複数 Compute Engine ファミリーで VM からインターネットへのスループット増強のお知らせ

Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 3 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
VM ごとの Tier_1 ネットワーキング パフォーマンスの一環として、Compute Engine N2、N2D C2D、M3 ファミリーにおいて、VM からのインターネットへのトラフィックの下り(外向き)帯域幅が増強され、一般提供が開始されたことをお知らせいたします。今回の機能強化により、これらのファミリーについては、VM ごとの Tier_1 ネットワーキング パフォーマンスが有効になっている VM で、VM からインターネットへの下り(外向き)の上限が最大 25 Gbps に引き上げられました。VM からインターネットにトラフィックを送信する場合、これらの VM のデフォルトの下り(外向き)帯域幅の上限は最大 7 Gbps です。
この機能によって、VM からのインターネットへの高スループットを必要とするワークロードをより少ない VM で運用できるようになるため、費用を大幅に節約できます。マルチセッションの WebRTC、メディア処理、メディア ストリーミング、ファイアウォール アプライアンスといった多くのワークロードでこの機能をご活用いただけます。
N2、N2D、C2D、M3 ファミリーの帯域幅オプション


N2、N2D、C2D、M3 の VM では、上述の vCPU 要件が満たされている限り、ハイメモリ、ハイ CPU、カスタム構成に対して同じ帯域幅オプションが用意されています。
VM からインターネットへの構成における今回の増強は、VM ごとの Tier_1 ネットワーキング パフォーマンスの一環として追加料金なしでご利用いただけます。そのため、請求レポートで VM ごとの Tier_1 ネットワーキング パフォーマンスの項目に加えて別の項目として表示されることはありません。詳しくは、料金1ページをご覧ください。
次に示す例では、gCloud SDK を使用して、VM ごとの Tier_1 ネットワーキング パフォーマンスによる N2 インスタンスを作成します。これにより、VM 間のネットワーク帯域幅を最大 75 Gbps、VM からインターネットへのネットワーク帯域幅を最大 25 Gbps に構成できます(ドキュメント)。
network-performance-configs フラグに TIER_1 設定を使用すると、インスタンスが自動的にアップグレードされ、ネットワーク帯域幅が増加します。
VM ごとの Tier_1 ネットワーキングの価値をさらに高める
この機能は、Andromeda 独自のアーキテクチャによって実現されます。これにより、Google Cloud の SDN インフラストラクチャをアップグレードして、インターネットに向かうトラフィック処理の「仕組み」をスケールアウトし、既存の VM ファミリーの 100 Gbps の VM 間 Tier_1 ネットワーキング プロダクトに追加料金なしで価値を付加することが可能になります。
VM 間のパフォーマンスの強化や VM からインターネットへのスループットの引き上げが必要な場合は、Tier_1 ネットワーキングを利用することで、VM をアップグレードして、サポートされるインスタンスを作成可能なあらゆるゾーンで、増強された帯域幅を利用できるようになります。
Google Cloud は常に、お客様からのご意見をもとに最高水準のネットワーキング機能を提供できるよう努めています。今後も Google Cloud のプロダクトやサービスのさらなる改善を進めてまいりますので、どうぞご期待ください。Google Cloud のプロダクトやサービスの改善について、ぜひご意見やご提案をお聞かせください。
よろしくお願いいたします。
1. 現在、この機能は C2 ファミリーの Tier_1 ネットワーキング パフォーマンスではご利用いただけません。