然言語プロンプトを使用して新しいデータ プロダクトのビルドとデプロイを自動化する様子を示す GIF。

v7 では、Cortex Framework を拡張して、Cortex Framework 標準のコンテンツとカスタムモデルを明確に分離した状態で管理することも可能です。これにより、独自のカスタマイズに影響を与えることなく、最新のコード更新を取り込むことができます。

2. モジュール式デプロイで迅速に構築する

Dataform は、Cortex Framework v7 のモダナイズされたデータ パイプラインを支える基盤であり、バージョン管理された SQL やネイティブの依存関係管理機能を提供します。デプロイ対象のパッケージ化されたデータ プロダクトを選択すると、Cortex Framework は必要なテーブルのみを取得して処理します。依存関係の解決により、実行順序が自動的に管理され、効率的な処理を可能にする依存関係グラフが生成されます。また、標準モデルに影響を及ぼすことなく、独自のフィールドやロジックを追加可能です。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Image_4__Dataform_data_pipelines.max-2200x2200.png

Dataform の Cortex Framework v7 データ プロダクトを示す画像。データアセットとテーブルの依存関係を示す自動依存関係グラフと、自然言語タグなどの組み込みメタデータが表示されている。

このモジュール式のアプローチは、複雑なマルチシステム SAP 環境にもネイティブに対応しています。Dataform は、組み込みのロジック差別化を使用して、SAP ECC、SAP S/4HANA、SAP BDC ソースシステム用の Cortex Framework データ プロダクトを並行してコンパイルおよびデプロイします。また、動的スキーマ検出により、Z フィールドなどのカスタム SAP フィールドを自動的に取り込んで処理します。これらの機能を組み合わせることで、複数のシステムから同時にデータを取り込めるようになり、パイプラインを手動でリファクタリングする手間を削減できます。

3. 柔軟な処理で費用対効果の高いスケーリングを実現する

Cortex Framework では、BigQuery の増分読み込みと非破壊的なスキーマ更新がデフォルト設定になりました。これにより、新規または変更されたデータのみが処理されます。このアプローチにより、コンピューティング時間を最小限に抑え、運用費用を大幅に削減できます。オーケストレーションは Dataform のサーバーレスかつ BigQuery ネイティブな実行環境を利用しているため、インフラストラクチャのオーバーヘッドを増やすことなくデータ処理をスケールできます。

また、お客様独自の(BYO)変更データ キャプチャ(CDC)アプローチを使用することも可能です。このアプローチを使用すると、組み込みの CDC データ処理をバイパスして、既存の CDC 処理済みパイプラインを直接接続できます。

SAP Business Data Cloud との相互運用性

SAP Business Data Cloud Connect for BigQuery の先日の一般提供開始に伴い、Cortex Framework v7 は SAP BDC の標準データ プロダクトとカスタム データ プロダクトをネイティブにサポートするようになりました。Cortex Framework で提供されるデータ プロダクトと SAP BDC データ プロダクトを組み合わせることで、新たなビジネス チャンスを見出すことができます。これを加速するために、v7 には SAP BDC と SAP ERP の両方のデータにわたるソリューション サンプルが含まれており、セールス パイプラインの健全性の評価や調達の非効率性の特定など、幅広い重要な課題に迅速に対応できます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Image_5__Solution_samples_on_SAP_BDC_Data_.max-2200x2200.png

SAP Business Data Cloud Connect for BigQuery のインテグレーションを介して、SAP BDC をソースとするデータ プロダクトにデプロイされた Cortex Framework v7 の消費データ プロダクト ソリューション サンプルを示す画像。

業界のリーダーとの共同イノベーション

Google は、Professional Services Organization や業界のリーダーと緊密に連携して、これらの新機能をテストしてきました。これらの組織は、Google のライトハウス カスタマーとして貴重なフィードバックを提供し、エンタープライズ規模のアジリティと AI への対応力を備えたフレームワークの形成に貢献してくれました。

「Cortex Framework の既存顧客として、最新の v7 リリースで導入された機能に非常に期待しています。Google Cloud AI 機能で複雑な SAP ECC 環境と S/4 環境を橋渡しするには、正確なビジネス コンテキストを備えた信頼できるデータ基盤が必要です。エージェント型データ プロダクト ビルダーを含む Cortex Framework v7 で発表された機能に基づき、分析とエージェント型 AI のユースケース向けにエンタープライズ データ プロダクトの構築を加速し、スケールさせる大きな可能性が見込まれます。このプラットフォームの方向性は、SAP データをよりアクセスしやすく、セマンティックに意味のあるものにし、将来のレポート作成や AI イニシアチブをサポートする体制を整えたいと考えている組織にとって、特に有望です。」 - SLB、データおよび分析担当ディレクター、Jwan Ibrahim 博士

使ってみる

Cortex Framework v7 は、企業が AI エージェント向けに最も重要なデータを運用化する方法を変革します。Google Cloud は、サーバーレス実行、AI 対応のセマンティクス、ネイティブの SAP インテグレーションを組み合わせることで、複雑なエンタープライズ データを戦略的アセットに変えるための支援を提供します。実際にやってみるには、以下のリソースをご覧ください。

  • デプロイを実行する: Cortex Framework のデモ デプロイ(事前定義されたサンプル データセットを使用)を試して、最初の v7 データ プロダクトを今すぐお試しください。

  • 詳細: Cortex Framework v7 の包括的な技術ドキュメントで、本番環境へのデプロイ手順、構成、拡張性、ソースシステムのインテグレーション、パッケージ化されたデータ プロダクトについて詳しくご確認ください。

  • エキスパートに相談する: Google Cloud のアカウント チームにお問い合わせいただき、Cortex Framework v7 がお客様固有のデータから AI への活用プロセスをどのように加速できるかをご確認ください。

- Google Cloud、Cortex Framework GTM 担当マネージング ディレクター、Snehanshu Shah

投稿先