Terraform のサポートが追加された、Google Cloud Marketplace の新しい Private Catalog

Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 2 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
2019 年 4 月のお知らせでは、Private Catalog が Google Cloud Marketplace のすべてのお客様に対して一般提供となったことをお伝えしました。Private Catalog により、組織内のクラウド管理者、デベロッパー、調達管理者は、すべてのユーザーの内部使用が承認されたアプリやソリューションに一元的にアクセスできます。Private Catalog は、Google Cloud サービスや組織内外のソリューションを見つけて使用しやすくすることでチームの生産性を高め、管理者が明確な可視性とデプロイ管理を許可できるようにすることでリスクを制限します。
Private Catalog が一般提供となってから、Google は複数のエンタープライズのお客様と緊密に連携してきました。そしてこのたび、管理エクスペリエンスの強化し、Terraform のサポートも追加いたしました。
Terraform を使用してインフラストラクチャをデプロイする
クラウド全体にスケールできるソリューションをビルドしデプロイするテクノロジーとして Terraform を使用するエンジニアはますます増えてきており、Terraform のサポートは特にご要望の多かった機能の一つでした。
今回の Private Catalog の更新により、Terraform 構成を取り込んでデプロイできるようになりました。さらに、Terraform をインストールしなくても、Terraform を使用してインフラストラクチャのデプロイが可能です。Terraform のエクスペリエンスを強化するために今年追加される機能にご期待ください。


プロダクトをさらに管理しやすく
これまでの Private Catalog では、作成するプロダクトを 1 つのカタログに含める必要がありました。このため、カタログレベルでのプロダクト管理は簡単でしたが、同じプロダクトを複数のカタログに含めたり、組織内のすべてのプロダクトのリストを取得したりするのは容易ではありませんでした。
最新バージョンの Private Catalog では、プロダクトとカタログが分離されるようになりました。カタログ外のプロダクトを管理し、複数のカタログにプロダクトを一括追加して、組織内のすべてのプロダクトと、それらが共有されているカタログを明確かつ簡潔に表示できます。Private Catalog には改良された管理 UX も備わっていて、プロダクトやカタログのリストを簡単に表示することができます。
シンプルな委任管理
今回の更新の前は、組織レベルで Private Catalog IAM の権限を追加する必要がありました。お客様より、GCP リソース階層のさまざまなレベルで権限を追加する柔軟性が必要というフィードバックをいただいていたため、フォルダやプロジェクトのレベルで Catalog IAM の権限を追加できるようにしました。これにより、クラウド管理者が組織レベルでカタログ管理者権限を管理する必要がなくなります。この連携モデルを使用すると、複雑な企業は GCP 階層内の位置に関係なく個別のカタログと権限を簡単に管理でき、管理者はさまざまなフォルダやプロジェクトで個々のカタログを管理できます。組織管理者が誰かわからなくなったり、カタログ管理者の権限の制限が必要になったりすることはもうありません。もちろん、必要に応じて既存の一元化モデルを維持することもできます。
共有カタログを簡単に表示する
お客様がお困りだったもう一つの点として、カタログの共有があります。エンドユーザーがソリューションを把握できるように、Cloud 管理者がカタログを GCP 組織、フォルダ、プロジェクトと共有しても、Private Catalog には共有メタデータが表示されませんでした。今回のリリースでは、共有管理機能と情報がカタログリストにわかりやすく表示されるようになったことでガバナンス管理が改善され、簡単にカタログの共有を停止できるようになりました。


プロダクトを一括編集する
多数のカタログでプロダクトを共有する場合、従来は各カタログでプロダクトを再作成し、それぞれのカタログを個別に管理する必要がありました。今回のリリースでは、プロダクトはカタログから独立して管理されるため、簡単にカタログに一括割り当てし、プロダクトを 1 か所で管理できます。
Private Catalog への移行をすぐに始める
今回のアップデートは、Private Catalog を 2019 年 4 月にリリースして以来、最大のアップデートとなります。さまざまな新機能を利用するには、最新バージョンの Private Catalog に移行する必要があります。これにより、お客様のプロダクトが単一の Google Cloud プロジェクトに移行されます。
Google は移行プロセスを容易かつシンプルにするために取り組んでいます。Private Catalog をご利用中のお客様は、移行する準備ができたら、こちらのフォームで 6 つの簡単な質問にお答えください。移行のスケジュールを設定し、最新バージョンで稼働できるよう、直接ご連絡いたします。新規のお客様は、Private Catalog ページにアクセスしてお申し込みいただけます。機能の詳細についてはこちらをご覧ください。なお、Private Catalog のすべての新規ユーザーは、最初に起動するときにプロジェクトを選択する必要があります。
お客様の組織内のコンプライアンスとガバナンスの確保に新機能をお役立ていただければ幸いです。フィードバックがございましたら、ぜひお知らせください。今すぐ Google Cloud Marketplace の Private Catalog をお試しください。
-グループ プロダクト マネージャー Kavitha Radhakrishnan
-プロダクト マーケティング マネージャー Anisha Nanda