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ネットワーキング

Cloud Network Insights: クロスクラウド ネットワークに対するエンドツーエンドのオブザーバビリティ

2026年7月3日
Poonam Yadav

Product Manager

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※この投稿は米国時間 2026 年 6 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

昨今のデジタル環境では、ネットワークは単一のデータセンターや一つのクラウド プロバイダの範囲に制限されません。クロスクラウド戦略を採用し、Google Cloud ワークロードをオンプレミス環境、AWS や Azure などの他のクラウド、インターネットに接続されたさまざまなアプリケーションに接続させる企業が増えています。この柔軟性はイノベーションを促進する一方で、運用上の複雑さを大幅に増大させる可能性もあります。アプリケーションのパフォーマンスが低下した場合、原因はネットワーク、アプリケーション、それとも他のどこにあるのかという重要な疑問が生じます。

このたび、Cloud Network Insights の一般提供が開始されました。すぐに使用できる Google Cloud ネイティブのソリューションである Cloud Network Insights は、複雑なマルチクラウド環境とハイブリッド環境全体でネットワークとデジタル エクスペリエンスのパフォーマンスを包括的に可視化します。

アクティブなモニタリングで可視性のギャップを解消

Broadcom AppNeta とのパートナーシップにより提供される Cloud Network Insights は、オブザーバビリティを Google Cloud の枠を超えてグローバルなデプロイ全体に拡大します。アクティブな合成プローブの利用によりユーザー トラフィックがない場合でもネットワーク ルートをモニタリングできるため、事後対応ではなく予防的なモニタリングを可能にします。

クラウド、オンプレミスのデータセンター、インターネット アプリケーション、ISP、ラストマイル接続など、パフォーマンス低下の原因がどこにあるとしても、Cloud Network Insights を使用すればボトルネックの正確な場所を特定できます。

Cloud Network Insights は Google Cloud Observability スイートに直接統合されるため、高度なネットワーク インテリジェンスを既存のツールに組み込むことができます。Cloud Network Insights は、次の機能を提供します。

  • エンドツーエンドのネットワーク パスの可視性: 送信元と宛先の間のネットワーク パスをホップバイホップ方式で可視化します。直接管理していないネットワークにおけるラウンド トリップ時間(RTT)、パケットロス、ジッターなどの重要な指標をモニタリングします。

  • デジタル エクスペリエンスに関する分析情報: ネットワーク層を超えて、ウェブ アプリケーションのデジタル エクスペリエンスをモニタリングします。DNS の解決時間、HTTP レスポンス コード、ブラウザのページ全体の読み込み時間を測定して、アプリケーションのパフォーマンス低下がネットワークによるものか、アプリケーション自体によるものかを特定します。

  • プロアクティブな検出とアラート: シンセティック テストを使用して、顧客に影響が及ぶ前にパフォーマンスの低下を特定します。アラームは Cloud Monitoring および Cloud Logging と統合されており、メール、Slack、PagerDuty 経由でアラートを送信できます。

  • SLA の検証: ISP やサービス プロバイダがパフォーマンスのコミットメントを満たしているかを検証するのに必要なデータをチームに提供します。

  • 迅速な根本原因分析: ネットワークの問題、アプリケーション レベルの問題、ブラウザのパフォーマンスへの影響をすばやく区別できます。

  • 統合モニタリング: Google Cloud 内から直接指標とログにアクセスし、Cloud Monitoring と Cloud Logging を活用してダッシュボードとアラートを提供します。Google Cloud のオープンなパートナー エコシステムと、指標とログに利用される OpenTelemetry プロトコルのサポートを利用して、OTel SDK とコレクタによる直接取り込みを可能にします。

  • エージェント ワークロードのモニタリング: シンセティック テストを使用して、接続とネットワーク パフォーマンスをモニタリングし、エージェントとツールへの接続を最適化します。

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Google Cloud、AWS、Azure との間のネットワーク パフォーマンスとマルチパス ルートを 1 つのビューで確認

仕組み: アクティブな合成プロービング

Cloud Network Insights は、3 つの主要コンポーネントで構成されるアクティブな合成プローブ技術を使用します。

  1. モニタリング ポイント: モニタリング ポイントと呼ばれる軽量のソフトウェア エージェントを、中央 VPC、リモート ブランチ、オンプレミス データセンターなどの重要なネットワーク セグメントにデプロイします。モニタリング ポイントはコンテナまたは仮想マシンとしてデプロイできます。

  2. 合成プローブ: モニタリング ポイントは、合成トラフィック(ユーザーまたはアプリケーションをシミュレート)の小さなバーストを頻繁にターゲットの宛先に送信します。これにより、ネットワーク上にユーザーが存在しない場合でも、24 時間 365 日パフォーマンスをモニタリングできます。

  3. データ同期: モニタリング ポイントは、リアルタイムのパフォーマンス テレメトリーを中央のバックエンド サービスに送信します。このデータは Google Cloud に同期され、指標は Cloud Monitoring にエクスポートされ、アラームとイベントは Cloud Logging に送信されます。

