3 つの視点 : 生産性向上に真に貢献するプロダクティビティ ソフトウェアとは
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2018 年 10 月 26 日に Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
編集部注 : Diane Chaleff は Google Cloud の “Office of the CTO” チームに所属し、お客様と協力して、社内にテクノロジー イノベーションの文化を生み出す仕事をしています。
プロダクティビティ ソフトウェアをモダナイズしたいと思っているのは、決してあなただけではありません。ビジネス リーダーたちは、いつもそういうことを口にしています。しかし、実際にそういった方と会って話を伺うと、率直に言って「モダナイズ」は To Do リストのトップ項目でないことがわかります。ただ単に最新のバージョンに更新し、ほかの課題に移れるようにしたいだけ、ということが多いのです。
投資の規模やビジネスに与える影響の大きさを考えれば、そうしたソフトウェアに求めるべきことを多くの人がきちんと評価せず、安易な道を選びたがるのは驚くべきことです。みすみすチャンスを棒に振っているからです。この投稿では、プロダクティビティ ソフトウェアのアップグレードを検討しているという方々に、もっと大きな視点から考えていただこうと思います。
視点 1 : 本当に生産性が向上するのか、望ましい企業文化を築くために役立つのか
クラウド以前の時代に登場にしたプロダクティビティ ツールが、コラボレーションに対応する努力をしているとお思いなら、目を覚ましてください。そんなものは後付けにすぎません。ズバリ言いましょう。どのテクノロジーを選ぶかによってチームの動き方は決まります。選択したテクノロジーがチーム プロジェクトの保存先を共有スペースではなく「マイドキュメント」に誘導するのであれば、情報の流れは遅くなります。問題を解決するにあたって、ビデオ会議で顔と顔を突き合わせて議論するのではなく、メールでのやりとりに後戻りするのなら、複雑なスレッドのために時間を空費してしまうでしょう。また、ファイルを添付している場合に、ほかのメンバーが同じファイルの別バージョンを再添付してしまったら、意図せずに共同ならぬ競争を助長することになりかねません。こういった小さなことが、コラボレーションの形(そして有無)を決めるのです。
私たちは、最初からオープン コラボレーションを念頭に置いて G Suite を開発しました。仕事を始めるときに、ファイルが最新バージョンなのか、誰かの作業を待ったほうがよいのかを悩むことがあってはなりません。複数の人が同時に同じ文書を編集できて当たり前なのです。G Suite には仕事を囲い込みたくなる「保存」(Save)ボタンはありません。手遅れにならないうちにアイデアやプロジェクトに変更を加えるのではなく、フィードバックをすばやく得ることを促す「共有」(share)ボタンを設けています。
視点 2 : 必要な機能は揃っているか
私と話をした何人かの方と同じように、「数年前に G Suite を見たことがあるけど、企業向けに必要な機能が足りない感じがした」との印象をお持ちの方がおられるかもしれません。たとえば、データ損失防止(DLP)、データ リージョン、オフライン メール、会議へのダイヤルイン、マクロ、ピボット テーブルといったものです。今の G Suite はこうした機能をすべて備えています。しかも、それだけでなく、G Suite アプリケーションに機械学習を導入すれば、生産性をさらに高めることができます。視点 3 : 新しいテクノロジーに移行することは本当に可能なのか
皆さんが既存のテクノロジーに莫大な投資をしていること、また従来のツールからの移行が容易でないことを私たちは理解しています。確かに大変でしょう。でも不可能ではありません。私たちは移行をお手伝いするツールと専門のサービスを用意しています。医療、金融、メディアといった複雑で厳しい規制のある業種の企業とも協力して、G Suite の計画や導入を支援しています。実際、ある大手メディア企業の場合は、そうしたサービスを駆使することで、5 万人もの社員を 1 回の週末だけで新システムに移行させました。結局のところ、組織の生産性を高め、望ましい企業文化を定着させるためには、テクノロジーが大きな役割を果たします。上述した 3 つの難問を時間をかけてじっくりと考えれば、考えただけの結果が得られるはずです。
- By Diane Chaleff, Product Manager, Office of the CTO