Google Maps Platform

ゲーミフィケーションアプリ「KiiiN」でジオ マーケティングに新風を吹き込む

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YouTube クリエイターを中心とするクリエイターのマネジメント業務や動画コンテンツの制作、さらにはクリエイターに関連するプロモーション提案やグッズ販売といったインフルエンサー マーケテイングの企画運営を手掛ける UUUM株式会社。扱っている YouTube チャンネルは 4,300 以上におよび、自社オリジナルのカジュアルゲームや動画メディア、コミュニティアプリの提供・運営を行っています。

UUUM株式会社では、位置情報を活用した集客・送客のためのサービス「KiiiN」を提供しています。クリエイティブユニット ビジネス開発チーム 樋口 剛さんとコーポレートユニット 田中 義人さんに詳しいお話を伺いました。

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■UUUM株式会社
クリエイティブユニット ビジネス開発チーム 樋口 剛さん(右)
コーポレートユニット 田中 義人さん(左)

■ 利用しているサービス
Google Maps Android APIGoogle Maps SDK for iOS

UUUM株式会社

“人気 YouTube クリエイター グッズ”で効果倍増

コアなファン層を持ち、大きな影響力を発揮する人気 YouTube クリエイター。そのマネジメントや YouTube チャンネルの制作サポートを手掛ける UUUM 株式会社は、2017 年 1 月、新規事業としてゲーミフィケーションアプリ「KiiiN」(キーン)をリリースし、ジオ マーケティングビジネスに参入しました。Google Maps APIs を採用し、見やすい UI と高い開発効率を実現しています(KiiiN の詳細資料はこちら)。

「KiiiN」は、位置情報を利用し、随所に散らばった宝を拾い集め、さまざまなプレゼントと交換できるゲーミフィケーションアプリ。「KiiiN」を起動したスマートフォンを持ち歩くだけで宝が溜まる仕組みです。宝には「キーン」と「ストーン」の 2 種類があり、キーンはポイントをはじめとして、いろいろなものに“カンキーン”(交換)可能。ストーンは、キーンに“レンキーン(錬金)”することができます。

こうした宝を集客を求める店舗や施設などに置いたり、集めた宝をその店舗でしかゲットできないアイテムと交換できるようにすることで顧客を店舗や施設に誘導するジオマーケティングが可能です。

また、“レンキーン”する画面に動画広告をインサートするメディアとして、このアプリを位置づけることもできます。「その動画広告も YouTube クリエイター が登場するものにして、世界観の統一やシナジーを図る」と開発を担う樋口剛さんは言います。

同社が「KiiiN」を開発した端緒は、YouTube クリエイター 事業以外の新規ビジネスを模索する中で、鉄道ゲームをヒントに日本全国の位置情報を活用した何かをつくろうと着想したこと。当時、位置情報を活用したジオマーケティングが広がり始めていましたが、その多くは店に近づいた際にクーポンを表示するだけで、なかなか誘導効果につながらないと指摘されていました。

2017 年 1 月に「KiiiN」をリリースし、テスト的に半年間プロモーションなしで運用。その段階で、さらにパワーアップする策を検討しました。

「何がアクションを向上させる強力なフックになるかを考えたところ、やはり当社が擁する人気 YouTube クリエイター に思い当ったのです。それまでは、社内にあったグッズをかき集めてプレゼントとしていたのですが、人気 YouTube クリエイター には熱烈なファンがいるので、T シャツやステッカーといった YouTube クリエイター グッズをプレゼントにすれば好反応が得られるかもと考えました」(樋口さん)

この改修で、ユーザーのアクション率が劇的にアップしたといいます。ビジネスサイドの責任者を務める田中義人さんは、次のように言います。

「数量限定の商品を出したら、応募が殺到しました。ほかのルートでは手に入らないと、『KiiiN』に流れてきたファンが大勢いたのです。まさに YouTube クリエイター の威力を実感しました」