核となる機能

Cloud Network Insights は、インフラストラクチャの全体像を把握するために、主に次の 2 種類のモニタリングをサポートしています。

1. ネットワーク パフォーマンスのモニタリング(レイヤ 3 と 4)

これにより、送信元と宛先の間のネットワークをホップバイホップ方式で可視化できます。

  • 取得される指標: ラウンド トリップ時間(RTT)、パケットロス、ジッター、パスの変更。

  • シングルエンド モード: エージェントは、モニタリング ポイントがインストールされていない外部ターゲット(URL、IP アドレス、API エンドポイントなど)をプローブします。

  • デュアルエンド モード: モニタリング ポイントが別のモニタリング ポイントをプローブします。これにより、一方向のレイテンシの正確な把握と非対称ルーティング(データが送信時と受信時で異なるパスを通る場合)の検出が可能になり、より豊富なデータが提供されます。

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Google Cloud コンソールに表示されたネットワーク パス指標

2. デジタル エクスペリエンス モニタリング(レイヤ 7)

デジタル エクスペリエンス モニタリングを使用すると、ウェブ アプリケーションのエンドツーエンドのエクスペリエンスを追跡できます。ここでは、次のいずれかを選択できます。

  • ブラウザモード: 実際のブラウザ エンジン(Selenium)を使用してウェブページ全体を読み込み、JavaScript を実行してコンテンツをレンダリングします。ページの読み込み時間を完全に測定し、実際のユーザー エクスペリエンスを検証します。

  • HTTP モード: 合成 HTTP/S リクエストを URL または API エンドポイントに送信します。これにより、サーバーの可用性、レスポンス時間、DNS / TLS パフォーマンスの軽量なチェックを行います。

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インテリジェンスと自動化

Cloud Network Insights には、さまざまなモニタリング機能とトラブルシューティング機能も用意されています。

  • プロアクティブなアラーム: Cloud Network Insights は自動ベースライン設定を利用し、過去の指標データに基づいてパフォーマンスしきい値を動的に設定します。定義されたパラメータから指標が逸脱すると、システムは Google Cloud でイベントを即座にトリガーし、メール、Slack、PagerDuty を介してアラートをチームに直接ルーティングします。

  • モニタリング ポリシー: カスタムタグに基づいてパスを動的に作成または削除するポリシーを定義することで、大規模な環境全体でモニタリング設定を自動化できます。たとえば、主要なウェブ アプリケーションのパフォーマンスを特定の地理的地域から自動で追跡できます。

  • 根本原因分析: Cloud Network Insights は、ISP やトランジット ネットワークなど、従来は「監視対象外」だった領域まで可視性を拡張するため、速度低下が Google Cloud 内で発生しているのか、ISP レベルで発生しているのか、AWS や Azure などの別のクラウド環境内で発生しているのかを即座に特定できます。

  • AI による分析情報: Gemini Cloud Assist との統合により、自然言語を使用して、より広範なインフラストラクチャ データとともに Cloud Network Insights テレメトリーを調査できます。ダッシュボードを手動で切り替えるのではなく、Gemini に Cloud Network Insights の特定の指標と他の Google Cloud の指標を相互参照させることで、平均解決時間(MTTR)を短縮します。

お客様の声

Cloud Network Insights に対しては、クロスクラウド運用を簡素化したいと考えているお客様からすでに大きな関心が寄せられています。すでに Sabre や Pexip などの組織は、ハイブリッド環境の透明性を高める目的で Cloud Network Insights を活用しています。

「Sabre のように複雑かつハイスケールな環境では、完全な可視性は単なる贅沢品ではなく、運用のレジリエンスを確保するための不可欠な要件です。Cloud Network Insights を使用することで、プロアクティブな最適化をさらに推進できます。グローバルなクラウド フットプリント全体にわたってきめ細かいリアルタイムのテレメトリーを提供することで、従来のネットワークの『ブラック ボックス』を解消し、旅行者のエクスペリエンスに影響を与える前にチームがボトルネックを解決することを可能にします。」- Sabre、クラウドおよびインフラストラクチャ担当バイス プレジデント、Alfredo Rodriguez 氏

「Cloud Network Insights は、企業のプライベート ネットワークとパブリック クラウドとの間の『可視性のギャップ』を埋め、共通のお客様がパフォーマンスのボトルネックを数時間ではなく数秒単位で特定することを可能にします。」- Broadcom、CIO、Alan Davidson 氏

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使ってみる

複雑なデジタル エコシステムに対応するために可視性を犠牲にする必要はありません。Cloud Network Insights は、詳細なネットワーク パフォーマンス指標とデジタル エクスペリエンス モニタリングを組み合わせることで、マルチクラウド環境とハイブリッド環境のギャップを埋めます。Google Cloud Observability と Gemini Cloud Assist に直接統合されているため、チームはインテリジェントなアラート、堅牢な SLA 検証、迅速な根本原因分析を利用できます。Google は、お客様がクロスクラウド ネットワークの全体像をより明確に把握できるよう今後も支援を続けていきます。

Google Cloud コンソールで今すぐご利用いただけます。詳しくは、以下の資料をご参照ください。

- プロダクト マネージャー、Poonam Yadav

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