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ネットワーキング

IDC: 適切なネットワーキング アプローチがエージェント型 AI の基盤となる理由

2026年7月24日
Taranvir Singh

Research Manager, IDC

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※この投稿は米国時間 2026 年 7 月 16 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: 今回は、IDC の「2026 AI in Networking Special Report Survey」の結果についてお話を伺います。このレポートは、組織におけるエージェント型 AI の台頭を支えるネットワーキング インフラストラクチャに関する企業の懸念事項について、Google Cloud が調査を委託したものです。


多くの企業が AI の試験運用を急速に進めていますが、試験運用から本番環境への移行は依然として不均一な状況にあります。AI モデルが重要なことは変わりませんが、IDC の調査によると、試験運用から本番環境への移行におけるボトルネックはインフラストラクチャを中心としたものであり、コア ネットワーキングに関する懸念が AI プロジェクトの遅延や中止の主な要因の一つとして浮上しています。IDC の「2026 AI in Networking Special Report Survey」の調査結果により、以下のことが明らかになりました。

  • 32.6% の回答者がセキュリティ上の懸念を挙げている: AI ワークフローが分散され、自律性が高まるにつれて、一貫したセキュリティとガバナンスを適用することが難しくなっている。

  • 26.8% の回答者が自動化の課題を挙げている: 手動操作や制御の断片化は、導入を遅らせ、AI 環境のスケーリングを困難にする可能性がある。

  • 24.7% の回答者がスタッフの時間的制約や人材不足を挙げている: スキルや運用リソースの不足によって、組織が AI イニシアチブを本番環境へ移行する能力が制限される可能性がある。

エージェント型 AI では、アプリケーション、サービス、API、ツール、データソース間での分散的かつ動的なやり取りが増えるため、こうした懸念がさらに高まります。本番環境では、こうしたやり取りは、異なるエージェント フレームワーク、モデル プロバイダ、クラウド、オープンソース ツール、SaaS API、内部アプリケーションにまたがることが多く、運用範囲とセキュリティ / ガバナンスの対象領域の両方が拡大します。

大規模な運用管理、セキュリティ、ガバナンスのためのネットワーキング

ネットワーキングは、エージェント間の連携を可能にする主要な要素であり、クラウド内およびクラウド間のネットワーク レイヤとサービスレイヤの接続、エンドツーエンドのセキュリティ、一貫したガバナンスにおいて基礎的な役割を担います。エージェント システムでは、ネットワーキングがよりサービス中心の厳密な制御領域へと拡張され、分散したサービス同士がどのように互いを識別し、通信し、データを安全に交換するかを管理します。一般的な AI ワークロードでも East-West トラフィックの需要は増加していますが、エージェント型 AI ではさらに複雑性が加わり、アプリケーションのワークフローにより近い場所で、より厳密なポリシー、可視性、制御を必要とする動的なやり取りを生み出します。

インフラストラクチャの観点から見ると、ネットワーキングは単なる接続機能ではありません。ネットワーキングは、インフラストラクチャ プラットフォームのコントロール プレーンの一部として、ポリシーベースの制御を適用し、オブザーバビリティをサポートし、AI エージェントの活動全体で一貫したセキュリティとガバナンスを維持する役割を担います。エージェントやサービスが異なるランタイム、クラウド、デプロイモデル、運用ドメインにまたがる環境では、フレームワーク レベルの制御だけでは不十分になるため、これは重要です。

このような点から、インフラストラクチャ レベルのアプローチが鍵となります。これは、アプリケーション フレームワークやオーケストレーション環境に代わるものではありませんが、複雑なアーキテクチャ環境全体で、より広範かつ一貫したポリシーの実装を可能にします。エージェント型 AI がより自律的かつ分散化されるにつれ、オブザーバビリティの断片化やポリシー適用の不整合を軽減し、管理されていないシャドー エージェントの活動を抑制するために、インフラストラクチャの一部としてこれらの制御機能を組み込む必要性が高まります。クラウド インフラストラクチャの観点から見ると、このときにクラウド ネットワーク サービスが戦略的に重要になります。

プラットフォーム ベースのアプローチとベスト オブ ブリード型アプローチとのバランスを取る

エージェント型 AI システムは、その基盤となる分散ワークフローの性質上、本質的に断片化されています。多くの企業はすでに、ビジネス要件、オープンソース コンポーネント、新たなプロトコル標準、新しいアーキテクチャ パターンなど、急速に進化する状況に対応しています。このような状況において、ベスト オブ ブリード型のポイント ソリューションとプラットフォーム ベースのアプローチのどちらを選択するかは、イデオロギーではなく戦略に基づいて行うべきです。

特定の技術要件に対応するには、ベスト オブ ブリードの機能が必要になる場合があります。しかし、分散したエージェント型 AI 環境全体にポイント ソリューションを導入することで、ポリシーの不整合、運用の複雑化、ガバナンスのギャップを生み出す可能性もあります。IDC の調査でこのジレンマが示されています。IDC の「2026 AI in Networking Special Report Survey」 でも、AI ワークロードに対するアプローチとして、プラットフォームとベスト オブ ブリードのどちらを支持するかは意見が分かれました。回答者がプラットフォームを支持した主な理由は、セキュリティの強化(32.9%)、複雑さの軽減(27.7%)、導入の迅速化(24.2%)でした。

IDC では、バランスが重要だと考えています。プラットフォームは、AI 導入に向けた一貫した運用とポリシーの基盤を提供できますが、同時に、ベスト オブ ブリードの機能をプラットフォームのツールセットの一部として組み込めるよう、モジュール性と拡張性も備えている必要があります。エージェント型 AI に適したプラットフォームは、オープンで柔軟性があり、進化できるものでなければなりません。また、サードパーティ製ツールやオープンソース ツールとの統合をサポートし、必要なセキュリティ機能やオブザーバビリティ機能を組み込むことができ、アーキテクチャを全面的に作り直すことなく適応できる必要があります。

現在は、テクノロジーが根本から変わる転換期にあります。企業は、動的なエージェント型 AI システムを適切に管理しながら、AI の目標を確実に達成しなければなりません。このような環境において、ネットワーキングは AI インフラストラクチャの単なる接続要素にとどまらず、組織が運用管理を確立し、ポリシーを一貫して適用し、エージェント ワークフロー全体を通じてエンドツーエンドの信頼を維持するための基盤となります。

エージェント型 AI システムが進化し続ける中で、それらから生じる要求にベスト オブ ブリードのポイント ソリューションだけで対応することは、もはや現実的ではありません。エージェント型 AI を大規模に運用する組織は、オープンで柔軟かつ拡張可能なインフラストラクチャ プラットフォームによって支えられた、適切なネットワーキング アプローチを活用することで、一貫性と適応力があるセキュリティとガバナンスのフレームワークを実現する必要があります。

スポンサーからのメッセージ

エージェント アプリケーションの自律的で非決定論的な通信は、クラウドネイティブ時代のインフラストラクチャやガバナンス モデルでは対応できない課題をもたらします。エージェント ネイティブの時代には、効果的なガバナンスとオブザーバビリティを確保しつつ、エージェント アプリケーションを本番環境で大規模に運用するためのインフラストラクチャ主導のアプローチが求められます。オープン標準に基づく拡張可能なプラットフォームは、現在から成熟期までに至るエージェント活用の取り組みを支えるうえで不可欠です。実用的なエージェント インフラストラクチャを実現するためのインフラストラクチャの要件とオープン標準については、こちらをご覧ください。

- IDC、シニア リサーチ マネージャー、Taranvir Singh 氏

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