主権と欧州の競争力: AI の成長に向けたパートナーシップ主導のアプローチ
Giorgia Abeltino
Head Government Affairs & Public Policy Google Cloud EMEA
Wieland Holfelder
VP Engineering, Regional CTO Google Cloud Sovereignty
※この投稿は米国時間 2026 年 2 月 20 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
私たちは、欧州各地のビジネス リーダーや政策担当者との対話を通じて、主権と欧州の競争力における懸念について真摯に耳を傾けてきました。欧州が自律性と成長のどちらかを選ばなければならないというパラドックスに陥っていることは明らかですが、一方だけを選ぶのは誤っていると私たちは考えています。そして、これは Google Cloud が克服すべき課題でもあります。私たちの立場は、パートナーシップ、選択肢、セキュリティに根ざしています。
真の主権とは分離することではなく、選択する力を持つことです。Google Cloud は、欧州のデジタル主権のニーズに合わせて構築された柔軟なインフラストラクチャに最先端の AI 機能を組み合わせています。このアプローチにより、お客様は制御を犠牲にすることなく成長を促進できるうえ、欧州基準に従いながら、外部干渉に対する堅牢な安全保護対策を実装できます。
欧州連合は、今後 10 年間で AI の活用によって 1.2 兆ユーロの GDP 成長を見込んでおり、企業や組織に AI の導入を推奨しています。ただし、これには最高水準の AI と最新のクラウド ソリューションを利用できることが前提となります。最近の調査によると、欧州産業が最先端の AI 機能を十分に利用できない場合、この規模は 3 分の 2 減少し、4,000 億ユーロに縮小することが示されています。
欧州の AI の未来には、以下の 3 つの要件が特に重要です。
経済成長の触媒としての選択肢: 欧州の組織には、独自のシステムに縛られるというリスクを伴わずに、最適なソリューションを選択できる機会があります。Google Cloud は当初からマルチクラウド アプローチを提唱しており、企業が独自のニーズに合わせてプロバイダを自由に選択して組み合わせられるようにしています。
相互運用性: 健全なエコシステムは、オープン プラットフォームに基づいて自由に構築できるデベロッパーに依存しており、欧州における潜在的な AI による価値創出の 75% はアプリケーションとサービスレイヤにあります。私たちは、ASML や Mistral といった欧州のテクノロジー リーダーが独自のテクノロジーを Google Cloud のスタックに組み込めるよう支援しています。また、Gemini モデルと同じテクノロジーで構築されたオープンモデルである Gemma とともに、さまざまなサードパーティ モデルを提供することで、欧州のデベロッパーがソリューションを柔軟に構築できる環境を整えています。この多様性によって実現した相互運用性が、主権的選択の究極的な保証となります。
セキュリティとレジリエンス: AI の導入が前例のないスピードで進む中、サイバーセキュリティとレジリエンスはますます重要な役割を果たすようになっています。デジタル レジリエンスを強化するために、私たちはスピード、相互運用性、制御に重点を置いています。Google Cloud では、お客様のニーズや対象となるデータの特性に応じて、さまざまなレベルの制御と保証を提供しています。具体的には、フランスの S3NS とのパートナーシップ(フランスのクラウド サービス プロバイダに対する最高レベルのセキュリティ認証である SecNumCloud 3.2 を取得)、防衛部門向けの Google Cloud Air-Gapped ソリューションと Google Cloud Dedicated ソリューション、ベルギーとドイツにおける最近のインフラストラクチャ投資、欧州の 13 のクラウド リージョンなどがあります。
あらゆるレベルにおいて、Google Cloud のテクノロジーはデフォルトで安全性を確保しています。これは、私たちが、極端な状況下でもサービスの継続性を実現するために徹底的に取り組むことをお客様に約束できる支えとなっています。
結論として、欧州のデジタル主権と経済競争力の間に対立は存在すべきではありません。一方だけを選ぶのは正しくありません。成長とセキュリティや制御は両立できるものであり、両立すべきであるという考えを支持します。
Google Cloud のコアミッションは、この共通の野望を現実のものにするために必要な具体的なツールを提供し、これら 3 つの重要な要件を満たすことです。そのために、Thales、TIM、Schwarz、Proximus などの欧州のパートナーや、欧州各地の多くの地元企業と協力して、このビジョンの実現に注力しています。こうした連携によって、強力なコラボレーションやイノベーションをともに実現し、欧州の成功によって定義されるデジタルな未来をサポートしていきます。
Google Cloud による主権と競争力に関するサポートについて詳しくは、ウェブサイトをご覧いただくか、デジタル主権のエキスパートにお問い合わせください。
- Google Cloud、EMEA 政府関連業務および公共政策責任者、Giorgia Abeltino
- Google Cloud Sovereignty、リージョナル CTO 兼エンジニアリング担当バイス プレジデント、Wieland Holfelder