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位置情報を持つポイント「キーン」を集める

Google Maps に代えて「圧倒的に使いやすくなった」と評判に

「KiiiN」の宝探しの画面は、当初 AR カメラ的に、歩いているとスコープ内に宝が近づいてくるスタイルで作成されました。宝までおよそ 200 mの地点に入ると宝が画面に出現し、徐々に大きく近づいてくるというものです。しかし、ジオ マーケティングツールとして誘導するには、もっと中長距離まで表示させる必要がありました。

「UI を改善していく中で最終的に地図表示がベストと判断しました」(樋口さん)

地図情報システムを選定するに当たり、当初オープンソースのものを検討。しかし、地図データ用のサーバーを自ら構築しなければならず、システム運用の負荷がかかることが想定されました。

「予算もあったので、メンテナンス不要のクラウドサービスの中から真っ先に思い当った Google Maps APIs を検討しました。Google ならば永続的にサービス運用されるでしょうし、Google Maps APIs には、便利な API がたくさん揃っていることが決め手となりました」(樋口さん)

実際に、Google Maps APIs の中で、iOS および Android の SDK を活用して開発。地図はあくまでも宝探しのためにあるので、あえてアイコンはじめ拡大縮小や移動、ナビゲーション機能などを外し、道路や鉄道のみのシンプルな背景に加工しています。

Google Maps APIs の採用には、地図情報のグローバル スタンダードというメリットもあったといいます。

「世界中のエンジニアが Google Maps APIs に関する技術情報やライブラリを公開しています。サンプルコードも GitHub などで見つけることができました。プログラミングは外部に委託しましたが、おかげで効率的に開発できたと思います」

開発期間は、要件定義からテスト終了まで 1 か月ほど。実装そのものは 2 週間程度で、極めて短期間で完成させることができました。しかも、UI を地図に代えた効果もてきめんでした。

「Google Maps にした結果、ユーザーからも『圧倒的に使いやすくなった』と評価をいただきました」(樋口さん)

2018 年度中に 100 万人のユーザー獲得を目指す

現状の主要な画面や機能としては、1 日の記録、周辺マップ、“レンキーン”、“カンキーン”(アイテム交換)など。6 月末には大幅なリニューアルを予定しており、チェックイン機能を追加する計画があります。その開発でも、Google Places APIs の利用を想定。チェックイン機能により、その場所に行くことで多めにキーンをプレゼントしたり、チェックインしなければ見られない動画を再生するといったインセンティブを充実させる予定といいます。
「この大規模な改修まで、お客様に対する大々的なプロモーションの実施は控えていましたが、引合いがいくつか入っています」(田中さん)

さらに、構想としてエリアの移動を促し、より広範囲にジオ マーケティングを仕掛ける機能も検討しているとのこと。宝を歩行中に拾うだけでなく、マップ上でその上をなぞることで取れるようにし、周辺の宝を取り尽くしたら、隣接するエリアへの誘導を図るというものです。

「ルート案内を出して誘導しようと思っていますが、その開発には Google Maps Directions API を活用しようと考えています」(樋口さん)

また、YouTube クリエイター に協力を要請し、「KiiiN」のプロモーション動画を制作。福井県の東尋坊周辺に大量のキーンを配布し、多くのユーザーを集めることを狙いました(動画)。近くの観光地に重点的に置き、エリア プロモーションのテストも行いました。

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2018 年 3 月 15 日から 4 月 15 日まで行われた期間限定の福岡県東尋坊でのKiiiN活用例: 画面左 : キャンペーン開始前の通常の画面、画面右 : 期間限定で配布されるレアマップ、キーンの大量GETが可能

「メインユーザーは 10 代ですが、Google Maps を活用した他のアプリがシニア層にも楽しまれているように、「KiiiN」ユーザーの世代を広げたいと思っています。自宅周辺に飽き足らず、もっと広範囲で宝を探したいとなれば、親子、もしくは三世代で出かけて楽しんでいただくという使われ方も想定しています。地域発行通貨や名産品と換金できるようにすれば、デスティネーション マーケティングにも活用できると思います。また、訪日外国人観光客にも使ってもらえるといいですね」と樋口さんは意気込みます。

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